菅官房長官が明示した辺野古基地建設中止の条件
負けないこと
投げ出さないこと
逃げ出さないこと
信じ抜くこと
駄目になりそうなとき
それが一番大事
負けないこと
投げ出さないこと
逃げ出さないこと
信じ抜くこと
涙見せてもいいよ
それを忘れなければ
(立川俊之作詞作曲『それが一番大事』)
http://www.youtube.com/watch?v=OOX1Sbb3FqU
沖縄県名護市の辺野古海岸で、沖縄県民が辺野古の海を守るために体を張って行動している。
海上保安庁は一般海域で活動する市民を威嚇し、暴力行為を働いていることが伝えられている。
http://twitcasting.tv/iwj_okinawa1/movie/99423220
安倍政権は沖縄県名護市の辺野古海岸を破壊して米軍基地建設に着手しているが、実力行使は沖縄県の仲井真弘多知事が昨年12月に埋立申請を承認したことを根拠に進められている。
しかし、仲井真知事の埋立申請承認は、民主主義の根幹に反する不正で不当なものである。
国政では、野田佳彦氏が「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」と絶叫しながら、「シロアリを一匹も退治しないで消費税を上げること」と決定した。
これも民主主義の根幹を踏みにじる暴挙である。
国民の信託を受けて政治権力を行使する代表者の堕落が日本の民主主義を危機に陥れている。
仲井真弘多氏は2010年の沖縄県知事選で、普天間代替施設を県外ないし国外に移設することを沖縄県民に約束した。
この約束=公約=契約を踏みにじって辺野古海岸の埋立申請を承認した。
この承認に正統性がない。
仲井真氏の裏切り行為の裏側に何があったのかは明らかでない。
安倍政権によって仲井真氏は切り崩されたわけだが、表には出せない多くの事情があるのだと推察される。
しかし、いかなる謀略、工作、取引があったにせよ、沖縄県民との約束=公約=契約を一方的に破棄する正当な理由にはなり得ない。
安倍政権の菅義偉官房長官は9月10日の記者会見で次の認識を示した。
「最大の関心は沖縄県が(辺野古沿岸部の)埋め立てを承認するかどうかだった。知事が承認し粛々と工事しており、もう過去の問題だ。争点にはならない」
菅氏は次のように発言した。
「過去18年間で、県知事も市長も移設賛成の方がいた。そうした経緯の中で、仲井真知事が埋め立て承認を決定した。そのことで一つの区切りがついている」
民主主義の根幹を否定する万死に値する暴言である。
菅氏は仲井真氏が振り出した「埋立申請承認」を錦の御旗の証文であるとうそぶくが、その証文、手形が不正の証文、偽造手形であり、そのことを十分に認識しているのだから、手形の行使はできない。
菅氏は善意の第三者ではないのである。
沖縄県民は2010年の知事選で、辺野古移設=NOの意思を明示した。
沖縄県名護市の市民は、2010年以来の市長選、市議選で、4度にわたって辺野古移設=NOの意思を明示してきた。
これが沖縄県民、名護市民の意思であり、この主権者の意思を無視して辺野古に米軍基地を建設することは許されない。
原発の再稼働を推進する際に、安倍政権は何といっているのか。
立地自治体の同意が焦点だと言っているのではないのか。
原発では立地自治体の同意が焦点と言っておきながら、米軍基地建設では立地自治体の同意が不必要というのは完全なる矛盾である。
原発は事故を起こせば、立地自治体ではない無数の自治体に生命の危険を及ぼす。原発事故が影響を与えうるすべての自治体の同意がなければ原発再稼働は認められないはずである。
国民の生命、自由、幸福を追求する権利に対して、国政の上で最大の尊重をしなければならないことは、日本国憲法第13条が定めている。
立地自治体の同意だけで原発再稼働を認める行為は、明白な憲法第13条違反である。
しかし、菅義偉氏は、安倍政権にとって致命的とも言える失策を犯したと言える。
それは、「知事の埋立申請承認がすべてである」との言質を与えたことである。
逆に捉えれば、「知事の埋立申請承認」が取り消されれば、安倍政権は辺野古海岸を破壊して米軍基地を建設することができなくなることを菅氏が明言したことになる。
沖縄県民はこの菅氏発言を全面的に活用する行動を示すべきである。
沖縄知事選で辺野古基地建設阻止の候補者に、「埋立申請承認取消」の確約を求める必要がある。
辺野古基地建設阻止を求める県民と団体は、翁長雄志氏を支持する方針を示しているが、最終的に翁長氏の支持を決める前に、翁長氏に「埋立申請承認取消」の確約を求める必要がある。
これが辺野古基地問題の最大の焦点になるからだ。
続きは本日の
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