TPP交渉差止・違憲訴訟控訴審第1回口頭弁論期日
11月7日午後5時半より、札幌市所在の株式会社りんゆう観光主催の講演会
「消費税について考える」
が開催され、消費税についての講演をさせていただいた。
冒頭、りんゆう観光会長の植田英隆氏が講演会の開会趣旨を説明された。
消費税増税を中止するべきとの立場から意見を表明されている。
私は安倍政権が推進する格差拡大推進政策の一環としての消費税増税方針の問題点を論じた。
安倍政権が推進する経済政策は、一般にアベノミクスと表現されているが、その本質は市場原理基軸の格差拡大推進政策である。
市場原理を基軸に経済政策を運営すれば、当然の結果として格差が拡大する。
資本の運動法則として、労働コストの際限のない圧縮が推進される。
安倍政権は労働規制の撤廃を掲げるが、その内容は、
正規から非正規への移動の推進
外国人人労働力活用による労働コストの引下げ推進
残業代ゼロ労働の拡大
長時間残業の合法化
金銭解雇の全面容認
などである。
すべては、労働者の処遇悪化、身分の不安定化をもたらすものである。
アベノミクスが格差拡大を推進している最大の理由は、労働コストの圧縮、資本の利益極大化にある。
この基本政策方針はグローバリズムそのものである。
グローバリズムとは、世界市場支配を目論む巨大資本が世界統一市場を形成しようとする運動であり、安倍政権は巨大資本の指令に基づいてグローバリズムを推進しているのだと考えられる。
その安倍政権が税制改変において消費税増税を基軸に置いている。
その最大の目的は何であるか。
それは、法人税減税である。
法人税を減税するために消費税の増税を推進している。
同時に安倍政権は所得税の軽減をも図っている。
富裕層の税負担を軽減し、中低所得者層の負担を激増させている。
アベノミクスは成長戦略と税制改変の両面から格差拡大を全面的に推進しているのである。
同時に消費税増税には二つの副作用がある。
第一は日本経済をさらに悪化させることだ。
2019年10月に消費税率が10%に引き上げられるなら、日本経済は完全に失速することになるだろう。
第二は、消費税増税で、消費税増税を価格に転嫁できない零細事業者は、消費者が負担するはずの消費税を自己負担させられ、完全に破たんしてゆくだろう。
中小零細事業者を消滅させるために消費税増税が推進されているのである。
消費税の問題は後段でさらに掘り下げるが、安倍政権がグローバリズム推進の一環として推進しているTPPに関する、重要な法廷日程が明日11月8日に予定されている。
11月8日午後1時半から、東京高等裁判所前で、TPP交渉差止・違憲訴訟の控訴審第1回口頭弁論期日に向けての門前集会が予定されている。
第1回口頭弁論期日は午後2時半より東京高等裁判所101法廷で開廷される。
日本政府は、未だにTPP11を年内にも発効させようと、首席交渉官会合を10月30日から千葉県で開いている。
一方、TPP交渉差止・違憲訴訟の会による違憲訴訟は本年7月の第一次判決で
「未だTPP協定は発効されておらず、それに伴う法律を改正廃止されていないので、国民の権利、義務に変化は無い」
として却下されたが、主要農作物種子法などTPP協定内容によって法律が既に廃止されている現状や「法の番人」としての裁判所の責任を明らかにさせるため、一審判決を不服として控訴の申立てを行った。
11月8日の第1回口頭弁論期日においては、裁判官に憲法に即した正当な判断を示させるために、一人でも多くの傍聴参加が求められている。
1人でも多くの市民の参集を強く求めたい。
当日のスケジュールは以下のとおり。
13:30 東京高裁地裁前にて門前集会
14:00 抽選券・傍聴券配付開始
14:30 控訴審第1回口頭弁論期日
東京高等裁判所101法廷
15:30からは場所を衆議院第一議員会館国際会議室に移動して報告会&講演会が開催される。
15:30~16:00 弁護団からの裁判報告
16:00~17:30 安田節子氏 講演会
「種子法廃止と食品安全基準の緩和」
1人でも多くの市民の参加を強く求めたい。
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