安倍政治に任せると私たちの暮らしはボロボロ
沖縄の主権者の見識、良識、そして知識が問われる選挙になる。
沖縄県の首長を決める選挙であるから、判断するのは沖縄の主権者だ。
辺野古に米軍基地を造ることに積極的に賛成する人は少ないだろうが、しかし、沖縄の人々にとっての関心事はこれだけではない。
沖縄県でも雇用情勢は改善しているが、2017年の就業構造基本調査によると、沖縄県の非正規労働者数は25万3800人で、役員などを除く雇用者全体に占める割合は43.1%。
雇用者に占める非正規労働者の比率は日本一である。
選挙に際して安倍内閣は予算権限を不正に利用して、利益誘導選挙を展開していると見られる。
名護市での選挙でも、基地を受け入れるという市民には、国が名護市を経由せずに財政資金を投下した。
金の力で票を獲得するのは、まさに買収行為、利害誘導であり、本来は公職選挙法を適正に適用して、犯罪として立件するべきものだ。
しかし、安倍内閣は刑事司法を不正に支配してしまっており、権力犯罪については完全に無罪放免にさせている。
日本は法治国家ではなく、権力犯罪の放置国家に成り下がっている。
したがって、権力の側の不正や不法は、完全に黙認される。
本当に悲惨な国家に成り下がってしまっている。
しかしながら、安倍政権がアメをばらまくのは選挙の瞬間だけだ。
それも、政治的な取引で、票を出すなら財政資金を出すという、おどろおどろしいものである。
このような金権腐敗の選挙で議員や首長を選んでいては、国も県も亡びることになるだろう。
だから本当の意味で大事なことは、投票する側、主権者の知識、見識、良識なのだ。
主権者のレベルを超える政治は実現しない。
主権者が低レベルなら政治も低レベルになってしまう。
主権者が正しい情報を獲得し、良識をもって、適正な判断を下す見識を持ち合わせることが重要だ。
安倍内閣という存在は、権力を濫用し、権力を振り回す特性を有しているから、目的のためには何でもする。
首相権限の行使で目に余るのは、裁判所、日銀、NHKに対する人事権の濫用だ。
法律に定めがある人事権を、法の趣旨、本旨に反して濫用して、裁判所、日銀、NHKを完全に私物化してしまっている。
マスメディアは政治権力から距離を置いて、社会の木鐸として市民に客観的な立場から情報を提供する役目を担う存在だが、安倍内閣はマスメディアを抱え込んで、不正な情報流布を強要している。
そのために、真実の情報が人々の耳元に届いていない。
安倍首相はアベノミクスが成功しているかのような説明を繰り返すが、沖縄の人々は騙されてはいけない。
アベノミクスで国民生活はまったく改善していないのだ。
改善どころか、大幅に悪化しているのが現実である。
日本経済全体のパフォーマンスを示す実質GDP成長率の平均値(前期比年率成長率の単純平均値)は安倍内閣の下で+1.4%にとどまっている。
2009年から2012年の民主党政権時代は平均値が+1.7%だった。
民主党政権時代は東日本大震災などがあり、経済が極めて停滞していた時期である。
そのときよりもパフォーマンスが悪いのが安倍政権下の日本経済だ。
雇用が増えたと言うが、増えた雇用の4分の3が非正規雇用である。
労働者にとって最重要の経済指標は実質賃金だが、実質賃金は安倍内閣の下で5%も減った。
民主党政権時代は横ばい推移だった。
アベノミクスで明確に浮上したのは大企業の利益だけだ。
さらに、安倍内閣は消費税増税を推進しているが、消費税増税で吸い上げられたお金は、そのすべてが法人税減税と所得税減税に振り向けられてきた。
安倍政治は人々の暮らしをまったく良くしていない。
アベノミクスの中核は「成長戦略」だが、ここでいう「成長」とは、「ハゲタカ利益の」成長であり、「国民不利益の」成長なのだ。
この政治の流れを変えることが、人々の暮らしの改善につながる。
このことを正しく認識して9月30日の知事選に臨む必要がある。
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