« 見返りゼロで豚牛肉市場を全面上納した安倍政権 | トップページ | 沖縄知事選前に基地建設着工という卑劣な手口 »

2014年5月 9日 (金)

STAP細胞問題は個人問題でなく政府機関問題

STAP細胞騒動が続いている。


学術論文としての適格性を欠いていることは明白になっている。


最大のポイントは結論が真実であるのか否かであるが、客観的に立証できていることをもって「真実の発見」、「真実の摘示」であるとするわけだから、現状ではSTAP細胞は単なる「仮説」の域を出ていない。


「200回以上作製に成功した」


と発言しても、客観的なデータ等の開示がない限り、意味を持たない。


世間では小保方氏擁護論と批判論が存在するようだが、少なくとも、すでに公表されている客観データからは、小保方氏擁護論は成り立ちようがない。


個人の好き嫌いの感情を持つことは自由だが、「科学」の研究成果としての評価においては、責任を問われる問題が多すぎる。


小保方氏の博士論文の内容精査を含め、関係各部署は早急に適切な対応を取る必要があるだろう。

人気ブログランキングへ

しかし、問題は、小保方氏の個人的な責任に留まるものではない。


ネイチャー誌に投稿された、「世紀の大発見論文」の共著者は多数存在するのであり、これらの共著者は連帯して責任を負う存在である。


また、この研究には理化学研究所を通して巨大な国費が投入されている。


このことから、単なる民間の問題ではなく、国民が厳しい監視の対象としなければならない機関の問題でもある。


日本政府は財政危機を叫び、日本の主権者に巨大な負担を押し付けている。


消費税は租税負担能力のない国民にも税負担を強制する、言わば「悪魔の税制」である。


この「悪魔の税制」で巨大な税負担を国民に強制する一方で、政府支出が杜撰に管理されることは許されない。


巨大な国費投入機関である理化学研究所を舞台にした深刻な不祥事であるとの視点で、問題を捉える必要がある。

人気ブログランキングへ

理化学研究所の予算規模は理研のサイトによると2013年度で844億円に達している。


http://www.riken.jp/about/facts/


人員は2013年4月1日現在で3390名である。


2012年度の収入決算金額は988億円であり、そのうちの太宗である850億円程度が補助金収入である。


http://goo.gl/ihZzAl


つまり、年間850億円の血税が注ぎ込まれ、利権の運営が行われているのである。


小保方氏の研究ユニットの研究室が、美しい内装で装飾され、ムーミンのキャラクターの意匠までデザインされていたが、税金を投入してこれらの内装を施すことが適正であるのかを考えるべきである。


一方で、国は生活困窮者に消費税負担を強制している。


所得がなく、生活が苦しく、餓死する者までもが存在するなかで、巨大な血税を投入して、ムーミンの意匠デザインに注ぎ込むのが適切なのか。


そのような視点で問題を考える必要がある。


研究室の内装工事は小保方氏がユニットリーダーに就任した時点で実施されたと記者会見で説明されたが、その時期が具体的にいつであったのかについての問いはなかった。


巨大な政府予算を「ばら撒く」ために、全体が「演出」されてきた疑いが濃厚なのである。


「2位ではダメなんでしょうか」


のフレーズが、科学技術振興予算を聖域化するための「印籠」の如くに用いられてきた感が強いが、政府予算の水膨れ体質は、極めて深刻な状況に立ち至っている。

人気ブログランキングへ

神戸に所在する理化学研究所:発生・再生科学総合研究センターを安倍晋三氏が訪問したのは本年1月11日のことである。


神戸新聞サイトに、同研究センターを訪れた安倍首相が笹井芳樹副センター長、野依良治理研理事長、山中伸弥京都大教授と共に写る一枚の写真が掲載されている。


http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201301/0005663243.shtml


Photo 理研がネイチャー誌に投稿したSTAP細胞論文についての記者会見を開いたのが1月28日のことだ。


このニュースをNHKは大々的に報道した。


他のメディア各社も同様の取り扱いをした。


これは「予定されたイベント」であり、安倍首相の理研訪問も、このスケジュールを織り込んだうえでのものであったと考えられる。


安倍政権は


女性の社会進出促進


科学技術の振興


を「成長戦略」のひとつの柱、目玉にしようと考えてきた。


そのシナリオのなかに、STAPが重要なコンテンツとして盛り込まれていたわけだ。


ところが、これが、とんでもない代物だった。


少なくとも、現段階では、STAPは海千山千のたぐいのひとつに過ぎない。


問題は、国家予算が杜撰にばら撒かれていることである。


国に金が余り、金の処分に困っているというなら、こうした事態も理解できなくもない。


しかし、現実には、財務省は、日本がいつギリシャのような事態に追い込まれるか分からないと叫び、庶民に悪魔のような重税を強制しているのである。


このバランスの欠如が、ほとんど犯罪的なのである。

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第859号「STAP細胞騒動と「学の利権化」深刻化」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。

 2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:525円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射-

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う!

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下

価格:2,100円 通常配送無料

出版社:早川書房
amazonで詳細を確認する

アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く

価格:1,785円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

消費税増税 「乱」は終わらない 消費税増税 「乱」は終わらない

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:同時代社
amazonで詳細を確認する

国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す!

価格:1,000円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:青志社
amazonで詳細を確認する

日本の独立 日本の独立

価格:1,800円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

売国者たちの末路 売国者たちの末路

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

知られざる真実―勾留地にて― 知られざる真実―勾留地にて―

価格:1,890円 通常配送無料

出版社:イプシロン出版企画
amazonで詳細を確認する

消費税のカラクリ 消費税のカラクリ

価格:756円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

戦後史の正体 戦後史の正体

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:創元社
amazonで詳細を確認する

日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土

価格:798円 通常配送無料

出版社:筑摩書房
amazonで詳細を確認する

日米同盟の正体~迷走する安全保障 日米同盟の正体~迷走する安全保障

価格:798円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

検察崩壊 失われた正義 検察崩壊 失われた正義

価格:1,365円 通常配送無料

出版社:毎日新聞社
amazonで詳細を確認する

検察の罠 検察の罠

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

「主権者」は誰か――原発事故から考える 「主権者」は誰か――原発事故から考える

価格:525円 通常配送無料

出版社:岩波書店
amazonで詳細を確認する

原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:鹿砦社
amazonで詳細を確認する

« 見返りゼロで豚牛肉市場を全面上納した安倍政権 | トップページ | 沖縄知事選前に基地建設着工という卑劣な手口 »

STAP細胞」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: STAP細胞問題は個人問題でなく政府機関問題:

« 見返りゼロで豚牛肉市場を全面上納した安倍政権 | トップページ | 沖縄知事選前に基地建設着工という卑劣な手口 »

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2020年8月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ