昭恵氏喚問まで幕引きはない森友国有地疑惑
3月23日、午後9時23分、安倍昭恵氏はフェイスブックに
「本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。 」
と題するコメントを投稿した。
私はこの事実がニュースで報道された直後の3月23日午後9時42分にツイッターで、
「安倍昭恵氏のコメントは政府が用意したものだと思われます。#森友学園」
https://twitter.com/uekusa_kazuhide
と投降した。
投稿されたコメントは以下のとおり。
(1)寄付金と講演料について
私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。
本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。
また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。
(2)携帯への電話について
次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。
籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。
以上、コメントさせて頂きます。
平成29年3月23日
安倍 昭恵
元検事で、現在は弁護士として活動されている郷原信郎氏が
「昭恵夫人Facebookコメントも“危機対応の誤り”か」
で詳細に分析されているように、このコメントは安倍昭恵氏が記述したものではないと推察される。
郷原氏は次のように指摘する。
「以下に述べるとおり、細かく分析すると、昭恵夫人のフェイスブックコメント(FBコメント)の形式・内容には、多くの疑問があり、今後、昭恵夫人の証人喚問を求める声がますます強まると予想される中で、かえって、安倍首相側、官邸側にとってマイナスに作用する可能性が強いと考えられる。」
「まず、形式面から、(中略)
このFBコメントは、昭恵夫人が直接フェイスブックに書き込んで投稿したのではなく、別に作成された文書を、フェイスブックの投稿欄にコピー・アンド・ペーストしたのではないかと考えられる。」
「次に、内容面からしても、昭恵夫人自身が書いたものではない疑いがある。その後の菅官房長官の記者会見での説明や、安倍首相の参議院予算委員会での答弁と比較すると、むしろ、証人喚問での籠池証言に対する「首相官邸側の反論ないし弁明」そのものであり、官邸側が作成して、昭恵夫人に投稿を依頼したのではないかとさえ思える。」
安倍首相は、国会での予算審議が終了し、森友問題に幕引きを図りたいところだろうが、主権者国民の疑念はまったく解消していない。
ベースにあるのは、2月17日の衆議院外務委員会での安倍首相答弁である。
「私や妻が関係していたということになれば、まさにこれは、もう私は総理大臣も、そりゃもう、間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということは、はっきりと申し上げておきたい」
森友学園が激安価格で国有地を取得した件について、首相や首相の妻が関与していたら、首相と議員を辞めることを明言している。
ところが、その後に明らかになった事実は、
安倍昭恵氏が森友学園の国有地取得問題に深く関与していたという疑いを
濃厚に裏付けている。
この疑惑を解消できなければ、安倍首相は辞任するしかない。
それが「言葉に対する責任」というものだ。
一国の行政権力のトップに立つ人物が、自分が発した言葉に対する責任を明らかにすることができずに、どうやって国を治めることができようか。
籠池氏は土地取得の件で安倍昭恵名誉校長に電話で相談し、安倍昭恵氏の指示で公務員秘書の谷査恵子氏が籠池氏に文書で依頼内容を送るように依頼し、籠池氏が文書を谷氏に送付した。
この陳情を受けて、谷氏が財務省に問い合わせ、財務省からの回答を籠池氏にFAXで伝えた。
直ちに満額回答とはならなかったが、約半年の間に、籠池氏の要請は満額以上の結果に至った。
籠池氏は谷査恵子への文書送付の際、ノートに記述したものをコピーして送付している。
その「籠池ノート」にどのような記述があるのか。
極めて重要な証拠物になると思われる。
明日4月4日発売の週刊朝日にその一部が紹介される可能性がある。
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