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2017年11月22日 (水)

法人税所得税減税目的に激増され続ける消費税

2018年度税制改定が論議され、給与所得控除の圧縮などが論じられることが報じられている。


税制改定上の最大の問題は言うまでもない。


消費税増税問題である。


消費税は1989年度に導入された。


導入から28年の年月が経過している。


税率は導入当初が3%、1997年度に5%に引き上げられ、2014年度に8%に引き上げられた。


巨大な増税が実施されてきたのである。


消費税の導入、消費税増税について、財政当局は、


日本財政の危機


高齢化に伴う社会保障支出の増大


税負担の公平化


などの理由を掲げてきた。


日本の国民は、


「日本が財政危機に陥ってはいけない」


「高齢化が進行するなかで社会保障支出増大に対応するための負担増は受け入れるしかない」


「所得税は所得の捕捉などの不公平があり、そのような水平的公平が確保される消費税の比率を高めることは受け入れられる」


との理解を示してきたものと考えられる。

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国民はこうした理解を示してきたと考えられるが、国民の理解と現実とに大きなかい離がある。


分かりやすく表現するなら、多くの国民が事実誤認してきた、あるいは、騙されてきた疑いが強い。


どういうことか。


第一に、日本財政が危機に直面しているという事実は存在しない。


財政収支が悪化したことは事実だが、例えば1997年度の消費税増税で財政収支が改善したという事実は確認されていない。


消費税増税を主因として日本経済は深刻な不況に陥った。


当時、私が事前に強く警告していたことであるが、資産価格暴落で日本全体の不良債権問題が急拡大する過程での巨大増税が景気悪化をもたらし、連動して株価暴落と金融不安拡大の悪循環が広がっていった。


結果として日本の税収は増税前の96年度と比較して98年度には激減してしまったのである。


増税を実施したのに国税収入が激減してしまった。


また、財政当局は日本政府が1000兆円の借金を抱えていることを強調する。


GDPの2倍以上の政府債務を抱えており、これはギリシャよりも深刻な状況だと説明してきた。


しかし、財政当局は極めて重要な事実に言及してきていない。


それは、日本政府が保有する資産が債務残高を上回っているという最重要の事実である。

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2015年末時点で日本政府は1262兆円の債務残高を抱えている。


1000兆円を超える債務残高という表現はウソではない。


しかし、このことが直ちに日本財政の危機を意味しないことに注意が必要だ。


なぜなら、2015年末時点の日本政府の資産残高が1325兆円あるのだ。


両社を差し引くと63兆円の資産超過である。


63兆円の資産超過である日本政府が破綻する危機は存在しない。


2015

私がこの主張を展開し始めてから、財務省は説明の一部を修正した。


それは、政府資産のなかの金融資産だけを明示し始めたのである。


2015年末の政府の金融資産残高は634兆円である。


これを負債残高から差し引いて純債務が628兆円だと説明し始めた。


しかし、財務状況を理解するときに資産から実物資産を除外することは適切でない。


電力会社などの巨大な装置産業では、巨額の債務を抱えるが、資産のほとんどが実物資産である。


金融資産と金融負債だけで財務状況を評価するなら、この産業のほとんどすべての企業が「実質破綻企業」ということになってしまう。

第二に、もっとも重要ア事実は、この28年間に消費税負担が激増したが、日本の税収はまったく増えていないという事実だ。


消費税の負担が1年あたりで14兆円増えた一方で、法人税負担が9兆円減り、所得税負担が4兆円減った。


つまり、法人税と所得税の負担を大幅に減少させるために消費税増税が断行されてきたのだと言える


この意味で所得税増税は検討に値するが、安倍政権の基本方向が間違っている。


所得税改革で何よりも重要なのは、給与所得者の増税ではなく、一握りの富裕層課税の強化なのだ。


高額所得者の所得は金融資産所得に偏重している。


この金融資産課税が著しく軽減されている。


実行するべきは金融資産所得の分離課税撤廃である。


この点を国会で論議する必要がある。

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