11/28伊「五つ星運動」リーダーとの対話集会
原発の稼動について、地元自治体の住民の多くが原発稼動に反対しているという現実がある。
たとえば愛媛新聞が実施している県民世論調査では、四国電力伊方原発の稼動について、2017年3月時点でも68.4%の県民が反対している。
原発の安全性についても89.0%が「不安」や「やや不安」と答えている。
原発再稼動に賛成している県民は22.6%にとどまっている。
伊方原発は日本最大の活断層である「中央構造線」のほぼ真上に位置していると見られており、いつ巨大地震によって損傷を受けてもおかしくない原発である。
狭隘な半島の付け根部分に位置しており、事故が発生した場合、半島の原発よりも先端部分に居住する住民の避難も著しい困難を伴うと想定されている。
滋賀県や鹿児島県、さらに新潟県では、知事選において、原発稼動の是非が最大の争点になった。
そのなかで、原発再稼動反対の政策方針を明示した候補者が相次いで勝利を収めてきた。
鹿児島県の場合は、選挙後に選出された知事が態度を豹変させて、原発再稼動が強行されたが、民意を踏みにじる暴挙と言わざるを得ない。
原発が事故を引き起こせば、取り返しのつかない惨事が発生し得る。
福島の事故で、このことは、日本国民の脳裏に強く焼き付けられた。
世界最大の地震国のひとつである日本で、原発を立地すること自体に根本的な無理がある。
「原発は安全だ」という神話は、日本においても完全に瓦解した。
国民の生命と健康を守るには、日本の原発をすべて廃炉にする以外に道はない。
このことは明確になっている。
米国では住民の投票によって州法が定められる。
国政選挙に際して州の住民投票が実施され、この住民投票によって州法が制定される。
スイスでは、948年以来600回を超える国民投票が実施され、国民投票によって主権者が意志を表示して来た。
世界の国々の半数が、国民が立法に直接参加できる仕組みを持っている。
日本でも、原発稼動などについて、立地都道府県で住民投票を実施し、その結果によって原発稼動の是非を決定する方式が取られてもよいはずだ。
知事選が実質的に原発稼動是非を問う住民投票の側面を持つ場合もあるが、選出された知事が裏切りの行動を取る場合あるし、また、知事選の争点が原発稼動一点に絞り切れない場合もあるだろう。
立地自治体には巨額の原発マネーが注ぎ込まれるから、立地自治体自身が買収されてしまう側面が強い。
国政レベルでも、原発稼動の是非だけを問えば、主権者の過半数が原発稼動に反対であっても、国会議席配分にその意思が反映されることは少ない。
こうなると、主権者の意思に反して原発稼動が広がる事態も生じ得る。
現に、安倍政権の下で原発稼動が強行されている。
民意を反映する政治は実現していない。
このような問題を解消するために、直接民主主義的な手法の採用を、日本でも検討するべきだ。
11月28日に、イタリア「五つ星運動」リーダーのリカルド・フラカーロ・イタリア下院議員が初来日して、彼らが巻き起こしたムーブメントを語る。
講演概要は以下の通り。
日時 2017年11月28日(火)
午後4時半~7時半(開場 午後4時)
場所 参議院議員会館講堂
資料代 1000円
参加ご希望の方は、必ず下記フォームからの申し込みをしてほしいとのことである。
主催 五つ星運動との対話集会実行委員会
問い合わせ m5s2j@yahoo.co.jp
加計問題追及の先頭に立ってこられた黒川敦彦氏がブログに詳述されているので、こちらも参照いただきたい。
イタリアの五つ星運動は政党支持率でトップに立つ運動体で
「地域のためにいいことしよう」
「自分たちのことは自分たちで決める」
を合言葉に直接民主制をイタリアに根づかせようと、SNSを通じて急速に広まった、市民による市民のための草の根活動である。
その五つ星運動のリーダーの一人が初来日して市民と交流する貴重な機会である。
事前申し込みが必要なので、ぜひ、登録して対話集会に参加していただきたいと思う。
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