生活の党鈴木幹事長脱原発主張妨害醜悪ヤジ攻撃
10月17日の衆院本会議で、「生活の党」の鈴木克昌幹事長が代表質問に立った。
極めて簡潔で、的確な指摘を示した。
重点が置かれたテーマは、消費税、原発、TPPだった。
原発・憲法・TPP
そして、
消費税・沖縄
この五つが、日本が直面する五大問題である。
鈴木議員はこのうち、消費税、原発、TPPについて重点的に質問を行った。
そのうえで、自民党一党支配の政治構造を打破するために、次の総選挙での政権交代を目指して、既得権益のための政治に反対する勢力を結集してゆく決意が示された。
いま日本が直面している重大な問題について、政治権力が暴走しないように、厳重なチェックと抑制を実行してゆかなくてはならないが、より重要なことは、自民党政治の暴走を抑止するため、できるだけ早期に、本格的な政権交代を再実現させることである。
この目的を実現するために、主権者である市民、国民が積極的な役割を果たしてゆかなくてはならない。
昨年12月の総選挙、本年7月の参院選の結果によって、自民党一党支配体制が再構築された。
しかし、選挙の実態を見ると、主権者の半分程度が選挙権を放棄した事実が存在する。
選挙に行った半分程度の国民のうち、約半分の人々が自公の与党勢力に投票した。
つまり、現在、国会で圧倒的な勢力を得ている自公の与党勢力を支持し、この勢力に投票した主権者国民は、全有権者、全国民の4分の1に過ぎない。
25%の民意で、日本政治が支配される、異常な状態が広がっているのである。
鈴木克昌議員が指摘したように、全国津々浦々の地域で、現在の政治状況の抜本的な転換を求める声が存在することは間違いのない事実である。
問題は、現在の政治状況が問題であると考える主権者が結束して、積極的な政治行動を実行する舞台が整っていないことである。
次の総選挙に向けて、この舞台を早急に整えてゆかなくてはならない
鈴木議員が焦点を絞った、消費税、原発、TPPの問題について、改めて整理して考察したい。
消費税は2009年8月の総選挙の際の、ひとつの重要な選挙争点だった。
この選挙の際に、民主党の主張を端的に示した言葉は、ネット上に配信されている動画映像で、いまでも確認することができる。
悪名高い野田佳彦氏のシロアリ演説(2009年8月15日)
http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo
同じく野田佳彦氏が2009年7月14日の衆院本会議で行った、麻生太郎内閣に対する不信任決議案賛成討論演説
さらに、岡田克也氏による「マニフェストは絶対に実行する」演説(2009年8月11日)
http://nicoviewer.net/sm13731857
この三つの動画映像を、
悪徳民主党「新・三大野田山のサギ演説」と呼ぶ。
大事なことは、主権者である国民が、この民主党公約を踏まえて、民主党に政権を付与したことだ。
民主党公約のエッセンスは野田佳彦氏が声を張り上げて訴えたこの言葉に集約される。
「シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしいんです。」
この演説の主の野田佳彦氏が首相に就任して、野党の自公と結託して消費税増税法を成立させた。
その延長上に、安倍晋三氏が推進する消費税大増税がある。
この消費税増税法を成立させる前に、シロアリ退治は一歩でも進んだのか。
NOである。
シロアリ退治どころか、シロアリ増殖が急激に進んでいる。
財務省による天下り王国拡張の動きを安倍晋三政権が徹底的に擁護しているのである。
原発で汚染された福島県。事故現場周辺に住民が戻ることはもはやできない。
安倍首相は故郷の福島に帰ろうとしている若い母の手紙を引用した。
このことについて、鈴木克昌議員は、
「いま政府がなすべきことは、故郷を破壊したことを率直に詫び、第二の故郷での再出発を支援して、前向きな人生設計を構築できるようにしてゆくことだ」
と述べた。
原発は、発生し得る事故を考慮すれば、危険極まりなく、もっともコストの高い発電方式である。
原発を利用しなければ経済に悪影響が生じるなどという主張は、目先のカネのことしか考えない、近視眼的思考しかできない金銭亡者の言い分に過ぎない。
脱原発こそ、主権者国民の総意である。
TPPについて、安倍自民党は6項目の公約を明示した。
現在、TPP交渉が行われているが、日本政府の立場は、
「交渉に参加するが、TPPに参加するかどうかは白紙」
というものである。TPPに参加することが決まっているかのような安倍政権の姿勢を厳しく糾弾しなければならない。
消費税、原発、TPPは、国民にとって、最重要の政治問題である。
安倍政権が暴走して、この国を破壊し尽くさぬよう、厳重な監視と抑止が強く求められている。
続きは本日の
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