震源が南西に広がるのに鹿児島を映さないNHK
NHKは2011年3月12日正午頃のニュース放送で次のように放送した。
「そして、原子力発電所に関する情報です。
えー、原子力安全保安院などによりますと、福島第一原子力発電所一号機では、原子炉を冷やす水の高さが下がり、午前11時20分現在で、核燃料棒を束ねた燃料集合体が水面の上、最大で90センチほど露出する危険な状態になったということです。
このため消火用に貯めていた水など、およそ2万7000リットルを仮設のポンプなどを使って水の高さをあげるための作業を行っているということです。
この情報を繰り返します」
この原稿を読み上げたあと、約7秒間の沈黙があった。
すると、アナウンサーの横から
「ちょっとね、いまの原稿使っちゃいけないんだって」
という声が入った。
するとアナウンサーは、最初の原稿を繰り返し読み上げるのをやめて、
「改めて原発に関する情報です。
福島県にある福島第一原子力発電所の一号機では、原子炉が入った格納容器の圧力が高まっているため、東京電力が容器内の空気を外部に放出するベントの作業を始めましたが、格納容器のすぐ近くにある弁を開く現場の放射線が強いことから、作業をいったん中断し、今後の対応を検討しています。」
と別の原稿を読み上げたのである。
いまもネット上に、この音声が公開されている。
NHKは、地震が発生した2011年3月11日の翌日正午のニュースで、炉心溶融の事実を報道したのである。
報道してしまってから、
「いまの原稿使っちゃいけないんだって」
の声が入り、事実を隠蔽した。
政府は、原発メルトダウンの事実を隠蔽し続けた。
これがNHKの正体である。
NHKは今回の熊本自身の震源地を図解する際に、鹿児島県を含む地図を一切映し出さない。
今回の地震は中央構造線で発生している。
本ブログ、メルマガでは、最初の地震が発生した翌日である4月15日午前10時の記事に、1596年に発生した
慶長伊予地震、慶長豊後地震、慶長伏見地震
について記述するとともに、地震の連鎖、広がりについて警告を発した。
そして、4月16日午前1時25分にM7.3、震度6強の地震が発生した。
さらに、
午前3時55分頃に 震度6強
午前9時48分頃に 震度6弱
の地震が発生した。
地震の震源地は熊本、阿蘇、大分に分散しているが、そのすべてが
「中央構造線」
上で発生している。
その後、この1596年の地震についての報道が激増した。
中央構造線上の地震の連鎖に関する報道が激増したのである。
問題は、この中央構造線上に、
四国電力伊方原子力発電所
九州電力川内原子力発電所
が存在することである。
「熊本県での地震活動の範囲がこれまでよりも南西側に広がっている」
という重大な事実を発表している。
地震の震源地の南西方向に、川内原発が立地している。
直ちに九州電力川内原発の運転を停止することが絶対に必要である。
NHKは震源地の地図を示す際に、鹿児島県が表示されないようにしている。
日本国民にとって、川内原発における直下型地震の発生は死活問題である。
当然のことながら、断層が鹿児島県川内原発方面に伸びているのかどうか、川内原発近辺での地震発生の可能性を論じることが必要である。
結論として断定的な判断を下すことはできない。
しかし、同じ中央構造線の延長にある川内地域で巨大な直下型地震が発生する可能性を排除することはできない。
リスク管理の鉄則は
「安全策を取る」
ことだ。
川内原発を直ちに運転停止するべきである。
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