『連合と民進党』-日本政治転落の元凶
10月16日に実施される新潟県知事選の最大争点は、言うまでもなく原発再稼働である。
現知事の泉田裕彦氏は東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を拒絶し続けてきた。
そのために、4選出馬を阻止された。
表向きは別の理由が示されているが、原発稼働を推進する勢力による猛烈な工作が行われたと見られる。
7月10日に実施された鹿児島県知事選で、鹿児島県の九州電力川内原発の運転停止を求める三反園訓氏が原発再稼働を推進する現職の伊藤祐一郎氏を打ち破って当選した。
原発再稼働を全面推進する安倍政権にとって思わぬ大誤算となった。
今後は、三反園訓氏が原発停止に向けて実効性のある行動を、責任を持って示すのかどうか、三反園氏を当選させた鹿児島県民が厳しく監視しなければならない。
福島の原発事故はまだ収束していない。
とりわけ、東電福島第一原子力発電所の爆発で大量の放射能が噴出した影響による住民の健康被害が深刻である。
年齢の低い住民を中心に、甲状腺異常、甲状腺がんが大量発生している。
国も県も因果関係を認めないが、統計学的に異常な比率で異常やがんが観測されており、因果関係を認めないことが異常である。
また、国と県は放射能汚染地域への住民帰還を強制し始めているが、これは事故補償費用の圧縮を図るためのもので、加害責任の負担を被害者に押し付ける言語道断の措置である。
福島原発事故は事故原因さえ明らかにされていない。
安倍晋三氏はオリンピック招致のために
「汚染水の影響は港湾内0・3平方キロの範囲内で完全にブロックされている」
という「ウソ」を全世界に向けて発信したが、港湾の内と外は
「ブロック」
されていない。
港湾の内と外は海洋で接続されているから、汚染水は当然、港湾外に漏出している。
福島原発事故の影響は残存し、健康被害が今後拡大する可能性は高い。
原発事故は地震動によって発生したのか、津波被害によってもたらされたのかもはっきりしない。
日本では2008年の岩手宮城内陸地震で4022月の地震動が観測されている。
本年4月の熊本地震でも、益城町で1580ガルの地震動が観測された。
しかし、安倍政権は全国の原発を、500~800ガル程度の耐震性能で再稼働させている。
フクシマ事故を再発させてはならないとの意思はまったく存在しない。
また、2011年3月11日時点で存在した原子力損害賠償法=原賠法は、事故が発生した場合の賠償責任について、事業者に無限責任を負わせている。
東電が損害賠償費用を負担すると東電は債務超過になり、企業としては破綻する。
したがって、東電を法的処理して破綻させてその後の対応策を取ることが必要であった。
破綻処理すると、東電の株主と東電の債権者が応分の責任を負わされることになる。
法律に規定があるから、当然のことである。
だが、当時の民主党政権は東電を法的整理しなかった。
そして、事故発生に伴うすべての費用が国民負担で実行されている。
東電株主と東電への債権者は、国民負担で東電に巨大な利益を生み出し、その分け前をかすめ取る態勢に入っている。
新潟知事選で泉田氏が4選出馬すれば再選され、新潟県所在の東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が困難になる。
そこで、泉田氏の4選出馬を阻止し、原発推進候補の当選を図る。
この図式で選挙戦が準備されてきた。
しかし、こんなことが許されてよいわけがない。
柏崎刈羽原発の再稼働を許さないと考える主権者が、原発再稼働阻止を公約に掲げる候補の擁立を模索してきた。
その結果として、米山隆一氏が昨日、出馬を表明した。
米山氏は民進党総支部長を務めていたが、民進党を離党しての出馬になる。
その理由は、民進党が米山氏を野党統一候補として支援することを拒絶したことにある。
そして、民進党の支持母体である連合新潟は、原発推進候補と見られている森民夫氏の推薦を決めている。
要するに、民進党支援母体の連合が原発推進であり、民進党が原発推進の正体を表わしたということである。
日本政治を悪くしている主犯は
民進党
である。
この政党の正体を白日の下に明らかにし、一刻も早く民進党を消滅させること。
これが、日本政治再生の第一歩になる。
そして、その背後にある「連合」という組織の正体を暴くことが必要だ。
「日本会議」を明らかにする書籍が相次いで出版されているが、本当に必要な書籍は「連合」の正体を明らかにするものである。
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