決戦の総選挙は2017年12月の公算
次の総選挙は本年12月の可能性が高い。
米国のトランプ大統領が本年秋以降に来日する可能性が高い。
衆議院の任期満了は2018年12月。
他方、自民党総裁の任期は2018年9月に満了になる。
3月の自民党大会で党規が改定され、自民党総裁の任期制限が2期6年から3期9年に変更される。
こうなると、2018年9月に安倍晋三氏が自民党総裁に再任され、3期目に入ると、任期満了が2021年9月になる。
2017年9月に衆院総選挙が行われると、衆院の任期満了は2021年9月になる。
こうした任期の流れを踏まえて、安倍首相は2017年9月~12月に総選挙日程を設定する可能性が高い。
2012年、2014年に12月選挙を実施して、安倍政権与党が勝利した。
この「験(げん)を担(かつ)いで」、3度目の総選挙も12月に設定するのではないか。
この選挙にトランプ大統領来日を活用する戦略が目論まれていると推察される。
同時に、2017年12月総選挙を実施するなら、本年秋に大型経済対策を策定すると思われる。
日本の主権者は安倍政権の存続を望むのか、安倍政権の終焉を望むのか、極めて重要な判断を迫られることになる。
2014年12月の総選挙で自民党は衆院議席総数の61.1%を獲得した。
議席数で見れば、自民党の圧勝だった。
しかし、自民党が主権者国民の圧倒的支持を得たわけではなかった。
比例代表選挙の得票率を見ると、自民党の得票率は
17.4%に過ぎなかった(全有権者比)。
日本の有権者のなかで、自民党に投票した者は6人に1人しかいない。
6人に1人しか投票していないのに、全議席の6割を占有している。
つまり、安倍自民党の基盤は強固ではなく、極めて脆弱であると言わざるを得ない。
メディアが「安倍一強」とプロパガンダ報道を展開するから、この情報を鵜呑みにする者も多いが、安倍政権は極めて脆弱な基盤の上に立っている。
2014年12月の選挙で公明党に投票した主権者は、全体の7.2%だった。
自公の与党を合わせて、得票率は24.7%だった。
自公以外の野党勢力に投票した主権者は28.0%だった。
この得票率が議席数に反映されていれば、政権は交代していたとも言える。
しかし、結果は自民党が単独で61.1%の議席を占有。
公明党を加えると68.4%の議席を占有した。
この結果を招いた理由は次の二つだ。
第一は、野党が候補者を乱立させたこと。
第二は、投票率が52.7%にとどまったこと。
2017年秋から冬に次の総選挙が実施されることを前提に、戦略、戦術を構築し、直ちに実行に移さねばならない。
重要なことは、安倍政権打倒を目指す勢力が「連帯」することである。
しかし、その「連帯」は「数合わせ」では駄目だ。
主権者国民が、
「この勢力に政権を担ってもらいたい」
という、
強い「想い」
が生まれなければ、政権交代は実現しない。
主権者国民を引き付ける
「大いなる希望」
を提示することが必要である。
単純に野党が連合するだけでは、主権者が積極的に投票しようということにはならないだろう。
主権者が未来に明るい希望を持つことができる、
「具体的な政策方針」
が提示されることが絶対必要条件である。
原発を稼働しない。
戦争をしない。
この二つは当然重要ではあるが、これだけでは主権者の躍動を引き出すことはできない。
一番大事なことは、
「私たちの暮らしが良くなる」
「私たちの社会が良くなる」
ことである。
夢と希望を明示する政策を提示して、主権者の連帯を形成する。
これが、次の総選挙で政権を刷新するための必要条件になると思われる。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第1666号「政治刷新に必要不可欠な希望・夢・明るさ」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017)
価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
泥沼ニッポンの再生
価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016)
価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす
価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
安保法制の落とし穴
価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)
価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章
価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062880598/ref=as_li_ss_il?ie=UTF8&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4062880598&linkCode=as2&tag=miyokotk2011-22" target="_blank">amazonで詳細を確認する
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |