2018年最初の最重要政治決戦になる名護市長選
本年最初の政治決戦が名護市長選になる。争点は辺野古米軍基地建設の是非である。
2010年、2014年の選挙で名護市の主権者は、辺野古米軍基地建設NOの意思を明示した。
2010年、2014年の沖縄県知事選でも、沖縄の主権者は辺野古米軍基地建設NOの意思を明示した。
しかし、2010年に知事に選出された仲井真弘多氏は公約を破棄して辺野古米軍基地建設容認に転向した。
この仲井真氏と戦って2014年の知事選で勝利したのが翁長雄志氏である。翁長氏は「辺野古に基地を造らせない」を公約に掲げて知事選を戦った。
しかし、「辺野古に基地を造らせない」ための最重要の手法である「埋め立て承認の取消」、「埋め立て承認の撤回」への対応が非常に緩慢であり、現実には「辺野古に基地を造らせる」結果を招いている。
現実の米軍基地建設工事が進展してしまうと、これを覆すことが非常に難しくなる。
この意味で、今回の名護市長選は辺野古米軍基地建設阻止闘争にとって正念場の戦いになる。
前回選挙との大きな相違は、公明党が実質的に辺野古米軍基地建設容認と見られる安倍政権与党側の候補者を推薦したことだ。
前回の2014年選挙では、普天間飛行場の県内移設に反対のお立場を取る公明党は安倍政権与党側の候補を推薦せず、自主投票とした。
ところが、今回は与党系候補を推薦したのである。
沖縄における平和運動に力を注いできた公明党が態度を変えたが、与党系候補が落選する事態となれば、沖縄公明党は信頼を著しく失うことになる。
1月21日に投票が行われた南城市長選挙では辺野古米軍基地建設反対の瑞慶覧長敏氏が僅差で安倍政権与党側の現職基地推進候補を破って当選した。
沖縄では再び米軍基地建設強行の是非を巡り大きな闘いが展開されている。
昨年から今年にかけて、米軍機の事故が頻発している。
普天間第二小学校では米軍ヘリコプターの窓枠が落下して、児童があわや惨事に巻き込まれるという事故も発生した。
名護市沿岸では米軍ヘリが墜落して大破した。
誰がどう見ても墜落・大破の重大事故をNHKは「不時着」と表現したが、日本が政治権力のみならず国営放送まで米軍に支配されている実態が浮き彫りになった。
米軍ヘリからの窓枠落下事故などを受けて、日本政府は完全に安全が確保されるまで、米軍機の飛行を禁止する措置を取るべきである。
ところが、日本は敗戦後に完全な独立を勝ち取っていないため、いまなお、米軍に治外法権を認めており、米軍機の飛行を禁止する権限を有していないのである。
事故が発生しても、日本の捜査当局が現場検証さえできない。
事実上の植民地状態がいまなお維持されている。
米軍が日本から撤収しないことによる負担を一手に強要されているのが沖縄である。
普天間飛行場が危険だからといって、辺野古に巨大な米軍基地を建設するなら、危険が普天間から辺野古に移転されるだけなのだ。
日本に存在する米軍専用施設の7割が、面積が日本全土の0.6%しかない沖縄に集中している。
危険極まりない普天間飛行場を即刻閉鎖するべきであることは言うまでもないが、その代替施設を沖縄県内に建設することが容認されるわけがないのだ。
沖縄県名護市の辺野古海岸は自然の宝庫である。
水中にも貴重な自然資産、天然資産が生息している。
この美しい海を破壊して米軍基地を建設することが適切でないことは誰が考えても分かる。
米軍海兵隊が沖縄に巨大基地を保持する必要性は消滅している。
「辺野古に基地を造らない」ことが強い正当性を有しているのである。
今回の市長選挙では「基地か、それとも経済か」という説明が施されているが、基地と経済をリンクさせる考え方に根本的な間違いがある。
「正当性のない米軍基地を受け入れるならカネをくれてやる」というのは一種の「脅し」であり、利益誘導=利害誘導=買収工作に他ならない。
名護市の振興を図ることは国の責務であり、県の責務であり、このことは米軍基地建設を容認するのかどうかとは関係のないことなのだ。
名護市の主権者は、札束で頬を叩かれて投票するような姿勢を示すべきではない。
札束で頬を叩くような態度に対しては、札束を投げ捨てて、良識ある市民としての矜持を見せつけてやるべきなのだ。
野党の一部が旗幟を鮮明にして米軍基地建設阻止を訴える候補の支援に本腰を入れたことは望ましい変化である。
安倍暴政に対しては、これに反対する者が結束して対応することが何よりも大事だ。
オール沖縄、オールジャパンの結束で何としてもこの選挙を勝ち抜くことが重要である。
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