« 「ストップ安倍政権」実現の主権者行動指針 | トップページ | マスゴミの不正・投票誘導情報操作に騙されるな »

2014年12月 8日 (月)

「国民の生活が最悪」のアベノミクス

7-9月期GDP改定値が発表された。


法人企業統計で設備投資が大幅な伸びを記録したにもかかわらず、実質GDP前期比年率成長率は速報値の-1.6%から-1.9%に下方修正された。


改定値でマイナスからプラスへの上方改定が画策されていると想定したが、実際はそうではなかった。


改定値が下方修正されたのは、もともと、速報値段階で設備投資計数が過大推計されていたためであると考えられる。


11月17日発表の速報値では、本来、実質GDP成長率がさらに大きなマイナスを記録したはずなのである。


それを隠蔽して過大推計した。


その結果、本来上昇修正されるはずの12月8日の改定値で、逆に下方修正されたのである。


11月17日に、より大幅なマイナス成長数値が発表されていれば、アベノミクスの失敗がより鮮明になる。


そこで、これを粉飾する過大推計が提示されたのではないだろうか。

人気ブログランキングへ

いずれにしても、重要なことは、アベノミクスが失敗しているという現実が、より明瞭になったことである。


安倍首相は賃金が増えていると強弁するが、賃金が増えたのは、本年7月の1ヵ月だけだ。


なぜ7月の賃金が増えたのかというと、7月に支払われたボーナスが増えたからだ。


2012年以降の日本で観測されているのは、企業収益の大幅増加だ。


ボーナスは企業収益に連動する。


生産の結果得られる果実は、資本と労働のいずれかに分配される。


現実に生じているのは資本の分配だけが突出して拡大し、労働への分配はほとんど増えていないことだ。


その例外になるのがボーナスで、企業利益の拡大のほんの一部がボーナスで労働者に分配されるのだ。


しかし、8月以降の統計を見ると、労働への分配は一気にしぼみ、労働への分配が拡大していないことが分かる。

人気ブログランキングへ

毎月勤労統計という統計が、現金給与総額というデータを発表している。


労働者の給与について、所定内給与、所定外給与、ボーナスのデータを公表している。現金給与総額はこれらの合計値で、1人当たりの数値として発表されている。


現金給与総額の前年比伸び率は、本年7月だけが高く、前年比+2.4%の伸びを記録した。


しかし、本年10月の伸び率は前年比+0.5%にまで低下している。


消費者物価上昇率は、本年7月が+3.3%で、10月は+2.9%だった。


所得の伸びから物価上昇率を差し引いた、実質伸び率は、


7月が  -0.9%
10月が -2.4%


である。


消費税増税による消費者物価上昇率押上げ効果が、前年比1.9%程度あると考えられる。


この影響を除去すると、現金給与総額の実質増減率は、


7月が  +1.0%
10月が -0.5%


となる。


つまり、消費税増税の影響を除けば、7月だけは実質所得が小幅プラスになったが、プラスになったのは、たったひと月、7月だけの話なのだ。


この数値でさえ、消費税増税の影響を加味すればマイナスになってしまう。


10月は、消費税増税の影響もいれると、現金給与総額は前年比で2.4%も減少しているのである。


アベノミクスで庶民の生活は浮上していない。


庶民の生活は転落の一途を辿っているのだ。

人気ブログランキングへ

安倍政権は雇用情勢が改善していると主張するが、政権発足前に比べて、正規労働者の数は22万人も減っている。増えているのは非正規労働者ばかりなのである。


有効求人倍率が1倍を超えたことが強調されるが、正規労働者の有効求人倍率は0.6倍水準に低迷しており、前月比ベースではなお悪化を示しているのである。


アベノミクスは、一般庶民に消費税大増税で重税を課す一方、大企業には法人税減税で税金を免除する方針を示す。


「インフレ誘導」が提唱されてきているが、もともと「インフレ誘導」は労働者の実質賃金を引き下げることを目的とする政策なのである。


デフレの時代でも、企業は名目賃金を切り下げることは難しい。


「賃上げ」はできても「賃下げ」の実現は難しいからである。


デフレの時代に名目賃金が横ばいで推移すると、実質賃金は上昇してしまう。


企業は苦しくなる。


だからこそ、インフレが求められたのである。


インフレになり、企業が名目賃金を横ばいに据え置くと、実質賃金はインフレ分だけ下がる。


つまり、実質賃金を切り下げることが可能になる。


この点に着目して、インフレ誘導が行なわれているのである。


したがって、「インフレ誘導」を掲げる政策とは、実は「実質賃金切り下げ誘導」を意味する政策なのである。


それが、いままさに現実に広がっている。


「やがて実質賃金も増加に転じる」


というのは「真っ赤なウソ」である。


もともとインフレ誘導は、実質賃金を切り下げるために提案、実行されてきた政策であることを国民は知らなければならない。


安倍政権の経済政策=アベノミクスで、庶民は転落され続けることになる。


労働者を転落させて、資本の利益だけを増大させる。これがアベノミクスの本質なのである。

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第1028号「円安インフレ誘導アベノミクスは亡国の政策」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:525円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

日本の奈落 (TRI REPORT CY2015)

価格:1,728円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

日本の真実 安倍政権に危うさを感じる人のための十一章

価格:1,620円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射-

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う!

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下

価格:2,100円 通常配送無料

出版社:早川書房
amazonで詳細を確認する

アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く

価格:1,785円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

消費税増税 「乱」は終わらない 消費税増税 「乱」は終わらない

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:同時代社
amazonで詳細を確認する

国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す!

価格:1,000円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:青志社
amazonで詳細を確認する

日本の独立 日本の独立

価格:1,800円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

売国者たちの末路 売国者たちの末路

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

知られざる真実―勾留地にて― 知られざる真実―勾留地にて―

価格:1,890円 通常配送無料

出版社:イプシロン出版企画
amazonで詳細を確認する

消費税のカラクリ 消費税のカラクリ

価格:756円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

戦後史の正体 戦後史の正体

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:創元社
amazonで詳細を確認する

日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土

価格:798円 通常配送無料

出版社:筑摩書房
amazonで詳細を確認する

日米同盟の正体~迷走する安全保障 日米同盟の正体~迷走する安全保障

価格:798円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

検察崩壊 失われた正義 検察崩壊 失われた正義

価格:1,365円 通常配送無料

出版社:毎日新聞社
amazonで詳細を確認する

検察の罠 検察の罠

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

「主権者」は誰か――原発事故から考える 「主権者」は誰か――原発事故から考える

価格:525円 通常配送無料

出版社:岩波書店
amazonで詳細を確認する

原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:鹿砦社
amazonで詳細を確認する

« 「ストップ安倍政権」実現の主権者行動指針 | トップページ | マスゴミの不正・投票誘導情報操作に騙されるな »

アベノリスク」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「国民の生活が最悪」のアベノミクス:

» 自民党議員100人落選キャンペーン [弱い文明]
 これ、素晴らしく実用的なので。 [続きを読む]

» 最後の最後まで強い気持ちで戦いぬけ生活の党!!! [大辛カレーのブログ]
衆院選も終盤。自民優勢の報道には腸が煮えくり返る思いだ。 自民圧勝との情勢予測だ [続きを読む]

« 「ストップ安倍政権」実現の主権者行動指針 | トップページ | マスゴミの不正・投票誘導情報操作に騙されるな »

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ