沖縄知事選翁長氏に埋立承認取消確約を求めよ
沖縄在住のメルマガ読者が貴重な動画映像を紹介下さった。
百聞は一見に如かず。
まずは、こちらの映像をじっくりとご覧いただきたい。
https://www.youtube.com/watch?v=tTQs335k9-g
沖縄タイムズ社による
「辺野古・大浦湾に潜水撮影
〜米軍普天間基地代替施設(新基地)埋め立て建設予定地」
と題する動画映像である。
私も随分前になるが、現地を視察したことがある。
ジュゴンとサンゴの美しい海。
かけがえのない自然環境に恵まれた土地である。
この、かけがえのない自然を破壊して、巨大な軍事基地を建設する正当な理由はまったく存在しない。
巨大な米軍基地建設は、ただひたすら、利権の対象である。
利権に群がる、ハゲタカ、シロアリ、ハイエナ、ダニ、シラミ
が、基地建設を強行しようとしている。
民主主義を建前とする日本において、私たちが見つめなければならないことは、沖縄県民の8割がこの米軍基地建設に反対していることである(琉球新報社世論調査)。
主権者の意思がここにあるときに、米軍基地建設を強行することは、民主主義の破壊行為である。
この点を、まずは、すべての日本国民が確認しておかなければならない。
8月30日に開かれた沖縄県名護市にある米軍キャンプ・シュワブ第1ゲート周辺での、辺野古米軍基地建設に反対する県民集会について、次の事情を教えていただいた。
「3600人抗議集会をはじめ、ほんの数回の参加ですが、次のようなことを感じます。
年齢層が大きく広がったこと。
高齢者は、やはり多いですが、家族連れ、若い人、小中高生、子どもたちが目立ちます。23日は、9月の身重のお母さんも、いたようです。送り盆の翌日、親子三代16人参加もありました。
県外からの参加も毎回います。朝日新聞を見て一人で日野市から参加した高齢者がいました。ムスタキのヒロシマを歌いました。リピーターも今日いました。奄美四島10数人(学生含む)も、激励しました。
国外からもいます。フランス、南米...」
米国は沖縄の軍事占領状態を永遠に維持したいと考えている。
それは、日本のためではない。米国のためである。
そして、基地建設、基地の存在によって、利権の巨大利益を懐に入れようとする勢力が存在する。
安倍政権は巨大な血税を利権亡者に買収資金として流し込み、基地建設を強行しようとしている。
まさに、「金権腐敗政治」が横行しているのである。
この沖縄で11月16日に知事選が実施される。
沖縄県民を裏切り、辺野古基地建設容認に寝返った仲井真弘多現知事が三選出馬を表明した。
これに対して、辺野古移設阻止を明言する翁長雄志沖縄市長が出馬の意向を表明している。
さらに、元国会議員の下地幹郎氏が出馬の意向を表明した。
辺野古基地建設を阻止しようとする主権者団体は、翁長雄志氏支持で一本化する方向を示しているが、事態は必ずしも単純明快ではない。
この3名に共通する属性は、元々自民党との関係が深いということである。
元沖縄県知事を務めた大田昌秀氏が、翁長氏の辺野古基地建設阻止の意向が不確かであることを理由に、下地氏支持の意向を示したとの情報がある。
辺野古基地建設阻止勢力の投票が二分されることは、言うまでもなく、基地建設推進勢力の最大の念願である。
基地建設を強行したい安倍政権が、あらゆる手を尽くして、基地建設推進の体制を構築しようと考えていることに、十分な検討を加えなくてはならない。
目的のためには手段を選ばない勢力であるからだ。
前回の知事選に際しては、最終局面で北朝鮮が動いた。
選挙が実施されたのは11月28日。
この直前の11月23日に朝鮮半島の大延坪島近海で延坪島砲撃事件(ヨンピョンドほうげきじけん)と呼ばれる軍事紛争が発生した。
朝鮮人民軍と韓国軍による砲撃戦と、それを発端とする北朝鮮・韓国間の緊張の高まりなどの一連の事件である。
私は知事選で敗北を喫した伊波洋一氏から、
「この事件の発生が知事選にもっとも強く影響した」
との証言を直接うかがった。
今回も沖縄知事選を前に、中国、北朝鮮で、何か動きがあるかも知れない。
下地幹郎氏の出馬が与える影響を熟慮しなければならない。
下地氏が仲井真氏当選の援護射撃の目的を有している可能性を排除できないからである。
その延長上にあるのは、次期知事選での仲井真氏からの禅譲である。
辺野古基地建設阻止を求める沖縄県民は結束して投票を一本化しなければならない。
翁長氏に対する不信感が存在するなら、翁長氏に、知事就任後の埋め立て申請取消の確約を得ることが重要である。
翁長氏がこの取り決めに同意しない場合には、別の統一候補を擁立すればよい。
権謀術数が渦巻く選挙を勝ち抜くには、洞察力と行動力が不可欠である。
続きは本日の
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