12年前の参院選敗北内閣総辞職を再現する
来年夏、参議院議員通常選挙が実施される。
日本政治刷新に向けての試金石になる。
2009年の政権交代実現は、2007年の参院選における民主党勝利が基礎になった。
2007年の参院選で自民党が大敗し、安倍首相が辞任した。
民主党は参院第1党に躍進し、野党過半数の参議院が自民党政治を揺さぶった。
その結果として2009年の政権交代が実現したのである。
2008年9月にリーマンショックが発生し、日本経済が急激に悪化したことも背景になった。
12年に一度、統一地方選と参院選が重なる年が来る。
前回が2007年である。
20007年、民主党代表に小沢一郎氏が就任して奇跡的な民主党大躍進を実現した。
2008年に民主党は代表任期満了を迎えたが、それまでの経緯・実績からすれば、小沢氏の代表3選は揺るがぬところだった。
しかし、メディアは複数候補による代表戦実施を声高に叫び続けた
小沢一郎氏をなんとしても代表の座から引きずり下ろしたいとの思惑が鮮明だった。
同じ時期に公明党の太田昭宏代表が無投票で再選された。
しかし、メディアは公明党の代表戦に複数候補を出馬させろとは一言も言わなかった。
「民主・公明代表選の「マスゴミ」報道」
https://bit.ly/2zoLqLu
民主党は2007年の参院選で勝利して安倍内閣を打倒し、その後の激しい攻撃をかわして、2009年総選挙で政権交代の偉業を成就した。
2007年参院選を2019年参院選で再現しなければならない。
そのための方策を明確にして、必ずこれを実現しなければならない。
参院選の勝敗を分ける決め手は1人区である。
2016年参院選では32の1人区で野党は候補者を1人に絞り込んだ。
しかし、結果は与党21対野党11となった。
野党共闘が成立していなければ野党陣営は大敗していただろう。
野党共闘によって敗北をこの水準でせき止められたと言えるが、全体では安倍自公勢力に敗北した。
比例代表選挙の得票率(全有権者比)は
自民 19.6%
公明 7.4%
民共社生4党 19.9%
だった。
自公の27.0%に対して野党4党は合計で19.9%だった。
これでは、自公が勝利するのは当然である。
2016年7月参院選結果
獲得議席数は自公70に対して野党4党は41にとどまった。
野党惨敗の結果に終わった。
野党がなんとか共闘体制を構築したのに敗北した。
この教訓から学ばなければならない。
野党が候補者を絞り込んだのに、主権者の支持を集められなかった最大の理由は、野党の政策路線があいまいだったからだ。
当時の民進党には、与党と野党が同居していた。
このために、民進党の政策方針が不明確だった。
自公と類似した政策を掲げている民進党を主権者は支持しない。
同じ政策を掲げるなら、民進党が自公側に所属する方がはるかに自然である。
つまり、民進党が完全に主権者の支持を失っていたから、参院選で野党勢力が大敗したのだ。
自公の路線に対峙する勢力が大同団結するなら、主権者はこの勢力を全面支援するだろう。
つまり、政策を基軸にして野党の共闘を構築することが必要不可欠なのだ。
2017年の衆院総選挙で、ようやく水と油の同居体である民進党の分離が進展した。
しかし、国民新党は立憲民主党との再合流を唱えている。
これでは元の木阿弥なのだ。
国民民主党が安倍政治に対峙する野党としての立場を鮮明にする考えがあるなら、共産党を含む強固な野党共闘構築の方針を明示するべきである。
それを拒絶するなら、国民民主党を除く野党共闘の構築を検討するべきである。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第2146号「安倍政治に対峙する政策共有しての共闘確立」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
![]() |
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料 |
|
「国富」喪失 (詩想社新書) 価格:994円 通常配送無料 |
|
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017) 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
泥沼ニッポンの再生 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
|
安保法制の落とし穴 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 「県民の暮らし最優先」なら玉城氏選出が妥当 | トップページ | 台風24号日本直撃可能性と期日前投票の勧め »
「2019年統一地方選・参院選」カテゴリの記事
- 「安倍に改憲発議させない」が参院選民意(2019.08.05)
- 今からでも間に合う日本の命運左右参院選への参加(2019.07.21)
- 生活破壊の消費税、選挙棄権で容認ですか(2019.07.19)
- 悪魔の消費税増税に警鐘鳴らす株式市場(2019.07.18)
- 三だけ教信者に私物化される日本政治(2019.07.15)