安倍晋三首相に贈られた新・旧「三本のイヤ」
鳩山由紀夫元首相、孫崎亨元防衛大学教授と私の三名による共著である
の刊行を記念してトークイベントを開催する。
《第126回紀伊國屋サザンセミナー》
『「対米従属」という宿痾』(飛鳥新社刊)発売記念トークイベント
「日本が進むべき道」
鳩山由紀夫 (元首相、前衆議院議員)
孫崎享 (ベストセラー『戦後史の正体』著者)
植草一秀 (政治経済学者)
日時 2013年6月30日(日) 19:00開演 (18:30開場)
会場 紀伊國屋サザンシアター (紀伊國屋書店新宿南店7F)
料金 1,500円 (税込・全席指定)
チケット販売開始早々に、前売りチケットは完売御礼となったとのことで、ご購入下さった皆様には感謝申し上げたい。
安倍政権が誕生して、日本の先行きを懸念する市民が多数存在していることと思う。
7月21日参院選を目前に控えて、このままでは危ないと考える思慮深い市民が急増しているように思う。
拙著『アベノリスク-日本を融解(メルトダウン)させる7つの大罪-』
(講談社)
が7月4日に刊行される。
7月8日(月)に、発刊イベントを開催できないか、検討しているので、具体的に決まれば告知したい。
アベノミクスは極薄の金メッキである。
この金メッキが早くも剥がれ始めており、そのメッキの下から現れるのが、
『アベノリスク』
という、危険な地肌である。
インフレ・消費税大不況・TPP・原発・シロアリ・憲法・戦争
の7つのリスクが私たちの行く手をふさぐ。
この「アベノリスク」を参院選前に、しっかりと把握しておかなければならない。
本年7月の参院選が終わると、丸3年間、国政選挙がない、空白の3年間が生じる可能性がある。
安倍政権支持・補完勢力が参院でも3分の2以上の議席を占有すると、憲法改変を含めて、この国の根幹が書き換えられてしまう可能性が高まる。
文字通り、「日本の危機」が迫っている。
「ほんとは怖いアベノリスク」
をすべての日本国民が正確に把握しておくことが必要不可欠である。
ぜひ『アベノリスク』をご高読賜りたい。
英国の北アイルランド・ベルファストで開催されたG8の会議。
最大のニュースは、日米首脳会談が開催されなかったことだ。
安倍政権は執拗に米国オバマ政権に対して、日米首脳会談の開催を求めた。
しかし、米国の対応は冷たかった。
米国が日米首脳会談の開催を拒絶したのである。
安倍首相は、中国の習近平主席にも会ってもらえず、韓国の朴槿恵大統領にも会ってもらえず、頼りにしていた米国のオバマ大統領からも拒絶された。
これを「新・三本のイヤ」という。
安倍氏の戦術は、中国包囲網を形成するということらしいが、現実に形成されているのは、日本包囲網である。
米国のオバマ大統領は、これに先立って6月7日、中国の習近平主席をカリフォルニア州パームスプリングスに招き、米中首脳会談を開催し、8時間にも及ぶ会談を行った。
会談は、米国政府が中国に要請して行われたものであることを、ドニロン米国大統領補佐官が会見で明らかにした。
安倍首相に対する冷遇と対照的に、中国の習近平氏に対しては、最大級の厚遇を示したのである。
また、米国政府は5月7日に、米国を訪問した韓国の朴槿恵大統領と米韓首脳会談を開催するとともに、韓国の朴槿恵大統領に対して、米国議会での演説の機会を付与した。
韓国の朴槿恵大統領はこの延長上で、6月下旬には中国を訪問し、中国の習近平国家主席と中韓首脳会談を行うことになっている。
安倍晋三氏が示しているのは中国包囲網だが、現実には米国が韓国や中国と連携して、日本包囲網に加わっているというのが実態である。
鳩山由紀夫元首相は、『「対米従属」という宿痾』のなかで、オバマ大統領とは「ケミストリーが合った」と発言している。
現実にオバマ大統領の言動を見る限り、安倍晋三氏とは明らかに、ケミストリーが合わないように見える。
親密な外交関係を構築するうえで、国のリーダー同士が緊密な信頼関係を構築することは極めて重要である。
この点で、安倍晋三氏はまったく実績を上げていないと言える。
安倍氏が米国を訪問した際に、安倍氏がオバマ大統領から贈られたのは、
「出迎えもイヤ」、「晩餐会もイヤ」、「共同記者会見もイヤ」という、
「三本のイヤ」
であった。これが「旧・三本のイヤ」である。
韓国の朴槿恵大統領が受けた歓待ぶりと、天と地の開きがあった。
続きは本日の
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