再聴聞と承認撤回迅速断行が副知事責務
沖縄県知事選は9月30日に実施されることになった。
告示は9月13日。
当面の最大の焦点は沖縄県が埋め立て承認をいつ撤回するのかである。
政府は8月17日にも埋め立てのための土砂投入に踏み切る方針を通告していたが、翁長前知事の急逝に伴い、土砂投入を先送りする方針を固めた。
同時に沖縄県に対しては埋め立て承認の撤回を延期するように要請していたことが分かった。
県知事の職務代理者に就任した謝花喜一郎副知事は、8月11日に開催された土砂投入阻止の県民大会で、埋め立て承認撤回について、
「翁長知事の強く熱い思いを受け止め毅然と判断する」
と述べた。
土砂投入が実施されてしまうと、今後の法廷闘争において、「訴えに利益なし」の裁判所判断がもたらされやすくなる。
したがって、土砂投入の前に埋め立て承認を撤回して基地建設工事を確実に中断させることが必要である。
埋め立て承認の撤回は、本来、2014年県知事選で示された沖縄県民の総意を根拠に実行されるべきであった。
しかし、翁長前知事はその行動を取らなかった。
新たに知事選が実施され、この選挙の最大争点に辺野古米軍基地建設の是非を掲げれば、選挙結果によって民意を判定することができる。
この民意を背景に、辺野古米軍基地建設=NOの県民意思が示されれば、新知事がこれを根拠に埋め立て承認を撤回するという考え方はある。
しかし、問題は知事選投票日までに政府が辺野古への土砂投入に踏み切る可能性を排除できないことが最大の問題である。
政府は台風襲来などの天候要因もあって土砂投入の時期を延期する姿勢だが、9月30日の知事選投開票日まで土砂投入を行わないことを確約していない。
土砂投入が実行されてしまうことは、米軍基地建設を阻止するためのプロセスを踏まえると百害あって一利なしである。
他方、埋め立て承認撤回に際して、沖縄防衛局からの聴聞を実施したが、防衛局は再度の聴聞を求めている。
防衛局の要請に配慮しないことが、法廷闘争に移行した場合に、沖縄県側に不利に働くとの主張がある。
この点を踏まえれば、国が土砂投入の時期を先送りすることを踏まえて、沖縄県は再度の聴聞を迅速に行うべきだ。
その上で、可及的速やかに埋め立て承認撤回を断行するべきである。
しかしながら、埋め立て承認の撤回については、安倍内閣があらゆる手法を駆使して、これを阻止する工作活動を展開している疑いがある。
県知事の職務代理者に就任した謝花喜一郎副知事は8月14日にも、防衛省、外務省に出向いて、安倍政権との「調整」を行ったとの情報がある。
安倍内閣としては、沖縄県による、土砂投入前の埋め立て承認撤回を、何が何でも阻止したいとの意向を有していると考えられる。
まずは、土砂投入開始の「実績」を打ち立てることが重要であるとの判断だ。
安倍内閣が謝花副知事に折衝して、土砂投入前、知事選前の埋め立て承認撤回を阻止しようとしている疑いが濃厚である。
辺野古米軍基地建設を阻止するための「オール沖縄」の体制には綻びが生じていた。
安倍内閣が利益誘導の姿勢を強めているために、保守勢力が「オール沖縄」から距離を置く行動を強めていたのである。
このことが「撤回」時期協議に影響する。
しかし、土砂投入前の撤回断行は既定路線であり、謝花副知事が腰砕けの対応を示すことは許されない。
法廷闘争に備えて二度目の聴聞を早急に実施し、土砂投入前の埋め立て承認を断行し、辺野古米軍基地建設をまずは中断させることが先決だ。
その上で、知事選を辺野古米軍基地建設の是非を問う選挙にして県民の判断を仰ぐべきである。
謝花副知事が腰砕けの対応を示さぬよう、日本全体が注視しなければならない。
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