政策基軸・超党派・主権者主導で政権奪還は可能だ
今回の総選挙比例代表選挙における各党得票率は以下のとおりだ。
希望 17.4
立憲 19.9
共産 7.9
社民 1.7
自公の合計が45.8%
希望、立憲、共産、社民の合計が46.9%
だった。
野党4党の得票率は自公の得票率を上回った。
しかし議席占有率は以下のとおりである。
自民 61.1
公明 6.2
維新 2.4
希望 10.8
立憲 11.8
共産 2.6
社民 0.4
自公が議席数全体の67.3%を占有。
野党4党の議席占有率は25.6%にとどまった。
投票率では5対5だったのに、獲得議席占有率では7対3になった。
自民党の投票率は33.3%。
主権者全体に占める比率は17.9%だった。
2014年12月の前回総選挙での自民党投票率が33.1%で絶対投票率が17.4%であったのと比較して、今回の得票率がほとんど一致しているのは興味深い。
絶対投票率17.9%というのは、主権者全体の6人に1人しか自民党には投票していないことを意味する。
しかし、自民党の獲得議席占有率は61.1%である。
国会議席数の6割を占拠したのである。
このような、いびつな状況が生じたのは次の二つの理由に依っている。
第一は、小選挙区制で死票が多数発生して、議席に反映されない民意が大量に出現すること。
第二は、自公勢力に対抗する野党が小選挙区で候補者を一本化しないと、自公が有利になりやすいこと。
この点を踏まえると、当然のことながら、選挙制度そのものを見直すべきだとの声が生じる。
政党支持率別の主権者の意思をもっとも正確に反映する方式は、すべての議席を比例代表選挙で決定することである。
こうすれば、得票率の配分と議席配分が同一になる。
十分に検討に値する方式である。
しかし、選挙制度を変更するには議会の決定が必要になる。
自公の与党勢力がこれに反対すれば、実現はしない。
もう一つの方法は、小選挙区制を前提に、与党に対峙する勢力の立候補者一本化を実現することである。
前回も今回も、この点で十分な対応が取られなかった。
その理由は、いわゆる「第三極」政党に野党共闘を妨害されたからである。
つまり、日本の支配勢力は、小選挙区制度の下で、自公が多数議席を占有することを目的に、人為的に「第三極」勢力を構築してきたのだと言える。
「第三極」は、この意味で常に小選挙区の反自公票を割る目的をもって創設されてきた可能性、疑いが濃いのである。
この意味では、今回の小池国政新党は、実は十分に所期の目的を達成した意味を有しているのかも知れない。
小池百合子氏は与えられた任務を最大にこなした疑いがある。
「踏み絵」でこけたのも、計算通りの策謀であった疑いは残る。
重要なことは、こうした、人為的な「第三極」創設による、反自公票分散の策謀が行われることを前提に、これを踏み越える戦略と戦術を提示して、それを確実に実行することだ。
この答えはすでに、かなりはっきりと出てきている。
それが、北海道・新潟・沖縄メソッドの活用だ。
ポイントは、
政策を機軸に、党派を超えて、主権者が主導して、一選挙区一候補者の体制を構築することである。
これを「オールジャパン平和と共生」方式と呼んでいるが、北海道、新潟、沖縄で実行されたのが、まさにこれである。
新潟では知事選でこの方式が採用されて、見事な成功が収められた。
このときの新潟メソッドが「オール新潟平和と共生」方式だったのだ。
これを全国展開すれば、必ず政権交代が実現する。
大きな連帯の力で、これを全国に広げてゆくことが必要である。
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