文科省汚職捜査でパンドラの蓋開けた検察
ジャーナリストの伊藤博敏氏が「現代ビジネス」に
「マスコミ報道だけでは見誤る「文科省汚職事件」の深い闇」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/56790
と題する論考を掲載された。
連日報道されている「文科省汚職事件」であるが、この事件について伊藤氏は、
「東京地検特捜部とマスメディアの司法記者が、検察の“落とし所”に向けて事件を作り上げるという構図」
であると指摘するが、その構図に、
「「妻ブログ」が次々に告発する中身」の見出しを付して、
「「ネット時代の犯罪報道」を象徴、「妻ブログ」が上記構図に異議を突きつけるものとなっている。」
と指摘している。
「妻ブログ」とは、
「谷口浩司のホームページ」
http://kojitaniguchi.com/
で「谷口浩司を信じる妻の疑問」のサブタイトルがつけられている。
当該「文科省汚職事件」は、
東京医大前理事長の臼井正彦氏を贈賄側、文科省の佐野太前局長と谷口浩司氏を収賄側とする裏口入学事件、
谷口浩司氏を贈賄側、140万円相当の接待を受け、スポーツ庁幹部の紹介などの便宜を図った文科省の川端和明前国際統括官を収賄側とする接待汚職事件
のことである。
谷口氏の妻が執筆者であるとされるブログは、7月24日に東京医科大学不正入学問題で贈賄側、収賄側が起訴された直後に立ち上げられ、連日のように記事が更新されて現在に至っているという。
伊藤博敏氏が指摘するように、「谷口浩司のホームページ」には、谷口氏がこれまで行ってきた「活動」が、詳細に、写真データなどとともに記述されている。
一般市民はマスメディア報道によって事実の断片しか知ることができないが、流布されている情報だけで問題=事件の全貌と理解してしまうのは危険である。
検察は事案のある一部だけを切り取り、ストーリーを構築して、その切り取ったストーリーをメディアにリークして事件を誘導する。
報道するメディアは、検察情報の裏を取り、背景事情を独自に調査して報道するべきであるが、現実には検察情報に依存して、検察情報を右から左に流しているだけのことが多い。
また、メディアの側でも、さまざまな事情から、把握している事実の一部だけを、何らかの思惑をもって、意図的に流布することも多い。
そもそも日本の検察は腐り切った組織であり、刑事訴訟法第1条に記述されている
「刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」
という条文は死文と化している。
重大犯罪が明白に存在しているのに無罪放免にすること、
犯罪事実がまったく存在しないのに、無実の市民を犯罪者に仕立て上げること
が、政治的な思惑を背景に頻繁に実行されている。
谷口氏の妻が執筆しているというブログには、谷口氏の「接待活動」に登場する政治家、官僚、そして、資金を拠出したと見られる企業名および代表者名が実名で記述されている。
ところが、これまでの事件報道では、文科省以外の省庁名および関係者名、政治家名、資金拠出源と見られる企業名および代表者名がほとんど登場していない。
このブログの記述を読む限り、事件捜査および報道が著しく偏っているとの印象を否めない。
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