横田政府日本支配を強烈演出したトランプ訪日
トランプ大統領が来日した。
トランプ大統領が降り立ったのは羽田でも成田でもない。
横田基地である。
日本を統治しているのは日本政府ではなく、横田政府だと言われる。
トランプ大統領は来日して最初の演説を横田基地で行った。
演説の背景は巨大な星条旗で覆い尽くされた。
日米の国旗を並べて掲げているのではない。
星条旗だけが一面に張り巡らされて、その前でトランプ大統領が演説した。
演説は日本の主権者に対するものではない。
日本に駐留する米軍兵士に向けての演説であった。
「終わらない占領」
日本はいまなお米軍によって占領され続けている。
米軍が日本を支配している。
米国人は横田基地を通過して、いつでも自由に日本に出入りすることができる。
東京六本木には米軍施設があり、横田基地に飛来した米軍要人は日本政府の管理の外側で日本に飛来して六本木の米軍ベースを経由して日本で活動し、そして、何事もなかったかのように米国に帰国する。
日本はいまなお、米国の支配下に置かれている。
そのことを改めて見せつけるための演出が繰り広げられたことになる。
日本で米軍が事故や事件を引き起こしても、日本は現場検証することすらできない。
日本国憲法の上に日米地位協定が存在する。
日本の空を飛ぶ権利は米軍によって制限されている。
米軍は日本政府のいかなる許可をも必要とせず、日本の空を勝手に飛行できる。
ポツダム宣言も、サンフランシスコ講和条約も、占領軍の日本からの撤退を明記しているが、例外を定める条項が付記されて、戦後72年を経過したいまも、米軍が日本駐留を続け、日本を支配し続けている。
この米国による日本占領、米国による日本支配に、一切の抵抗、反抗を示していないのが安倍晋三首相である。
安倍首相の祖父である岸信介氏は米国により助命され、爾来、米国のエージェントとして活動し続けた。
この経緯をそのまま引き継いでいるのが安倍晋三氏である。
米国にモノを言わず、米国に隷従する。
これが「安倍流」であるが、多くの日本国民が米国への隷従に異論を唱えない。
安倍首相が唱えた「日本を取り戻す」の主語は「米国」だった。
「米国が日本を取り戻す」が安倍首相の基本スタンスなのである。
この意味で安倍首相はトランプ大統領の「アメリカファースト」の主張の信奉者であるが、「アメリカファースト」は日本の主権者の利益を最優先しないことをも意味している。
トランプ大統領が大統領選に当選したのは昨年の11月8日だ。
トランプが勝利すればドルと米国株価は暴落、クリントンが勝利すればドルと米国株価は急騰と言われていた。
そして、クリントンが勝利することは確実だと言われた。
しかし、結果はトランプの勝利になった。
そして、これ以降、米国株価は急騰に次ぐ急騰を続けてきた。
昨年11月4日のNYダウ安値は17883ドルだった。
本年11月3日高値は23557ドルである。
この1年間にNYダウは5674ドル、31.7%の上昇を示した。
トランプ当選でドル暴落、株価暴落を予測してきた専門家は、完全な見通し失敗になった。
メディアは大統領選のさなかも、大統領選後も、大統領就任後もトランプ攻撃をし続けてきた。
日本のメディアもNHKを筆頭にトランプ攻撃を展開し続けた。
しかし、トランプ政権は崩壊していない。
そして、トランプ来日となると、手のひらを返して、今度はトランプを持ち上げる報道に転じている。
トランプ長女のイバンカ訪日は、トップスター訪日の扱いである。
日本のメディアの軽薄さ、NHKの層の薄さが改めて鮮明になっている。
トランプ大統領に対する批判は多いが、トランプ氏の現実対応能力は決して低いものでない。
この本質を見誤ると、現実を洞察することはできない。
このことを改めて認識し直すべきである。
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