辺野古工事再開アシスト翁長知事と沈黙オール沖縄
沖縄県の翁長雄志知事は2014年11月の沖縄県知事選で
「辺野古に基地を造らせない」
ことを公約に掲げた。
しかし、その辺野古で、現在、米軍基地建設が実行されている。
このまま進めば、翁長氏は公約を守れないことになる。
政府は辺野古の米軍基地建設を強行しようとしている。
これを阻止することは容易なことではない。
裁判に訴えても、裁判所が行政権力の「僕(しもべ9)である現状を踏まえれば、裁判所が適正な判断を示すことも期待し難い。
最終的に重要なことは、
「辺野古に米軍基地を造らせない」
方針を掲げる政権が誕生することである。
これが問題解決に必要不可欠な条件である。
翁長氏が本当に
「辺野古に基地を造らせない」
公約を守る意思があるなら、辺野古米軍基地建設を
「一秒でも先送りする」
ために全力を注ぐ必要がある。
基地建設を一秒でも遅らせ、辺野古基地建設阻止の意思を持つ政権の樹立を待つのだ。
ところが、翁長雄志知事の行動は、この真逆のものになっている。
基地建設を遅らせるどころか、
基地建設を推進するものになっている。
口では
「辺野古に基地を造らせない」
とか
「あらゆる手法を駆使する」
などと言っているが、現実の行動は、国による米軍基地建設を側面支援するものになっている。
この矛盾を直視して、翁長氏の行動を正すことが必要である。
その責務を負っているのは
「オール沖縄」
のメンバーである。
「オール沖縄」
は
「翁長氏を知事にするための組織」
ではなく
「辺野古に基地を造らせないための組織」
であるが、この原点が忘れられているように見える。
「辺野古に基地を造らせない」
ためには、知事就任後、直ちに「埋立承認の取消、撤回」に進む必要があった。
順序としては、まず「取消」を行い、これが成功しない場合に「撤回」に進むということで良いだろう。
重要なことは、基地建設の工事そのものを一秒でも先送りすることである。
この点が最重要であるのには理由がある。
辺野古基地建設阻止の裁判を行う場合、現実に工事が進展してしまっていると、そのことが根拠になって
「訴えに利益がない」
との判断が示されやすくなることだ。
もともと「行政権力の番人」である裁判所なのであるから、政府寄りの判断を示しやすい条件を付与することは絶対に避けなければならないのである。
これを逆の側から見ると、次のことも言える。
それは、「辺野古に基地を造らせる」ことを推進するには、できるだけ工事自体を進捗させてしまうことだ。
口では「辺野古に基地を造らせない」と言いながら、実態としては、基地建設の進捗を容認してしまう。
こうすると、結局は、裁判闘争などを経ても、「辺野古に基地が造られる」という現実が発生することになる。
翁長知事は埋立承認を取り消したが、辺野古本体工事着手のための事前協議書を受理したあとだった。
今回は埋立承認取消を取り消したが、最高裁判断が示されても、翁長氏が自ら進んで埋立承認取消を取り消さねばならぬ事情はなかった。
この措置を受けて、国は直ちに辺野古基地建設工事を再開した。
工事が進めば進むほど、基地建設を阻止するのは難しくなる。
翁長氏の行動は「辺野古に基地を造らせる」ことを側面支援するものになっている。
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