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2019年4月19日 (金)

「登校拒否」表現は「学校に行かない自由」に反する

4月14日にブログ記事
「いじめ問題対応まずは「学校に行かない自由」の確認」
https://bit.ly/2Uxc6po

を掲載した。

メルマガ記事タイトルは
「家庭を普通教育の場として選択可能にする」
https://foomii.com/00050

日本国憲法は保護者に対し、子女に「普通教育」を受けさせる義務を定めているが、子女に「学校教育」を受けさせる義務を定めていない。

世界では普通教育を受ける場を「学校」から「家庭」にも広げることが大きな潮流になっている。

オーストリア、カナダ、チェコ共和国、フランス、ハンガリー、ロシア、シンガポール、英国、米国などでホームスクーリングが合法となっている。

米国では、全州でホームスクーリングに関する何らかの法律が定められている。

どの州に住んでいてもホームスクーリングが認められている。

日本では2016年に教育機会確保法が制定され、「休養の必要性」、「学校以外の場において行う多様で適切な学習活動の重要性」が法律に明記され、学校に行かないという選択肢が「合法化」された。

しかし、その対象は「不登校児童生徒」とされており、差別色の強い表記になっている。

学校でのいじめ問題が深刻であり、いじめによる児童生徒の自死という惨事があとを絶たない。

学校の教師がいじめに加担する、あるいは,いじめを放置するという事態も数多く報告されている。

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教育機会確保法は2019年に見直されることになっており、この機会に普通教育を行う場を学校以外に広げることを法律に明記するべきである。

これに連動して「学校教育法」を「普通教育法」に名称変更することを検討するべきだ。

「教育機会確保法」を、「学校」以外の場でも普通教育を行える場を確保する「多様な教育機会確保法」に、発展的に改正するべきである。

日本も批准している国連の「児童の権利に関する条約」では、

「児童に関するすべての措置をとるに当たっては、児童の最善の利益が主として考慮される」

ことが明記されており、いじめ等の問題が存在する場合に、児童生徒に「学校に行かない」という選択肢を保持させることが極めて重要である。

児童生徒に「学校に行く」義務はない。

憲法が定めているのは、保護者に対する「子女に普通教育を受けさせる義務」であって、「児童生徒は学校に行く義務を負っていない」ことを正しく認識する必要がある。

立憲民主党の枝野幸男代表は4月17日のラジオ日本番組で、衆参両院で予算委員会集中審議の早期開催に否定的な与党の対応に関し、

「堂々と審議拒否している。登校拒否みたいな話だ」

と批判した。

その後、表現が不適切だと指摘を受け,枝野氏はツイッター上で、

「ネガティブに受け取られる表現だった。おわびし、訂正する」

「『不登校』の背景には、本人や保護者の責に帰すことのできない様々な事情がある」

などと弁明した。

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新学期が始まり、ツイッター上には「学校に行きたくない」といった書き込みが目立ち始めている。

国会でも学校におけるいじめが重要問題として取り上げられている。

いじめ問題への対応として、児童生徒が「学校に行かない」という選択肢を確保することが,まずは重要だ。

4月14日付ブログ記事、メルマガ記事には、このことを記述した。

しかし、枝野氏の発言は「学校に行かない」という選択肢を強く批判するものになっている。

「学校に行け」と責め立てて、学校に行くことが強要されて自死などの惨事が多発している。

枝野幸男氏は野党第一党の代表として、教育問題について原点から再考察するべきだ。

同時に「不登校」にしろ、「登校拒否」にしろ、ネガティブなニュアンスを含む用語の使用をやめるべきだ。

こうした用語法の背景に、「学校に行くこと」を「正規」と位置付ける「固定観念」がある。

安倍内閣としては国家に役立つ従順で、疑問を持たない国民を養成する軍隊式の教育を行う場としての「学校」での教育を強要したいのだと思われるが、子どもの個性を尊重し、能力を引き出す教育を実践する場として、家庭等の学校以外の場を学校と並列に扱うことが重要になっている。

「学校教育」と並列的に「学校外教育」、「家庭教育」を位置付けるべきである。

そうなれば、学校以外の場で普通教育を受ける児童生徒は、「学校外教育児童生徒」、「家庭教育児童生徒」ということになり、「不登校児童生徒」の表現を用いる必要がなくなる。

言葉の問題はとても大切である。

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