大塚代表は妨害跳ね除け民進党分割完遂すべきだ
民進党が新党結成や他党への合流を視野に解党する検討に入ったと報じられている。
民進党の大塚耕平代表は12月12日の党会合で提案する見通しで、13日の常任幹事会でも協議する模様である。
年内に結論を出すとのことだが、新しい体制を整えるのであれば、年内に決着して、新体制で新年を迎えるべきである。
このことについて、読売新聞は
「民進・大塚代表、解党を検討…蓮舫氏は反対姿勢」
のタイトルで報道し、
「蓮舫元代表は「党として存続を決めている」などとして、解党に反対する姿勢を示しており、党内には蓮舫氏に同調する声もある。」
と伝えている。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20171212-OYT1T50009.html
どういうことか。
米・官・業による日本支配を維持しようとする勢力は、
「鵺(ぬえ)の民進党」
が何よりも大事なのだ。
野党第一党を
「隠れ与党勢力」
にしておくことが、日本政治刷新を阻止する防波堤であると考えている。
この意味で、民進党の完全分離・分割によって、反自公勢力が結集、大同団結することを強く警戒している。
米官業陣営の御用新聞が読売、日経、産経であり、これらの勢力は、民進党の完全分離・分割を阻止するための情報工作を展開するものと見られる。
彼らが目指しているのは
自公と第二自公による二大政党体制である。
「希望の党」創設は、これを目指す動きであったが、完全失敗に終わった。
当然のことだ。
安倍政治を支持する主権者と安倍政治を支持しない主権者は拮抗している。
選挙結果の議席数を見ると間違えてしまうが、選挙において安倍自公に投票した主権者と、安倍自公に対峙する勢力に投票した主権者の数は、ほぼ拮抗している。
2014年12月総選挙と2017年10月総選挙の比例代表選挙で自公に投票した主権者の全有権者に占める比率は、どちらも24.6%だった。
まったく同じ数値であり、しかも、全主権者の4分の1に過ぎない。
主権者の半分が選挙に行かなかった。
選挙に行った主権者のうち、半分が自公に投票し、半分が反自公に投票しているのである。
つまり、日本政治の実態は「完全伯仲」なのである。
したがって、自公と第二自公による二大政党体制の構築は不可能なのである。
今回選挙では「希望の党」が「反自公」の主張を示す候補者を「排除」しようとした結果、「立憲民主党」が生まれ、この新党が、あっという間に急成長した。
当たり前のことだ。
自公支持の主権者と拮抗する反自公勢力の主権者が存在するのだから、反自公の旗の下に主権者はすぐに集結するのである。
民主党政権が崩壊し、民主党、民進党が自壊の道を歩んでいることは当然のことだ。
鳩山政権を破壊したのは、民主党内に潜んでいた「隠れ自公勢力」であり、この「隠れ自公勢力」がその後の民主党、民進党の中枢に居座り、この党の転落を導いてきた。
私は「水と油の混合物」と表現し、民進党の完全分離・分割を唱えてきたが、「水と油の混合物」状態が、より鮮明に浮かびあがたのが、9月1日の代表選だった。
本来は、この時点で「隠れ自公勢力」と「反自公勢力」に完全分離・分割しておくべきだった。
それが、「希望の党への合流話」を契機に、ようやく具体化した。
今年の最大で最後の仕事は、年内に完全分離・分割を完了することだ。
最大の問題は民進党内の政党交付金である。
この金に群がるダニのような者が蠢いている。
政党交付金は主権者が拠出している政治活動資金である。
民進党が分離・分割するなら、議員数で案分して政党交付金残高を分割すればよいだけのことなのだ。
それを欲に目がくらんだ盗賊のように、かすめ取ろうとするあさましい者たちが多すぎる。
民進党は、「自公補完勢力」と「反自公勢力」に、年内に完全分離・分割を実現し、主権者国民の前に、分かり易い姿を整えて信念を迎えるべきである。
大塚耕平代表が、これを完遂すれば、鳩山由紀夫元首相以降の代表で、最も優れた仕事をした党代表ということになる。
米官業による支配維持を目指す勢力の妨害を跳ね除けて、この重要な仕事を必ず完遂するべきだ。
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