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2016年9月29日 (木)

IOC振りかざす五輪組織委森喜朗氏の本末転倒

オリンピック、パラリンピックにかこつけて利権に群がる寄生虫が蠢く。


そんな


汚リンピック


は返上するべきだ。


「コンパクトな五輪」


は単に地理的な問題を表現したものでない。


費用の面でも「コンパクト」にすることを謳っていた。


そもそも、日本の主権者は五輪招致に積極的でない。


五輪に注ぐ財政資金があるなら、その前に注ぐべき対象がある。


これがまともな判断力を持つ主権者の判断である。


招致の段階で、東京五輪費用は施設関連費として新国立競技場などの建設し等で約3600億円。


これに諸経費を加えて約7300億円としていた。


これが、3兆円を超す可能性がある。


東京都の調査チームの第1次報告書で明らかにされた。


大会組織委員会が見込む収入は5000億円。


残りを誰が負担するのか。


組織委員会の森喜朗氏が私財を提供するなら、森氏の意向通りに計画すればよいだろう。


しかし、森氏が1円でも私財提供したという話は聞いたことがない。

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報告書は、都が整備する、ボートとカヌー・スプリント会場「海の森水上競技場」、バレーボール会場「有明アリーナ」、水泳会場「オリンピック・アクアティクスセンター」の整備を見直すことを提言している。


また、都や国などの分担のルールを早急に検討すべきだとも提言した。


これに対して、組織委員会の森喜朗会長は、29日午前8時から文科省で開かれた東京五輪パラリンピック調整会議で、


「それぞれの施設には作る理由がある。


小池氏には『(見直しは)極めて難しい問題だろう』と申し上げた」


と発言したと伝えられている。


森氏は問題の本質はまるで理解していない。


五輪が森氏の私財で実施されるなら、森氏が何を決めても自由だろう。


しかし、都民の税金、国民の税金が投入されるなら、それは都議会、あるいは国会が判断するべき性格のものだ。


議会制民主主義の根源は財政民主主義であり、


「代表なくして課税なし」


の言葉が示すように、血税の徴収と血税の支出を監視するために議会が設置されているのである。


公金を用いる事業の運営を、私財の取扱いと同等にする人物は、こうした責任あるポジションから排除されるべきだ。


森氏の更迭がまずは必要なのではないか。

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築地の移転は、汐留地区の関係者および築地地区の関係者が汐留、築地地区の資産価値を高める目的で推進されたものである。


移転先の豊洲は深刻な土壌汚染地である。


この汚染地を法外な価格で東京都が買い取ることは東京都民に対する背任行為になる。


土壌対策費用の大半を東京都が負担し、新市場建設工事においては、盛り土方式の設計が密かに変更され、工事費用の大幅圧縮が行われた疑いが濃い。


これらの経緯を通じて不正利得が発生している疑いが濃厚である。


また、工事受注に際しては「官製談合」が行われた疑いがあり、捜査当局は直ちに厳正な捜査態勢を敷くべきである。


すべてが利権の汚泥にまみれた五輪。


だから、仮に実施されるにしても


「汚リンピック」


にしかならない。


プロジェクトを実施するために必要不可欠なものはお金である。


当初の予算見積もりが正確に構築されて、初めて事業は成り立つ。


当初見積もりの金額が4倍になるとしたら、その時点で事業は失敗である。


返上以外に解はない。


「足りなければ国民からむしり取ればよい」


と考えているとしたら、とんでもない間違いだ。


この問題で最初に責任を取らされるべき人物が森喜朗氏であることは間違いないことだろう。

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