さようなら国民の生活が台無しアベノミクス
4月19日にオールジャパン学習会の第2弾を開催する。
市民が変える日本の政治
オールジャパン学習会
「さようならアベノミクス」
日時 2018年4月19日(木)
午後5時30分~午後7時30分
場所 衆議院第二議員会館多目的会議室
講演 植草一秀(オールジャパン平和と共生運営委員)
参加費 無料
国民にとってもっとも切実な経済問題を取り上げる。
安倍内閣は今国会に「働き方改革法案」を提出予定だが、こうした言葉のマジックに騙されてはならない。
「働き方改革法案」ではなく「働かせ方改悪法案」と呼ぶのが正しい。
これも「アベノミクス」の一環である。
アベノミクスは私たちに何をもたらしたのか。
そもそもアベノミクスは正しい政策であるのか。
私たちは、正しい評価をして、正しい選択を示してゆかねばならない。
ものごとには必ず表と裏がある。陽の側面があれば、その裏側に必ず陰の側面がある。
表と裏、陰と陽を正しく把握して、初めて真実を掴むことができる。
アベノミクスは大資本の利益を極大化させるための方策である。
したがって、大資本から見ればアベノミクスは理想に近い政策であるが、これを裏から見ると、アベノミクスは労働者である一般市民にとっては、悪魔の政策体系と言っても過言でない、百害あって一利のない政策体系なのである。
インフレ誘導は、企業の実質賃金コストを低減させる効果を持つ。
同時に、企業の実質債務残高を減少させる効果を持つ。
したがって、資本の側に利益を供与する政策なのである。
しかし、これは裏を返せば、労働者の実質賃金を減少させ、庶民の貯蓄の実質残高を減少させる政策であるから、庶民にとっては悪魔の現象でしかない。
したがって、一般国民がインフレ誘導政策に賛成することは愚の骨頂なのである。
安倍内閣は当初、財政政策の活用をアベノミクスのひとつの柱として掲げた。
2013年はその効果で経済の改善が観測された。
しかし、2014年には消費税の大増税を実施して日本経済を撃墜してしまった。
鉱工業生産指数の推移を見ると、日本経済が2014年1月から2016年5月までの約2年半の間、景気調整局面を経過したことが分かる。
安倍政権は2012年11月以来、日本経済の回復が持続しているとして、回復期間が「いざなぎ景気」の57ヵ月を超えて、戦後2番目の長さを記録しているとするが、これは事実でない。
日本経済は2014年1月から2016年5月に景気調整局面を迎えており、今回の景気回復は20カ月程度しか持続していないのだ。
そして、いまなお安倍政権は消費税率をさらに10%に引き上げる方針を変えていない。
現状では、2019年10月に消費税率が10%に引き上げられることとされており、このまま消費税再増税が実施されるなら、日本経済は完全に崩壊することになるだろう。
私たちは消費税増税の正体を正確に見抜かなければならない。
消費税増税は、財政再建のため、社会保障費の財源確保のために実行されてきたのではない。
日本経済を支配する1%勢力の負担を減らし、これを一般庶民に押し付けるためだけに実行されてきた。
私たちは、この税制政策が正しいのかどうかを判断しなければならないのである。
そして、アベノミクスの核心部分にあたるのが「成長戦略」である。
「成長戦略」と表現すると聞こえは良いのだが、誰の成長なのか、何の成長なのかを正確に見極めることが大事だ。
アベノミクスの成長戦略は、「大資本利益の成長」を目指すものであって、「一般庶民の所得の成長」や「一般庶民の幸福の成長」を目指すものではない。
この事実を正しく認識することが何よりも重要だ。
「成長戦略」の中身は、1.農業の改変、2.医療の改変、3.労働規制の改変、4.法人税減税、5.特区の創設であるが、これらのすべてが、一般国民の利益の成長ではなく、大資本の利益の成長を目指すものになっている。
アベノミクスは「国民の生活が第一」の考えに基づいて策定されたものではなく、「国民の生活が台無し」の帰結をもたらすものなのである。
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