あいつと一緒が嫌でなく政策路線根本が違う
民進党の大塚耕平代表が12月17日、三重県の津市で講演し、
「「あいつと一緒になるのがイヤだ」とか、また衆院の中で議論が行われているんです。もう勘弁してほしい。」
と述べたと報じられている。
他方、立憲民主党の枝野幸男代表は、同じ17日、さいたま市内での支援者集会で
「どこかの党から呼びかけられて、党と党の協議で会派や新党を作ることは全く考えていない」
と述べたと伝えられている。
さらに枝野氏は、
「従来の民進党の中に二つの違う考え方が混在していた。それぞれ独立し、協力できるところは協力する道が理解を得やすい」
と強調したという。
世論調査の政党支持率では希望の党と民進党の支持率は1%程度である。
立憲民主党が二桁の支持率を得ているのと対照的である。
政党は仲良しクラブではないのである。
枝野氏が「従来の民進党の中に二つの違う考え方が混在していた」と述べたのは正しい認識を示している。
政党は主権者に成り代わって、主権者が求める政策、政治を実現するための存在である。
その政党内に、相反する二つの主張が混在していたのでは、主権者はこの政党を支持しようがない。
その理由は、この政党の中に
「二つの違う考え方が混在していた」
からである。
その相違が軽微なものであるなら重大視する必要はない。
しかし、主要な政治課題についての根本的な路線の相違であるなら、それを軽視することは許されない。
政党の基本に関わる根本事項であるからだ。
主権者国民にとってもっとも重要な政治課題は
生活
戦争
原発
ということになる。
これ以外に、
食料・食の安全
米軍基地
の問題も重要である。
旧民主党、民進党に、
「二つの違う考え方が混在していた」
というのは、
消費税増税推進、戦争法制容認、原発推進、TPP推進、辺野古米軍基地建設容認
の考え方を有する勢力と、
消費税増税反対、戦争法制阻止、原発稼働反対、TPP反対、辺野古米軍基地建設反対
の考え方を有する勢力が
混在していたことを意味する。
まさに国論を二分する主要な政治課題についての基本路線が真逆なのである。
この二つの勢力がひとつの政党に同居することは、根本的な矛盾である。
「あいつと一緒になるのがイヤだ」とかいうレベルの問題ではない。
基本的な政策路線が異なる者が一つの政党に同居することが間違っているのだ。
大塚氏は、議会で民進、希望、立憲が同一会派を形成することを提唱しているが、これは単に、元の民進党に戻るということではないか。
最終的に民進と希望が合流することを前提に、大義名分を成り立たせるために立憲にも声をかけているだけに過ぎないと見られる。
年内に民進党を完全分離・分割して、分かりやすいかたちで新年を迎えるべきだ。
その際に、政党交付金を議員数で按分して分割することを抜いてはならない。
一連の行動は、突き詰めると、自公補完勢力が、民進党が抱える70億円の政党交付金を丸ごと強奪するためのプロセスに過ぎないように見える。
主権者無視のこうした暴挙を主権者は許してはならないと思う。
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