« 舛添新知事失職後は25%主権者が団結で勝利 | トップページ | 大使、米国は沖縄の民主主義を尊重してますか? »

2014年2月13日 (木)

小沢一郎代表の明解都知事選総括と政界再編展望

ソチオリンピックのLIVE放送が日本時間の深夜に行われる傾向が強いことから、夜更かしになっている方が多いのではないか。


時間管理と体調管理が大事な局面を迎えている。


2月9日に投開票日を迎えた東京都知事選について、生活の党代表の小沢一郎氏が2月10日の定例会見でコメントした。


http://iwj.co.jp/wj/open/archives/124612


IWJの石川優氏は小沢氏の会見を次のように紹介している。


「「都知事選、負けてないんだよね」――。


東京都知事選から一夜明けた210日、生活の党の小沢一郎代表が定例の記者会見を行い、都知事選で支持を表明していた細川護熙氏が敗れたことについて、


「体制を整えれば絶対勝てた選挙、残念に思う」


と語った。


「(宇都宮氏・細川氏の)二つを合わせれば、(舛添氏と)ほぼ似たような数字になる。政府・自公じゃない側が別れちゃっているんだから、勝てるわけがない。選挙の捉え方・認識が甘かったのでは」


と都知事選を総括した。


細川氏が訴えた「脱原発」について小沢代表は、


「間違いではなかった。二人合わせれば200万近い票になっている。原発の問題が都政と関係ないという議論はおかしい」


と語り、


「今回の都知事選、本当は負けていない。非常にいいチャンスを逸した」


と、「脱原発」陣営に勝機があったことを強調した。」

人気ブログランキングへ

小沢一郎代表の論評は明解である。


私も本ブログ、メルマガで、細川氏サイドと宇都宮氏サイドの協議による候補者一本化の必要性を訴えてきた。


しかし、残念ながら、それは実現しなかった。


それぞれの支持者に強い思いがあるのは分かる。


しかも、細川氏の後ろというか横には小泉氏が立っていた。


日本を新自由主義=弱肉強食社会=弱者切り捨て社会=強欲資本主義社会に変質させた張本人が小泉氏だから、小泉氏が支持する勢力に加担することに抵抗を感じた主権者は多いはずだ。


原発・憲法・TPP・消費税・辺野古の五大問題への取り組みを比較して、宇都宮氏の政策に賛同する人が多いことも十分にうなずける。


私もその一人である。


しかし、首長選で何よりも重要なことは、「選挙に勝つ」ことである。


国政選挙の比例代表選挙であれば、政党の政策を競い合い、一定の得票を得れば実益がある。


得票の比率に応じた議席を獲得できるからだ。


しかし、首長選は違う。小選挙区制の選挙にも類似する。


当選者は一人に限られるからだ。


得票を競うのではなく、勝利と敗北を競うのである。

人気ブログランキングへ

小沢一郎氏が指摘するように、安倍政権与党の自公に対抗する勢力が二つに分かれてしまえば、勝ちようがない。


敗北は、安倍政権の暴走の援護する結果をもたらす。


安倍政権の暴走を食い止めるには、安倍政権サイドを敗北に導かなければならない。


ベストの候補者ではなくても、安倍政権の暴走にブレーキをかけることに価値がある。


ベストの候補者を支援しても、敗北して安倍政権が支持する候補者が勝利すれば、安倍政権の暴走に歯止めはかからない。


歯止めがかかるどころか、安倍政権の暴走に拍車がかかる公算が高い。


「選挙で勝利する」ことを優先して、要求水準を引き下げることが必要なのである。

人気ブログランキングへ

そのためには、ストップ安倍政権の意思を共有する勢力が、十分に論議して、ただ一人の候補者を擁立するための調整をする必要があった。


この調整が行われないままに、候補者擁立が先行したために、ストップ安倍政権陣営の統一候補者擁立が出来なかったのである。


過去の選挙をいまさらどうこう言っても始まらない。


大事なことは、この教訓を今後にどう生かすかである。


2009年と2014年で状況が様変わりとなった。


主権者勢力は2009年に政権を奪取した。


2010年の参院選で国政選挙3連勝を実現していれば、主権者政権の基盤は強固なものになった。


小沢一郎氏は2009年の総選挙直後に、その重要性を指摘していた。


政治権力を失った既得権益の側は、これを阻止するために背水の陣を敷いた。


まさに、目的のためには手段を選ばず、暴虐の限りを尽くした。


その象徴が、小沢氏裁判事件であり、鳩山元首相個人攻撃だった。


結局、検察・裁判所・メディアが一体になった謀略が大展開されて、日本政治は完全転覆された。


それがいまの日本政治状況である。


残念ではあるが、この現実を直視せずに、展望は開けない。


都知事選の教訓は、ストップ安倍政権の意思を共有する勢力が大同団結しない限り、この暗黒の政治状況が続く、あるいは、さらに悪化するということだ。


呉越同舟でも、国共合作でも、小異を乗り越えて連帯を形成しない限り、政治状況の打開が出来ないことを、はっきりと認識しなければならない。

人気ブログランキングへ

続きは本日の
メルマガ版
「植草一秀の『知られざる真実』」
第789号「2016衆参ダブル選に向け主権者勢力統一候補を選定」
でご購読下さい。

『アベノリスク』(講談社)
動画配信はこちら
著書と合わせてせて是非ご高覧下さい。


2011101日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:525円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。

 創刊月201110-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。

 メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。

人気ブログランキングへ

日本経済撃墜 -恐怖の政策逆噴射-

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

20人の識者がみた「小沢事件」の真実―捜査権力とメディアの共犯関係を問う!

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下

価格:2,100円 通常配送無料

出版社:早川書房
amazonで詳細を確認する

アベノリスク 日本を融解させる7つの大罪

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ) 鳩山由紀夫 孫崎享 植草一秀 「対米従属」という宿痾(しゅくあ)

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く 金利・為替・株価大躍動 ~インフレ誘導の罠を読み解く

価格:1,785円 通常配送無料

出版社:ビジネス社
amazonで詳細を確認する

消費税増税 「乱」は終わらない 消費税増税 「乱」は終わらない

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:同時代社
amazonで詳細を確認する

国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る

価格:1,470円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す!

価格:1,000円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:青志社
amazonで詳細を確認する

日本の独立 日本の独立

価格:1,800円 通常配送無料

出版社:飛鳥新社
amazonで詳細を確認する

売国者たちの末路 売国者たちの末路

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:祥伝社
amazonで詳細を確認する

知られざる真実―勾留地にて― 知られざる真実―勾留地にて―

価格:1,890円 通常配送無料

出版社:イプシロン出版企画
amazonで詳細を確認する

消費税のカラクリ 消費税のカラクリ

価格:756円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

戦後史の正体 戦後史の正体

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:創元社
amazonで詳細を確認する

日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土

価格:798円 通常配送無料

出版社:筑摩書房
amazonで詳細を確認する

日米同盟の正体~迷走する安全保障 日米同盟の正体~迷走する安全保障

価格:798円 通常配送無料

出版社:講談社
amazonで詳細を確認する

検察崩壊 失われた正義 検察崩壊 失われた正義

価格:1,365円 通常配送無料

出版社:毎日新聞社
amazonで詳細を確認する

検察の罠 検察の罠

価格:1,575円 通常配送無料

出版社:日本文芸社
amazonで詳細を確認する

「主権者」は誰か――原発事故から考える 「主権者」は誰か――原発事故から考える

価格:525円 通常配送無料

出版社:岩波書店
amazonで詳細を確認する

原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体

価格:1,680円 通常配送無料

出版社:鹿砦社
amazonで詳細を確認する

« 舛添新知事失職後は25%主権者が団結で勝利 | トップページ | 大使、米国は沖縄の民主主義を尊重してますか? »

2014東京都知事選」カテゴリの記事

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 小沢一郎代表の明解都知事選総括と政界再編展望:

« 舛添新知事失職後は25%主権者が団結で勝利 | トップページ | 大使、米国は沖縄の民主主義を尊重してますか? »

有料メルマガご登録をお願い申し上げます

  • 2011年10月より、有料メルマガ「植草一秀の『知られざる真実』」の配信を開始いたします。なにとぞご購読手続きを賜りますようお願い申し上げます。 foomii 携帯電話での登録は、こちらからQRコードを読み込んでアクセスしてください。

    人気ブログランキング
    1記事ごとに1クリックお願いいたします。

    ★阿修羅♪掲示板

主権者は私たち国民レジスタンス戦線

  • 主権者は私たち国民レジスタンスバナー

    主権者は私たち国民レジスタンスバナー

著書紹介

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
2025年5月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

関連LINKS(順不同)

LINKS1(順不同)

LINKS2(順不同)

カテゴリー

ブックマーク

  • ブックマークの登録をお願いいたします
無料ブログはココログ