辺野古阻止本気度が問われている翁長雄志知事
2014年11月の沖縄県知事選で
「あらゆる手法を駆使して辺野古に基地を造らせない」
ことを公約に掲げた翁長雄志氏の
「辺野古に基地を造らせない」
公約が本物であるのかどうかが問われている。
沖縄名護市辺野古の新基地建設を巡り、国が県を訴えた
「辺野古違法確認訴訟」
で、最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)が12月20日、国側勝訴の判断を示した。
しかし、判決は翁長氏の埋立承認取消の取消を強制する法的拘束力を持たない。
「辺野古に基地を造らせない」
公約を守り抜くためには、
もっと早く、埋立承認の取消や埋立承認の撤回に動いていなければならなかったはずだ。
私はこの点を2014年11月の沖縄県知事選の最中から訴え続けてきた。
那覇でのシンポジウムで基調講演
【2014.10.07】基調講演 植草一秀
https://www.youtube.com/watch?v=NP67c8WyGPg
ブログ記事「詰め甘の あいまい公約 怪我のもと」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2014/09/post-eb74.html
しかし、翁長氏は知事選で「埋立承認の取消・撤回」を公約化することを最後まで拒絶した。
そして、実際に埋立承認の取消を実行するまでに10ヵ月もの時間を浪費した。
いま、必要なことは、翁長氏が現時点で
「あらゆる手法を駆使すること」
であり、
そのためには、直ちに
「埋立承認を撤回する」
ことが必要である。
翁長雄志知事は12月26日午後、埋め立て承認取消処分を取り消したと発表した。
沖縄防衛局に文書が到着次第、効力が発生し、2015年10月以来、約1年2ヵ月ぶりに埋め立て承認が復活するが、当然のことながら、必要なことは、
これと同時に、
「埋立承認を撤回する」
ことである。
沖縄県が2015年10月に埋立承認を取り消したのは、辺野古米軍基地本体工事に着手するために必要な
事前協議書
を沖縄県が受理したあとだった。
客観的に見れば、翁長知事は埋立承認の取消に動くのを、本体工事着手のための事前協議書受理まで先送りしたと判断できる。
沖縄県が事前協議書を受理したために、国は辺野古米軍基地の本体工事に着手できることになったのである。
2015年9月19日に、安倍政権は戦争法を強行制定した。
主権者の反対はピークに達した。
これと沖縄の米軍基地建設強行が重ならないように、2ヵ月間の工事停止期間は設けられたが、辺野古米軍基地建設を強行する基本プロセスに変更はなかった。
翁長氏は
「辺野古に基地を造らせない」
ことを公約に掲げただけでなく、
オスプレイが運用される高江ヘリパッドにも反対することを知事選公約として明示した。
その高江で、オスプレイが運用されるヘリパッド建設が強行された。
しかし、翁長氏は高江ヘリパッド建設を阻止するための具体的行動を何ひとつ示してこなかった。
オール沖縄が翁長雄志氏の知事選勝利に力を注いだのは、翁長氏が
「辺野古に基地を造らせない」
「オスプレイが運用される高江ヘリパッド建設を許さない」
ことを公約に掲げたからだ。
ところが、いま、翁長氏はこの公約を全力で守り抜く行動を示していない。
オール沖縄は、翁長氏に対して、
直ちに「埋立承認撤回」を行うよう厳正に要求するべきである。
翁長氏がこれに応じない場合は、翁長氏の
「あらゆる手法を駆使して辺野古に基地を造らせない」
公約は、
ウソ
だったということになってしまう。
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
のご購読もよろしくお願いいたします。
上記メルマガを初めてご購読される場合、
2ヶ月以上継続して購読されますと、最初の一ヶ月分が無料になりますので、ぜひこの機会にメルマガのご購読もご検討賜りますようお願い申し上げます。
http://foomii.com/files/information/readfree.html
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第1625号「翁長知事は直ちに埋立承認を撤回せねばならない」
でご購読下さい。
『アベノリスク』(講談社)
の動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:540円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
|
反グローバリズム旋風で世界はこうなる~日経平均2万3000円、NYダウ2万ドル時代へ! ~(TRI REPORT CY2017) 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
泥沼ニッポンの再生 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
日本経済復活の条件 -金融大動乱時代を勝ち抜く極意- (TRI REPORT CY2016) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
|
米国が隠す日本の真実~戦後日本の知られざる暗部を明かす 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:星雲社 |
|
安保法制の落とし穴 価格:1,512円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の奈落 (TRI REPORT CY2015) 価格:1,728円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章 価格:1,620円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射- 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:ビジネス社 |
20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う! 価格:1,680円 通常配送無料 出版社:日本文芸社 |
オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 価格:2,100円 通常配送無料 出版社:早川書房 |
アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪 価格:1,575円 通常配送無料 出版社:講談社 |
鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 価格:1,470円 通常配送無料 出版社:飛鳥新社 |
金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 価格:1,785円 通常配送無料 |
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 出版社:講談社 |
href="http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062880598/ref=as_li_ss_il?ie=UTF8&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4062880598&linkCode=as2&tag=miyokotk2011-22" target="_blank">amazonで詳細を確認する
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
![]() |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
![]() |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
![]() |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 被害者の弱さを「いじめ」問題原因とする暴論 | トップページ | 安倍首相は真珠湾の次に南京で慰霊するべきだ »
「辺野古米軍基地建設」カテゴリの記事
- あまり意味がない最高裁の判断(2023.09.05)
- 変わらぬ沖縄差別の基本構造(2022.05.15)
- 拡大する渡具知名護市長落選運動(2022.01.09)
- 25%基盤安倍内閣に38%民意が突き付けられた(2019.02.25)
- 辺野古埋立に賛成か反対か県民投票全員参加(2019.02.23)