滋賀県知事選をストップ安倍政権の第一歩にする
安倍政権がなし崩し改憲の暴挙に進んでから初めて行われる知事選挙が7月13日に投開票日を迎える。
滋賀県知事選挙である。
主権者が「安倍政権の暴走にブレーキをかける必要がある」と考えるなら、安倍政権与党である自公が推薦する候補者を落選させる必要がある。
安倍政権の暴走にブレーキをかけようとする勢力が候補者を一人に絞っていないことは問題である。
これからの国政における政治刷新を実現するには、反安倍陣営が大同団結することが必要である。
もちろん、基本政策で一致しなければ単なる野合となってしまうから、基本政策の一致は必要不可欠の条件だが、基本政策で一致し得る勢力は、小異を残して大同につくべきである。
世論調査では、これまで安倍内閣支持率が高水準で推移してきたが、集団的自衛権行使容認のなし崩し改憲の暴挙が実行に移されて以降、支持率が急落している。
また、「成長戦略」で「女性の活躍」を掲げながら、国会や都議会で、女性に対するセクハラ発言を展開してきたのは、安倍晋三自民党である。
安倍政権が掲げる「女性の活躍」が、単なる人気取りのためのお題目であることがよく分かる。
主権者は民主党にも愛想をつかしている。
民主党は主権者国民との極めて重大な約束事を踏みにじってきた。
だから、主権者が民主党推薦候補に投票したくない心情はよく理解できる。
しかし、現実の選択は、常に選べる範囲のなかでの選択になる。
私たちはいま何を最優先するべきかを考えなければならない。
私たちがいま最優先するべきことは、安倍政権の暴走にブレーキをかけることである。
そうであるなら、13日の知事選では、安倍政権与党が推薦する候補者を落選させる必要がある。
落選させるためには、当選可能性のある対立候補者に投票を集中させることだ。
主権者が投票所に足を運ぶことを怠らず、当選可能性の高い対立候補者に投票を集中させれば、必ず目標は達成されるはずである。
この知事選に勝利することが、安倍政権の暴走にブレーキをかけて、日本政治をもう一度刷新する、極めて重要な第一歩になるのである。
6月21、22日実施の共同通信社による世論調査結果は、なしくずし改憲、原発再稼働、消費税再増税の三つの問題に対する世論を調査している。
問5 日本と密接な関係にある国が武力で攻撃を受けたとき、日本が攻撃されたとみなして一緒に反撃する権利を「集団的自衛権」と言います。これまで政府は「憲法解釈上、行使できない」としてきましたが、安倍晋三首相は行使を容認したい考えです。あなたは首相の考えに賛成ですか、反対ですか。
賛成 34・5%
反対 55.4%
分からない・無回答 10.1%
問6 安倍首相は集団的自衛権の行使について、憲法改正ではなく憲法解釈の変更で容認する考えです。あなたは、この考えに賛成ですか、反対ですか。
賛成 29.6%
反対 57.5%
分からない・無回答 12.7%
問11 あなたは、政府が「安全性が確認された」とした原発を電力会社が再稼働することに賛成ですか、反対ですか。
賛成 36.8%
反対 55.2%
分からない・無回答 8.0%
問12*消費税率は来年10月に現在の8%から10%に引き上げられることになっています。あなたは、この引き上げに賛成ですか、反対ですか。
賛成 36.0%
反対 59.7%
分からない・無回答 4.3%
現行憲法下での集団的自衛権行使容認、原発再稼働、消費税再増税に反対の回答が55~60%、これらに賛成の回答が29~37%となっていた。
ところが、内閣支持率は次の結果だった。
問1 あなたは安倍内閣を支持しますか、支持しませんか。
支持する 52.1%
支持しない 33.0%
分からない・無回答 14.9%
ところが、安倍政権が「なしくずし改憲」の暴挙を実行した直後の共同通信世論調では、内閣支持率が急落した。
問1 あなたは安倍内閣を支持しますか、支持しませんか。
支持する 47.8%
支持しない 40.6%
分からない・無回答 11.6%
主権者国民は、安倍政権の「なしくずし改憲強行」、「原発再稼働強行」、「消費税再増税強行」の基本政策に反対の考えを有している。
内閣支持率は、「他に適当な人がいないから」という消極的な理由で高止まりしてきたが、「なしくずし改憲」の暴挙を実行に移したことで、急落しているのだ。
この主権者の意思をまずは、滋賀県知事選にぶつけなければならない。
今週に入って、集団的自衛権なしくずし改憲の報道が極端に減らされた。
台風報道に異常な時間が投入されている。
その理由は、滋賀県知事選の前に、「なしくずし改憲」強行に対する国民の批判を和らげておきたいからだ。
このようなメディアコントロールに騙されてはならない。
主権者は必ず投票所に足を運び、安倍政権の暴走の明確なNOを突き付けなければならない。
続きは本日の
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