悪あがきする既に終わっている民進党元幹部たち
民進党に所属する議員の立ち居振る舞いが見苦しい。
そもそも、10月22日の総選挙で民進党から立候補せず、無所属で出馬した議員が、なぜいまなお民進党内で肩書きをもってふんぞり返っているのか。
要するに、ポストと金に群がるハイエナやシロアリを同類なのだ。
衆院民進党が希望と立憲に分離・分割されたのは必然のことだった。
基本政策路線が正反対なのだ。
基本政策路線が正反対の者が、一つの政党に同居することがおかしいのだ。
誰が考えても分かる。
原発を推進し、戦争法制を肯定して憲法改悪を推進し、消費税増税を推進する人々と、
原発稼働を認めず、戦争法制廃止を求め、憲法改悪を阻止し、消費税増税を中止しようとする人々が、
ひとつの政党で活動すること自体が、決定的な矛盾なのだ。
したがって、希望と立憲への分離・分割は合理性を有する。
本来、立憲に行くべき者が希望に行ってしまった事例もある。
彼らは、速やかに、本来所属すべき政党に移籍するべきだ。
長島昭久氏や細野豪志氏などは、戦争法制容認、憲法改悪を訴えて、民進党を離党して希望の党の創設に関わったのだから、これも一つの筋を通している。
これに対して、枝野幸男氏は代表選の段階で行動するべきであったとのそしりを免れないが、それでも、結果的に、政策が「水と油」であることを踏まえて立憲民主党を創設した。
これもまた、合理性を有している。
野党が何でもいいから一つにまとまれば、自公政権を倒せるという議論は、ただひとつ、現政権を倒すという目標のためには有効であるが、政権としては中長期で主権者国民の支持を得られない。
なぜなら、政権が示す基本政策路線が不明確になるからだ。
主権者が選挙で投票し、政権を樹立するのは、主権者が求める政策を実現するためだ。
何はともあれ、腐敗した政権を退場させなければならないときには、
「安倍政治を終焉させる」
の一点で結集して政権に終止符を打つという戦術が、一つの選択肢にはなり得る。
今回選挙で、呉越同舟して、まずは腐敗した安倍政治を終焉させることを主権者に訴えて選挙戦を戦っていれば、安倍政治に終止符を打つことは可能であったかも知れない。
しかし、前原・小池新党は、この道を進まなかった。
前原・小池の両氏は、ただ、もう一つの「自公補完勢力」を作っただけだ。
民進党内には二つの政党が同居していたから、
希望の党が「自公補完勢力」であることを明らかにした瞬間に、民進党分裂は不可避の情勢になった。
その結果として生まれたのが立憲民主党である。
希望と立憲民主を比較したときに、希望がまったくないのが希望の党である。
なぜなら、希望は維新と同様に、単なる自公補完勢力であり、存在の必要性が認められないからだ。
立憲民主は、安倍自公に対峙する政策路線を明示しているから、安倍政治に対峙する主権者国民の支持を得られる状況にある。
繰り返しになるが、異なる政党が一つの政党内に同居していること自体が根本的な矛盾なのである。
したがって、民進党は基本政策路線を基軸にして、分離・分割するべきだ。
そして、政党活動に必要な資金のプールを活かすために、分離・分割した議員数で按分して、政党交付金残高も分離・分割するべきだ。
民進党所属議員は、前向きに、分離・分割を検討し、実行するべきである。
具体的には「分党」を敢行するべきである。
そして、自公補完勢力の人々は、一つに結集すればよいのではないか。
希望と維新に大きな差異はない。
これが一つにまとまり、民進党内の自公補完勢力の人々が一つにまとまればよい。
他方、自公と対峙する基本政策路線を保持する人々は、立憲と合流するべきだ。
合流して新党を立ち上げてもよいし、党名を変更してもよい。
基本政策路線が異なる人々が、今後も同居を続けることほど馬鹿げたことはない。
民進党が堕ち切ってしまっていると思われるのは、この種の当然の主張が主流にならないことだ。
議論が立ち往生しているのは、自公補完勢力の者たちが、民進党に残存する政党交付金残高を独占して持ち去ろうとしているからだ。
自公対峙勢力=立憲民主側に政党交付金残高を分配したくない。
この盗賊的な発想が事態を紛糾させているのだ。
あまりにも醜い姿である。
きれいに党を分離・分割し、政党交付金もきれいに分離・分割すれば、何の問題もなく、紛糾は解消する。
民進党内の自公補完勢力の者が、当たり前の行動を示すことが強く求められている。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第1919号「民進党分裂の現実から目逸らし交付金強奪狙う盗賊ども」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
![]() |
あなたの資産が倍になる 金融動乱に打ち勝つ「常勝投資術」~(TRI REPORT CY2018)
価格:1,620円 通常配送無料 |
|
「国富」喪失 (詩想社新書) 価格:994円 通常配送無料 |
|
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017) 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
泥沼ニッポンの再生 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
|
安保法制の落とし穴 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 民進党分党批判者はすべて悪徳隠れ自公勢力 | トップページ | 犯罪捏造もみ消し裁量権有す日本のブラックボックス »
「民進党・立憲民主党・連合の分解」カテゴリの記事
- 同時に衰退する与党と野党(2023.08.19)
- 卑怯な立民こうもり孤立は必然(2023.07.23)
- 小沢氏仕掛けの絶妙タイミング(2023.06.17)
- 連合芳野会長に立民泉代表が上奏(2023.05.18)
- 立憲民主党が衰退する理由(2023.05.14)
« 民進党分党批判者はすべて悪徳隠れ自公勢力 | トップページ | 犯罪捏造もみ消し裁量権有す日本のブラックボックス »