腐敗検察拷問責め籠池泰典氏夫妻を救出しよう
森友学園理事長だった籠池泰典氏夫妻が逮捕されて半年の時間が経過する。
籠池氏夫妻は詐欺罪で起訴されているが、裁判で判決が確定しているわけではない。
1789年に制定されたフランス人権宣言には次の条文が置かれている。
第9条(無罪の推定) 何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。ゆえに、逮捕が不可欠と判断された場合でも、その身柄の確保にとって不必要に厳しい強制は、すべて、法律によって厳重に抑止されなければならない。
「何人も有罪と宣告されるまでは無罪と推定される」
これが無罪推定の原則と呼ばれるものである。
いまから200年以上も前に、フランスでは刑事司法の大原則のひとつとしてこの原則が確立されている。
冤罪を生まないこと。
適法手続きを遵守すること。
基本的人権を守ること。
罪刑は法律によって事前に明確に定めること。
こうした大原則が確立された。
政治権力が市民を不当に弾圧することのないよう、刑事司法の鉄則が明確に確立されたのである。
ところが、現代日本では、このような刑事司法の大原則が無視され続けている。
刑事訴訟法の第1条には次の条文が置かれている。
第一条 この法律は、刑事事件につき、公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする。
条文には、「個人の基本的人権の保障を全う」と書かれているが、日本の刑事司法の現場では、「基本的人権の保障」が完全に無視されている。
検察庁地下にある警視庁同行室がどのような状況になっているのかを知っている人は数少ない。
奴隷船さながらの状況が日本の首都東京の地下に現存しているのである。
検察庁に送致された市民は被疑者であって犯人とは限らない。
無実の人間が含まれている。
その無実の人間を奴隷さながらの扱いで対処している。
日本の前近代の縮図が検察庁地下の警視庁同行室で観察できるから、一度自分の目で確かめていただきたい。
籠池泰典氏夫妻は昨年の7月31日に、大阪地検特捜部によって詐欺の疑いで逮捕された。
今日1月30日で丸々半年、6ヵ月の時間が経過する。
籠池氏夫妻は大阪拘置所に勾留されたままなのである。
起訴はされたが、裁判はまだ行われておらず、もちろん有罪は確定していない。
しかも、元検事で現在は弁護士の郷原信郎氏が指摘するように、籠池氏が仮に逮捕される事由があるとしても、それは「補助金適正化法違反容疑」での逮捕であって、「刑法の詐欺罪容疑」での逮捕は不当なのである。
詐欺罪と補助金適正化法とでは量刑に大きな差が生じる。
補助金適正化法違反で長期の懲役刑が言い渡される可能性は低く、したがって、未決の段階での長期の勾留はまったく正当性を有さない。
郷原信郎氏は次のように指摘している。
「今回の籠池氏の事件が、過去の国の補助金不正受給事案と比較して著しく悪質であり、適化法違反による処罰では軽すぎるというのであれば、検察として、何とかして重く処罰しようとすることも理解できないではない。
ところが、今回の森友学園の事件で不正受給が問題とされた国の補助金は総額でも約5640万円、正当な金額との差額の「不正受給額」は、そのうち3分の2程度と考えられるので2000万円にも達しておらず、しかも、全額返還済みである。
籠池氏の事件は、むしろ、適化法違反としての処罰にすら値しない程度の事案であるとしか考えられない。そうであれば、むしろ、「適化法違反で、罰金刑ないし起訴猶予」というのが、本来行われるべき適正な処分である。」
本来、罰金刑または起訴猶予となるべき事案が詐欺罪での逮捕、勾留、起訴となり、6ヵ月間も接見交通も禁止されたまま勾留が続けられている。
このような人権侵害が許されてよいわけがない。
日本は世界でも最悪の部類に入る「人権侵害国家」であると言わざるを得なくなる。
籠池氏夫妻が保釈されれば、森友事件のすべてを話すことになるだろう。
籠池氏夫妻がすべてを話せば、財務省の犯罪が明らかになり、安倍首相は確実に退陣に追い込まれる。
だから、安倍政権は籠池泰典氏の基本的人権を完全に抹殺して、籠池氏が一切の情報発信をできないように獄につなぎ続けているのだと考えられる。
オールジャパンで籠池氏の保釈を求める運動を全面的に展開する必要がある。
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