2019参院選前哨戦の沖縄選挙で連戦連勝!
10月21日、沖縄県那覇市長選が投票日を迎えた。
結果は
城間幹子 79677
翁長政俊 42446
となり、現職の城間氏が大差で再選を果たした。
選挙戦は9月30日に実施された沖縄県知事選とまったく同じ構図で行われた。
安倍内閣与党の自公と維新、そして少数政党の希望が翁長氏を支援した。
現職の城間氏を支援したのが、
立憲、国民、共産、自由、社民、会派おきなわ、社会大衆党プラス基地反対の保守勢力が結集する「オール沖縄」である。
結果は、沖縄県知事選と同様に、オール沖縄陣営の大勝になった。
安倍内閣与党勢力の劣勢が一段と強まっている。
沖縄では、10月14日に実施された豊見城市長選挙でも、社民、共産、社大、自由、国民、立民推薦の無所属新人山川仁氏が、無所属新人の宜保安孝氏と、無所属現職の宜保晴毅氏の2名を破って初当選した。
玉城デニー氏の新しい門出を祝福する選挙結果が続いている。
これらの現実は、「安倍一強」がフィクションであることを立証している。
国政においても、取り組みを一つ変えれば状況は一変する。
安倍内閣の基盤は、実は驚くほど脆弱である。
安倍内閣の基盤の弱さを測る上で、もっとも参考になるのは国政選挙での比例代表選挙結果である。
選挙区選挙では各政党が候補者を擁立するわけではないから、得票数と政党支持数とが乖離する。
主権者の政党別支持状況を正確に反映すると考えられるのが比例代表の得票数である。
ただし、自民党と公明党の間では、自民党の選挙区候補者に公明党支持者が投票する代わりに、自民党支持者に比例代表選挙での公明党への投票が呼びかけられる場合があるから、両者については合計数値がより重要な意味を有しているとも考えられる。
2017年10月総選挙の比例代表選挙結果を見ると、政党別得票率は以下のとおりである(得票率は全有権者に占める比率、%)。
自民 17.9
公明 6.7
維新 3.3
立憲 10.7
希望 9.3
共産 4.4
社民 0.9
自公の合計は24.6%
立憲、希望、共産、社民の合計は25.2%である。
自公に維新を加えると27.9%になる。
自由は比例代表選挙に候補者を擁立しなかった。
自由支持者の票は立憲、希望、共産、社民の得票に含まれていると考えられる。
つまり、安倍自公政権支持者と、安倍自公政権不支持者の数はほぼ拮抗していると考えられる。
地域によって、両者のバランスが異なる。
2016年参院選では、選挙区において、
北海道、秋田を除く東北、新潟、長野、山梨、三重、大分、沖縄で反安倍自公勢力が勝利した。
茨城、東京、静岡、愛知、京都、広島で議席は折半となった。
面積で計算すると、安倍陣営勝利地域が46%、反安倍陣営勝利地域が45%だった。面積では完全な互角の勝負だった。
32の1人区では野党連合は11勝21敗になった。
これでは政権奪取には手が届かないが、少なくとも「安倍一強」という現実は存在しない。
参院選で野党勢力が力強さを欠いたのは、野党の中心に位置した民進党が主権者の支持を完全に失っていたからだ。
かねてより指摘しているように、政策路線があいまいなのだ。
「隠れ与党勢力」が多数潜んでいる状況では、主権者はこの政党を信頼して投票できなかった。
野党勢力は旗幟を鮮明にしなければならない。
その戦いの好事例が沖縄での戦いである。
オール沖縄の戦いをオールジャパンに広げること。
これが日本政治刷新の条件である。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第2169号「共産党を含む共闘体制確立して参院選に臨む」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
![]() |
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料 |
|
「国富」喪失 (詩想社新書) 価格:994円 通常配送無料 |
|
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017) 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
泥沼ニッポンの再生 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
|
安保法制の落とし穴 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 国家統制を強める安倍内閣下の学校教育 | トップページ | 日中平和友好条約40周年に明治150年祝う愚 »
「2019年統一地方選・参院選」カテゴリの記事
- 「安倍に改憲発議させない」が参院選民意(2019.08.05)
- 今からでも間に合う日本の命運左右参院選への参加(2019.07.21)
- 生活破壊の消費税、選挙棄権で容認ですか(2019.07.19)
- 悪魔の消費税増税に警鐘鳴らす株式市場(2019.07.18)
- 三だけ教信者に私物化される日本政治(2019.07.15)