犯罪捏造もみ消し裁量権有す日本のブラックボックス
「本日、最高裁判所より上告棄却の通知が届きました。
高裁での証拠も無い中での有罪判決が、
事実に基づき必ず覆されると信じてきましたが、悔しい限りです。
冤罪が罷り通る世の中であることを、身をもって知ることとなりました。
前 美濃加茂市長 藤井浩人」
これは前美濃加茂市長の藤井浩人氏によるツイートである。
主任弁護人の郷原信郎弁護士はブログ記事
【藤井浩人美濃加茂市長 冤罪】
日本の刑事司法は‟真っ暗闇”だった!
に郷原氏による新著
『青年市長は“司法の闇”と闘った 美濃加茂市長事件における驚愕の展開』
に記した次の言葉を掲載している。
「万が一、上告が棄却されて有罪が確定したとしても、藤井市長の「潔白」という真実は、それによって否定されるものではない。その場合、私は、「冤罪」を広く世の中に訴え、司法の場でも、再審で有罪判決を覆すことに全力を挙げていくであろう。」
その上でこう記している。
「青年市長は、警察・検察、そして、控訴審裁判所という「司法の闇」と闘い続けてきた。
その先にある、最高裁を頂点とする日本の刑事司法自体が、実は「真っ暗闇」だということが、今回の上告棄却決定で明らかになったのである。」
日本の警察・検察・裁判所は腐敗し切っている。
この現実を、私たちは正確に理解しておかなければならない。
警察・検察・裁判所が健全に機能しているのなら、その行動、判断を信頼できる。
しかし、警察・検察・裁判所が腐敗し切っているなら、その行動、判断を信頼することができないのである。
一般的に人々は、裁判所による最終的な判断を「絶対的なもの」として信用、信頼してしまっている。
この裁判所判断を基準に自己の判断を形成してしまう。
しかし、裁判所判断は歪んでいることが少なくないのである。
日本の裁判所は「法と正義の番人」ではなく、政治権力=行政権力の番人なのである。
警察・検察は無論のこと、「法や正義の番人」でなく、「政治権力=行政権力の番人」あるいは「番犬」である。
悪徳政治の番犬として、正義の人間に襲い掛かり、噛み殺すことさえ躊躇しない存在だ。
この現実を正しく理解して、警察・検察・裁判所の行動と判断を、冷ややかに見つめることが必要である。
できれば、民衆による「影の裁判所」を創設して、権力の僕である公的な裁判所の判断とは別に、「法と正義の番人」としての正当な判断を示す場を設置するべきである。
日本相撲協会の横綱日馬富士による貴ノ岩に対する暴行傷害事件を重要視しなければならないのは、この事案も、日本の腐敗した警察・検察・裁判所と、これと結託するマスメディアの腐敗を示す典型的な事案であるからだ。
事件の本質は、日馬富士による暴行、傷害事件である。
日馬富士は極めて重い金属製の凶器を用いて一方的に貴ノ岩の頭部を繰り返し殴打した。
貴ノ岩は10針も縫う重傷を負った。
警察が適正に行動していたなら、殺人未遂容疑で日馬富士は逮捕されていたはずである。
ところが、メディアが当初から「逮捕」ではなく「書類送検」の情報を流布し続けた。
相撲協会が貴ノ岩からの聴取を行うことにこだわり続けているのは、貴ノ岩の厳罰処分要請を撤回させるためであると見られる。
これを取り付けたうえで検察が処分保留を決定することが目論まれている。
メディアは検察による処分保留判断が妥当との専門家意見だけを紹介する。
当然のことながら大半の法曹は、検察による公判請求が妥当であると判断している。
一連の事案で、被害者である貴ノ岩に責任があるとする論がまき散らされ、また、問題処理を相撲協会ではなく、警察・検察に委ねることを貫いてきた貴乃花親方を攻撃する論がまき散らされてきた。
警察・検察・裁判所と結託する悪徳メディアの罪状も重い。
貴ノ岩は明瞭な刑事事件被害者であり、現役横綱による暴行傷害事件の被害者である貴ノ岩の番付を負傷が完治するまで維持するのは常識以前のことである。
「公傷制度が廃止されたから貴ノ岩の番付が下がる」
などの主張は噴飯ものである。
伊藤詩織さんに対する準強姦容疑で逮捕状が発付された山口敬之氏に対する逮捕を警視庁刑事部長だった中村格氏が中止させた。
日本の警察・検察権力の最大の問題は、不当に巨大な裁量権が付与されていることである。
その裁量権とは、
犯罪が歴然と存在するのに、その犯罪を適正に立件せずに揉み消す裁量権
と
犯罪がまったく存在しないのに、密室で犯罪をねつ造し、無実の人間を犯罪者に仕立てあげる裁量権
のことだ。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第1920号「日本の刑事司法が真っ暗闇という知られざる真実」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
![]() |
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料 |
|
「国富」喪失 (詩想社新書) 価格:994円 通常配送無料 |
|
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017) 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
泥沼ニッポンの再生 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
|
安保法制の落とし穴 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 悪あがきする既に終わっている民進党元幹部たち | トップページ | エルサレム首都認定でも敗北した米上院補選 »
「警察・検察・裁判所制度の近代化」カテゴリの記事
- 木原事件真相解明に援軍現る(2023.11.29)
- 木原事件真相解明を市民が監視(2023.11.18)
- 木原事件告訴状を警視庁受理(2023.10.25)
- 殺人事件もみ消しは許されない(2023.09.24)
- 国と裁判官がグルという現実(2023.09.15)