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2016年5月25日 (水)

支配者にとっての「真正の脅威」者が受けた試練

昨日開催された東アジア共同体研究所主催の


第14回世界友愛フォーラム勉強会


は多数の方のご参集を得て盛会裏に開催された。


貴重な勉強会にお招きを賜ったことに感謝申し上げるとともに、お運びくださった皆様に感謝申し上げたい。


「安倍政治の本質とブレイクスルーの方策」


と題して、


「この国のかたち」


「安倍政治の実相」


「安倍政治を打破するための方策」


について私見を述べさせていただいた。


冒頭、鳩山友紀夫元首相からご挨拶があった。


沖縄での新しい悲劇を踏まえ、沖縄から基地を撤去することの重要性が改めて指摘された。


沖縄には日本に存在する米軍専用施設の74%が集中している。


普天間基地を閉鎖しても、これを辺野古に移設するなら、沖縄負担率は変わらない。


米軍兵士、米軍関係者による、卑劣かつ凶悪な犯罪が繰り返されるたびに、


綱紀粛正、再発防止が叫ばれるが、実態は何も変わらない。


しかも、公務中の犯罪については、日本が裁判にかけることも許されない。


「日米地位協定」という「治外法権」の定めが残存しており、沖縄は今も米軍占領下に置かれているのである。


オバマ大統領が来日するなら、安倍首相は日米地位協定の撤廃を申し入れるべきである。

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講演で私は、


「この国のかたち」



「鳩山政権はなぜ破壊されたのか」


という問題に触れた。


短く要約することは困難だが、


いわゆる「戦後史の正体」


として、以下の三点を述べた。


1.GHQによる占領政策は前期と後期に分けて考える必要がある


2.1947年以降の占領政策の基本は「非民主化」、「日本の反共化」であり、この方針が現在まで引き継がれている


3.日本統治の基本は「政治刷新の脅威の除去」である


GHQによる日本統治の前期における中心部所はGS=民生局である。


ケーディス、ホイットニー、ヒューストンなどの人物が中心になって、日本民主化政策が推進された。


この中で日本国憲法も誕生したのである。


しかし、1947年に、コペルニクス的転換が生じる。


米国外交政策の根幹に「ソ連封じ込め」が置かれたのである。


連動して日本占領政策の基本が「民主化」から「非民主化」に転換した。


GHQ統治の中核はGSからG2=参謀2部に移行した。


そして、参謀2部のウィロビー少将と結託したのが吉田茂首相である。

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「公職追放」は「レッドパージ」に置き換えられた。


GSが主導して制定された日本国憲法は、G2主導の米国対日占領政策の障害物になったのである。


米国の対日統治の基本は


「対米従属勢力による日本実効支配」の継続と


「脅威なき勢力によるガス抜き」の並存である。


その完成形が


55年体制


である。


「対米従属の自民」による日本支配


を継続維持するなかで、


「脅威なき社会党」によるガス抜き


の構図を構築して、これを維持した。


この図式を破壊したのが


1993年の細川護熙連立政権であり、


2009年の鳩山友紀夫政権であった。


日本支配者にとって必要なのは、


「脅威なき反対勢力」


であって


「本当の脅威」


ではない。


小沢‐鳩山政権体制が日本支配勢力による総攻撃を受けた理由は、この小沢‐鳩山勢力が


「本当の脅威」


と見なされたためである。

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