平野貞夫氏新著『わが輩は保守本流である』
元参議院議員の平野貞夫氏が新著を出版された。

『我が輩は保守本流である』(五月書房新社)
http://amzn.to/2w8btXR
3月初旬に出版が決まり、4月12日には試作本ができあがったという。
平野氏は1935年生まれの大先輩であるが、本当に頭の下がる精力的な活動を続けられている。
誠に僭越であるが、心からの尊敬の念を表明させていただく。
オールジャパン平和と共生の顧問もお引き受け下さり、会合には必ず出席くださり、ご提言を示してくださる。
本書では「保守本流とは」と題する章のなかで、エドマンドバークのConservatismを、明治初期の有識者たちが「保守主義」と訳したのは誤訳である、と記述されている。
このことについて、平野氏が発行されている日本一新の会のメルマガで平野氏が捕捉をされている。
「明治初期の有識者たちが「保守主義」と訳したのは誤訳である、と記述した部分について、政治や経済用語で外国語の本来の意味とは違った誤訳があるとの指摘を知人から受けた。
そのひとつに、マルクスやエンゲルスが主張したCommunismを「共産主義」と訳したのも誤訳ではないかと、という論である。
なるほどと思い研究社の枕のような「英和辞典」を見ると、原語のCommunityについて、①共同社会・共同体②社会③共有・共同④共通などの意味とされている。
共産という用語は、Community of propertyという活用句として、財産の共有・共産として解説されている。となると誤訳という論も成り立つ。
Manibest der Communist PerteiPerteiという独語を「共産党宣言」と訳したことから「共産」という言葉が活用されるようになったかと推定できるが、よく検証する必要がある。
私有財産の共有化ということが、運動の中心であった影響かも知れない。
Conservatismを保守主義とする訳が固定化して保守頑迷・旧守主義と誤解されたことと似ている。そういえば、宮本顕治共産党議長が「Communismを共産主義と訳したのは誤訳だった」と語っていた時期があったと、耳にしたことがあるが、これも確認・検証してみたい。」
この話は、本書の末尾に記述されている、共産党に対するひとつの提言と結びついている話題であると推察する。
平野氏は本書の末尾で、
「これまで共産党が創造してきた政治的成果をさらに発展させるためには、綱領や党名が問題で、新しい展開をすれば、それは新しい歴史をつくることになります」
と記述されていることにつながる。
平野氏は「日本の政党の中で倫理性、論理性、健全性で優れているのが共産党であると思う」と明言し、その共産党に対しての要望を明記された。
エドマンドバークについて平野氏は、
「18世紀の英国の政治理論をリードした政治家で政治学者で、Conservatism(保守主義)の理論を作った人物です」
と記述している。
そして、戦後の学界や政界でバークの「保守主義論」を本格的に研究したのが、平野氏の人生の師である前尾繁三郎氏であるとしている。
バークの考え方の根本は
「人間とは矛盾した存在である。人間とは変化を嫌う自然的保守性を持つ半面で、新奇なものを求め変化を好み古いものに飽きる自然的進歩性を持っている」
というものだとする。
そして、バークの「保守したければ、革新せよ」の言葉を紹介する。
平野氏は、映画『山猫』のなかの言葉
「変わらずにいるためには、変わらねばならない」
がバークの考え方そのものであるとしたうえで、バーク、前尾繁三郎、小沢一郎が政治理念の基本で一致していると指摘する。
そして、政治を論じ、活動する人にとって大事なことは、「亜流」ではなく「本流」の立場で言動することだと述べる。
この「本流」、「亜流」について、平野氏は前尾繁三郎氏から伝授された「見分け方」を紹介する。
1.本流の人間は、自分が追い込まれ不利になっても、嘘をつかず事実を大事にする。
2.亜流の人間は、自分が不利になり困ると事実を曲げて嘘でもって自分を守ろうとする。
その上で、昨今の自公政権について、全員が亜流の人間であると断じ、特に「森友・加計問題」をめぐる安倍首相と官僚の国会答弁は、亜流を飛び越えて悪質な政治犯罪だと指弾する。
まさに指摘のとおりである。
この現状認識に立って、本書では「野党協力問題」について言及する。
日本政治の現状を打破するためには、選挙によって国会の議席配分を変えることが必要不可欠である。
現行の選挙制度を踏まえれば、自公政治に反対する主権者と政治勢力が大同団結する必要があることは明確である。
しかし、その「野党共闘」が確立されずに現在に至っている。
野党が安倍内閣総辞職に向けて力を結集させるべきときに、数合わせの政党再編に注力する勢力がいるのでは、打開できる事態も打開できなくなってしまう。
いまこそ、明確な行動指針を固めて大同団結に踏み出すべきときである。
平野氏の新著をぜひご高読されて、問題の本質を主権者の一人一人がじっくりと考察されることを強く希望する。
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