口永良部噴火を川内原発に関連付けないマスゴミ
『大地動乱の時代』(岩波新書)
を刊行されている。
日本列島の地震活動が活動期に入っているとの警告を発したのである。
地震予知研究センター長で東海大学海洋研究所教授の長尾年恭氏も同様の指摘をする。
http://diamond.jp/articles/-/68220
「日本は明らかに地震国であり、火山国です。日本の国土面積は世界の0.28%ですが、世界の地震の10%は日本で起きている。火山活動は7~10%です。そして、地震や火山の活動には、揺らぎがあります。つまり「活動期」と「静穏期」があり、行ったり来たりする。今がどうかというと、明らかに活動期に入ったと見るべきでしょう。」
石橋克彦氏は2011年5月23日の参議院行政監視委員会において、次のように発言している。
「そもそも日本列島は地球上で最も原発建設に適さない場所です。
世界中の地震をプロットしますと、地球上では地震というのは線上またはベルト上に起こっているわけですけども。非常に活発な地震活動のベルトの中に日本列島は全域がすっぽりはいってしまうわけです。
面積でいいますと、日本の国土とそれから領海と排他的経済水域の一部、合計した場合、地球の総面積の0.3パーセント弱ですけれども、その範囲内にですね。実に地球の地震、全地震の約10%が集中しています。で、こういう所にはそもそも原発はつくるべきではないのです。」
石橋克彦氏は、この参議院行政監視委員会で次の点も指摘している。
「福島第一原発の大事故はですね、大津波によって非常用ディーゼル発電機が全部死んでしまった。で、全電源喪失がおこって冷却ができなくなったからである、と言われておりますけれども、実は地震、津波の前にですね地震の揺れ、そのもので重大事故が発生した可能性がかなり大きいと思います。」
つまり、東電福島第一原発の過酷事故の原因は津波ではなく、地震そのものであった疑いが濃厚に存在するのである。
東日本大震災の大きな特徴のひとつは、揺れの時間が非常に長かったことで、揺れが長時間続いた、長時間の繰り返しによる、「繰返し荷重」というものによって原発が損傷を起こしたことが十分考えられることを石橋氏は指摘している。
また、本ブログ、メルマガでは、産業技術総合研究所は、福島原発事故が発生する前に、過去の地震、津波の検証から、福島第一原発の津波対策の不備を警告してきた事実を何度も伝えてきた。
5月25日付記事にも記述したように、独立行政法人産業技術総合研究所は、西暦869年に発生した貞観地震によって巨大津波が東北地方太平洋岸に襲来した事実を検証し、そのうえで東電福島第一原発の津波対策の不備を強く警告した。
この点に関連して、地震予知研究センター長の長尾年恭氏は、現代日本の状況に照らして極めて重大な警告を発している。
「貞観地震の9年後に関東で直下型の大地震が起きており、さらにその9年後には「仁和地震」が起きている。
仁和地震は、南海トラフ巨大地震のことだと考えられています。」
「3.11以降の地質調査の結果で、西日本では2000年に1度、超巨大地震が起きていることが分かったのです。
南海トラフ巨大地震は、東海地震・東南海地震・南海地震の3連動地震のことですが、2000年周期で、地震の範囲が九州や沖縄まで延びて、かつ非常に大きな規模のもの起きているのです。
一方、東日本では、貞観地震や3.11クラスの地震が1000年に1度のサイクルで起きている。注意すべきなのは、この西日本での2000年に1度の超巨大地震の少し前に、東日本で巨大地震が起きている点です。」
東日本で1000年に一度のサイクルで巨大地震が起きている。
西日本では2000年に一度のサイクルで超巨大地震が起きている。、
そして、西日本の超巨大地震の少し前に東日本の巨大地震が起きている。
2011年3月11日にM9.0の巨大地震を経験した私たちは、これに連動する関東の巨大地震、西日本の超巨大地震を警戒しなければならないということになる。
鹿児島県の口永良部島がマグマ噴火を引き起こした。
日本全国の火山活動が活発化しているなかで、警戒されていた火山の一つがマグマ噴火を引き起こしたのである。
蔵王、草津白根山、箱根山、御嶽山、阿蘇山、桜島、そして口永良部島の火山活動の活発化が警戒されてきたが、御嶽山に続き、口永良部島が爆発した。
火山活動が活発化している阿蘇山、桜島と、同一直線状に位置するのが口永良部島である。
この状況下で、安倍政権は鹿児島県川内市に所在する、九州電力川内原子力発電所の再稼働をこの夏にも強行する構えを示している。
この行動が日本国憲法第13条に反することは明白である。
川内原発の再稼働を絶対に許すわけにはいかない。
続きは本日の
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