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2018年8月17日 (金)

発がん性で320億円賠償責任のラウンドアップ

日本のメディアが大きく報道しない重大な情報がある。


8月10日、米国サンフランシスコ州の裁判所が、アグリビジネスの最大手企業の一つである米モンサント社が訴えられた裁判で、モンサント社に2億8900万ドル(約320億円)の支払いを命じる判断を示した。


訴えは、モンサント社の除草剤「ラウンドアップ」の使用ががん発症につながったとして損害賠償を請求したものである。


訴えたのは、同州にある学校の管理をしていたドウェイン・ジョンソン氏で、校庭の除草と整備のために、モンサント社が開発した除草剤ラウンドアップを数年にわたって使用し、それが原因でがんの一種である悪性リンパ腫を発症したと訴えていた。


裁判で陪審員は、ラウンドアップの主成分である「グリホサート」に発がん性が考えられるにもかかわらず、モンサントはその危険を十分に伝えていなかったとして、全員一致で原告の訴えを認めた。


本ブログ、メルマガの読者はモンサント社もラウンドアップもグリホサートもよくご存じのことだと思うが、日本全体ではあまり知られていないと考えられる。


モンサント社は1901年に米国ミズーリ州で創業された企業で、1960-1970年代にベトナム戦争で米国軍が使用した枯葉剤を製造した企業である。


枯葉剤がどのような悲劇を生み出したかはよく知られている事実である。


そのモンサント社が開発・製造しているのが除草剤「ラウンドアップ」である。


そのモンサント社自体については、本年6月にドイツのバイエル社による買収・吸収が完了して、独立企業としての社名が消滅した。

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モンサント社は世界最大級のアグリビジネス企業として、その名がとどろいているが、有害性が懸念される除草剤、除草剤に耐性を持つ遺伝子組み換え種子製造販売の代表的企業である。


安倍内閣は、主要農作物種子法(種子法)を突如廃止した。


政府は「種子法は戦後食糧増産のために、コメ、麦、大豆等主要な穀物の種子を種子法で安定して供給できるように制定された法律で、コメも消費が落ち込んで生産が過剰になった現在ではその役割は終えた」と説明したが、真っ赤なウソである。


世界の種子市場の7割弱、世界の農薬市場の8割弱が、モンサント、ダウ・デュポン、シンジェンタなどの遺伝子組み換え多国籍企業6社によって支配されている。


ハゲタカ資本にとって、日本の種子法は邪魔な存在である。


国が管理して安価で優れた種子を安定供給したのでは、民間の種子ビジネスが成り立たない。


そこで、安倍内閣に命令して種子法を廃止させたのだ。


そのなかでも、モンサントは強力な除草剤とこれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子のセット販売ビジネスを世界規模で拡大させている代表企業である。


しかし、遺伝子組み換え食物と強力な除草剤の安全性に強い疑問が持たれているのだ。

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モンサントはこれまでラウンドアップの安全性をアピールしてきたが、これに対して世界中の専門家から疑義が示されている。


今回の裁判所決定は、こうした疑義に対する重要な判断の一つになる。


WHOの外部研究機関IARC(国際ガン研究機関)は2015年にグリホサートを2Aの発ガン性物質に分類した。


2Aとは「実験動物での発ガン性確認」、「人間ではデータ不十分」というもので、ヒトに対しては「おそらく発ガン性がある」という分類。


また、米国の国立ガン研究所、国立環境健康科学研究所、環境保護庁、国立職業安全健康研究所の共同プロジェクトであるAgricultural Health Study(AHS)は、ラウンドアップと急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia、AML)との関連性に関する研究を発表した。


こうした研究結果等を踏まえて、世界はいま、ラウンドアップやその主成分であるグリホサートの使用禁止、使用制限に向かって進んでいる。


https://bit.ly/2IXR9dy


政府や地方自治体が禁止する国も増えている。


また、店頭販売を行わないことを決めた流通業者が海外では数多く存在する。


しかし、日本ではホームセンターでも、商店街のドラッグストアでも、100円ショップでも販売されている。


背景には安倍内閣の姿勢がある。


厚生労働省は2017年12月にラウンドアップの主成分であるグリホサートについて最大400倍の大幅緩和を認める通達を出している。


さらに、ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤の主成分2,4-Dの大幅規制緩和の検討を始めている。


海外の重大ニュースを大きく報道しない日本のマスメディアが誰の何の力で動かされているのかは明白である。

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