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2019年3月15日 (金)

社会保障=「権利の支出」押しのける「利権の支出」

日本の財政問題根幹は歳出改革にある。


財政規模は国の一般会計だけで100兆円を突破している。


巨大な財政規模である。


しかし、日本国民が享受する最低保障ラインは極めて低い。


高福祉高負担か低福祉低負担かの選択の問題と言われるが、そうではなく、


低福祉高負担


という現実が存在する。


財務省は消費税負担の拡大を推進するが、社会保障支出の拡充は推進しない。


社会保障支出は支出カットの最重点分野とされている。


米国型財政は低福祉低負担であり、北欧型財政は高福祉高負担である。


しかし、日本が進んでいる道は、


北欧型高負担と米国型低福祉の組み合わせになっている。


最悪の組み合わせだ。


財政論議で話題とされるのは、財政規模や財政赤字ばかりだが、本当に重要な財政問題は財政支出の中身である。


この論議がなく、財政赤字と増税の問題だけが論じられ、消費税増税が推進されてきた。


財政問題を考察する際に、支出内容の点検、精査が欠かせない。


この原点に立ち返る必要がある。

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消費税増税を肯定する論者は、高い消費税負担で高いレベルの社会保障支出を実現すると唱える。


しかし、消費税増税を先に認めてしまえば、高いレベルの社会保障支出は実現しない。


この「落とし穴」をまったく理解していない。


この「落とし穴」は財務省が創出しているものだ。


財務省が何を考え、どう行動しているかを知らねばならない。


財務省は二つの目標を保持している。


第一は、消費税を際限なく増税すること。


第二は、社会保障支出を際限なく切り込むこと。


この二つの基準に則って財務省が行動していることを認識しなければ、知らぬ間に財務省の戦術に嵌まってしまう。


消費税増税で社会保障の充実を訴える論者は、この点の認識が不足している。


消費税増税を容認すれば、その部分だけが食い逃げされてしまう。


歳出において財務省が社会保障支出を切ることを目指すのはなぜか。


それは、社会保障支出が権力=利権になりにくいからだ。


社会保障支出は制度が確立されると、その制度にしたがって、支出がいわば「自動的に」決定される。


「自動的に」決定される政府支出に、財政当局が裁量を差し挟む余地は乏しい。

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社会保障支出のように、制度が確立されると、政府支出が「自動的に」決定され、支払いが執行される政府支出を「プログラム支出」と呼ぶ。


この政府支出は「プログラム」によって「自動的に」執行される。


財務省はこのために社会保障支出を嫌う。


財務省の権力の源泉は「裁量権」にある。


財務省のさじ加減で政府支出を決定できるから財務省の権力が増大する。


「プログラム支出」の拡大は財務省の権力の低下をもたらす最大の元凶になる。


「プログラム支出」の対義語が「裁量支出」である。


どこに橋を架けるか。


その橋の工事を誰にやらせるか。


これが「裁量支出」の核心である。


財務省は「裁量支出」の際限なき拡大を求める。


「裁量支出」の拡大こそ、財務省の権力拡大の源泉なのである。


利権政治勢力もまったく同じ判断を持つ。


「社会保障支出」は国民の「権利」になる支出で、財務省と利権政治勢力の「利権」に反する支出である。


公共事業予算のような「裁量支出」こそ、財務省と利権政治勢力の「利権」になる支出で、主権者の「権利」になる支出を圧迫するものなのだ。

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