12/8午前930東京高裁前政治弾圧冤罪糾弾集会
日本の警察・検察・裁判所は、本来の責務を果たしていない。
警察・検察・裁判所が一体となって、権力機構の一翼を担っている。
日本の裁判所は、行政権力から独立して「法の支配」を貫徹するべく、行政権力に対するチェック機能を果たさずに、行政権力と一体化して、行政権力の僕(しもべ)として行動している。
警察、検察は、
公共の福祉の維持
と
基本的人権の保障
を全うしつつ、刑事法令を適正に適用実現するための存在であるが、
その実態は、
権力機構の一翼として、
政治権力の都合に合わせて、刑事法令を不適正に適用し、冤罪を創出するとともに、存在する犯罪を無罪放免するという、歪んだ行動を示す。
警察、検察、裁判所制度の適正化は近代国家の根幹を成す。
1789年に制定されたフランス人権宣言は、
人の譲りわたすことのできない神聖な自然的権利
を、厳粛な宣言において提示したものであり、
すべての政治的結合は、
自由、所有、安全、および圧制への抵抗
という「自然的な諸権利」の保全にあるとした。
フランス人権宣言は、「圧制への抵抗」を自然権として保障するために、
第7条(適法手続きと身体の安全)
第8条(罪刑法定主義)
第9条(無罪の推定)
などを明記した。
いまから、200年以上も前のことである。
しかし、日本においては、いまなお、これらの諸原則が守られていない。
「適法手続き」は無視され、
法律の拡大解釈によって、無実の人間が犯罪者に仕立て上げられる。
犯罪の取り調べが公明、正大でなければ、人の罪を問うことはできないはずだが、日本においては、「密室の取り調べ」によって、犯罪が捏造(ねつ造)=でっち上げられるケースが後を絶たない。
とりわけ、こうした警察・検察・裁判所制度の不正が、政治的な目的で多用されている。
刑事訴訟法第336条は、
被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない。
と定めているが、裁判所は、
民事訴訟法第247条
裁判所は、判決をするに当たり、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果をしん酌して、自由な心証により、事実についての主張を採用すべきか否かを判断する。
刑事訴訟法第318条
証拠の証明力は、裁判官の自由な判断に委ねる。
の条文を盾に、不正で不当な判決を示す。
裁判所と行政権力は一体化しており、裁判所は「法の番人」ではなく、「政治権力の番人」に成り下がってしまっているのである。
政治的目的による冤罪事案は後を絶たないが、
2015年4月に実施された静岡市長選挙に際しての活動について、市民選挙運動を牽引してきた斎藤まさし氏を逮捕、起訴した公職選挙法違反事件もその事例のひとつである。
本年6月3日、静岡地方裁判所の佐藤正信裁判長は、斎藤まさし氏に対して、執行猶予付き懲役刑を言い渡した。
完全なる冤罪事案であり、不当極まりない判決だった。
犯罪を証明するには、事前運動であることの証明、共謀があったことの証明が必要であるが、判決で述べられた判決理由は、このいずれについても、犯罪の証明がないということを明らかにするものであった。
したがって、刑事訴訟法第336条の規定に従い、斎藤氏は無罪とされなければならなかった。
それをねじ曲げて、佐藤裁判長は有罪判決を示した。
斎藤氏は直ちに控訴した。
その控訴審の第1回控訴審公判が、
12月8日(木)午前10時半から
東京高等裁判所506法廷で開かれる。
https://ja-jp.facebook.com/nounjustinterference/
これに先立ち、
午前9時半から、東京高等裁判所正門前で正門前集会が開催される。
市民による政治活動に対する不当な弾圧事案そのものであり、主権者が立ち上がり、権力の暴走、権力による市民に対する弾圧に抵抗してゆかなければ、この国は、まさに暗黒の世界に転じることになる。
事件の概要については、
6月13日付ブログ記事
「政治弾圧冤罪ねつ造事案がまた一つ増えた」
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-0717.html
メルマガ記事
「警察・検察・裁判所が腐敗しきっている日本」
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