特定秘密保護法だけではない深刻なアベノリスク
「アベノリスク」が猛威を奮い始めた。
野田佳彦氏が民主党を壊滅的な状況に陥れた最大の要因は、野田佳彦氏が主権者である国民に対して、背信の行動に突き進んだからである。
野田佳彦氏が2009年の総選挙に際して、何を言ったのかを、ここで詳しく繰り返すことはしない。
次の三つの演説を再確認するだけで十分である。
1.2009年7月14日野田佳彦氏衆院本会議討論演説
http://goo.gl/5OlF8
2.2009年8月15日野田佳彦氏街頭演説
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo
3.2009年8月11日岡田克也氏街頭演説
http://nicoviewer.net/sm13731857
消費税増税について、
「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」
と明言し、シロアリ退治に邁進することを主権者に約束したのである。
シロアリ退治とは、天下りとワタリの根絶である。
ところが、この約束を明確に示した野田佳彦氏が、シロアリを一匹も退治することなく、消費税大増税に突き進んだ。
そのうえで、衆議院解散・総選挙に突き進んだのである。
まさに「自爆解散」だったが、予想通り、野田佳彦民主党は玉砕した。
野田佳彦民主党の崩壊は、必然の結果であった。
昨年12月16日の総選挙を通じて、安倍晋三政権が誕生した。
メディアの誘導も、安倍政権誕生に大きく寄与したと思われる。
しかし、最大の要因は、野田佳彦民主党の自爆である。
野田佳彦氏は、意図してオウンゴールを五発も打ち込んだように見える。
野田氏がなぜこのような行為に突き進んだのか。
それは、野田佳彦氏が主権者国民の側に立つ人間ではなく、既得権益の側に立つ人間であったからだろう。
民主党は水と油の混合物だった。
主権者国民の側に立つ者と、既得権益の側に立つ者が同居していた。
「小鳩の春」をもたらした、小沢一郎氏と鳩山由紀夫氏は、主権者国民の側に立つ政治家であった。
2009年9月には、日本の歴史上、初めて、主権者国民の側に立つ政治勢力が政権を樹立した。
この事態に対応したのが既得権益勢力である。
既得権益勢力は、主権者国民の勢力に奪われた政治権力を奪還するために、文字通り、目的のためには手段を選ばぬ行動に突き進んだ。
第一弾として、民主党内に潜む既得権益勢力にクーデターを挙行させた。
その結果として誕生したのが、菅直人政権である。
その後、既得権益勢力は野田佳彦政権を樹立した。
そして、この野田佳彦政権に消費税大増税法を成立させたのである。
消費税大増税法は、同時に民主党を解体する強力な兵器でもあった。
野田佳彦氏に自爆を命じて政権を安倍晋三氏に引き継がせた。
そして、国政選挙が丸3年行なわれない空白の時間帯を形成して、この間に、日本のすべてを解体、改変することが、いま推進されている。
問題は、政治権力を掌握した安倍晋三政権が、主権者国民との契約=政権公約を踏みにじり、日本の根幹を左右する諸問題について、暴走を始めたことである。
特定秘密保護法が「数の論理」で強行成立される状況が進行している。
日本の民主主義を破壊する横暴である。
メディアが社会の木鐸として、権力批判を展開するべき局面だが、大半のメディアが堕落して、権力迎合を強めている。
このメディアが深刻な除法汚染をもたらしている。
除染を急がなければ、多くの主権者が汚染情報によって洗脳されてしまう。
そして、原発、沖縄、TPPが、安倍政権の暴走によって、歪んだ方向に引き寄せられる。
重大な問題が山積しすぎており、どうしても目配りが行き届かなくなりやすい。
昨年12月の総選挙、本年7月の参院選でも同じことが言えた。
総選挙では、原発、消費税、TPPが最重要事項だった、
参院選では、これに憲法、沖縄が加わった。
ところが、メディアは、この重大テーマを陰に隠すために、まったく見当違いの争点設定を行った。
総選挙では、民主党政権の継続を望むか、政権交代を求めるか、第三極の躍進を実現させるのか、安倍政権の誕生を実現させるか、などを中心争点に位置付けたのである。
参院選では、景気=アベノミクスの評価が最大の争点であるとの刷り込みが展開された。
同時に、ねじれが「決められない政治」をもたらしているとの前宣伝とともに「ねじれの解消」が最大の焦点であるとの大宣伝が展開された。
つまり、原発・憲法・TPP・消費税・沖縄の五大争点に光を当てないように、選挙戦を誘導したのである。
結果として安倍政権が強い国会基盤を確保し、衆参両院を支配する状況が生み出された。
さらに重要なことは、この状況が次の国政選挙までの長期間維持されることである。
続きは本日の
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