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2013年1月26日 (土)

新生「生活の党」は旗幟鮮明に躍進すべきである

1月25日に開催された「生活の党」定期大会で小沢一郎氏が新しい代表に選出された。


原点に回帰して新しい出発を遂げる。


メディアは大きなニュースとして報道するべき事象だが、まともな報道はほとんどない。


メディアリテラシーという言葉がある。


メディアの流す情報に対して、市民がそれを見分ける能力のことだ。


メディアの劣化が著しいというのは、メディアに携わる人々の劣化という意味だけではなく、メディアが組織として、言わば「カネで買われる」存在になってしまっているということだ。


特定の勢力の利害得失のための報道機関に成り下がってしまい、現実の出来事を客観的な立場から捉え、人々に真実の情報を伝え、人々の意識を高めるという、本来のジャーナリズム精神が消滅してしまっている。


3K新聞などは、小沢一郎氏に関する問題になると、常に歪んだ形相を示す。


その記事構成には「悪意」しか感じられない。


とても悲しいことである。


主義主張が異なるのは当然だ。あらゆる問題に賛成、反対の意見が多様に存在することは当然だ。


そのなかで、互いに相手の主張を尊重して、自己の主張を展開する。


対話と説得、相互理解がなければ、調和のある結論を得ることはできない。


ところが、相手の主張を悪意だけで捉えるなら、建設的な論議や、討論による一致点の発掘など実現しようがない。


日本のマスメディアの現状はあまりにも貧困であり、低劣なものになってしまっている。

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NHKなどは、本来、良質な情報の提供を期待される報道機関である。


しかも、その運営は放送受信者が支払う放送受信料に依存している。


NHKこそ、客観的、中立の報道を実行するべきであるが、このNHKが偏向の先頭を走っているのだから始末に負えない。


世のなかの出来ごとを深く考え、ネットから情報を発掘して、ものごとの深層・真相を究めようとする人々は、大方の出来事について、正しい知識と判断を持つようになっている。


しかし、そのような深い考察をせず、メディアが流す情報を鵜呑みにしてしまう市民は、まさにマスメディアの情報操作の恰好の餌食になってしまう。


昨年12月の総選挙を見ても、こうしたマスメディアに誘導されてしまう国民の層が極めて広いことが分かる。


竹中平蔵氏は郵政民営化を強引に押し通すための広報戦略を構築する際、不透明な選定によって事業を請け負った企画会社の提案により、国民のなかの、「深い考察をせずに付和雷同で動くグループ」を「B層」と呼んで、これをターゲットとして広報活動を行うことを検討した。


国民の側がいわゆる利権複合体に情報操作されてしまっている現実がある。

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衆議院総選挙で自公両党が多数議席を占有し、これの友党である維新やみんなが議席を増加させた。


この流れを参院選まで維持されれば、日本政治刷新、主権者国民の政治は永遠の彼方に遠のいてしまう。


「生活の党」の再出発を契機に、主権者国民勢力の再結集と、参院選に向けての戦略、戦術を構築しなければならない。


結果論ではあるが、小沢新党の旗揚げは一昨年の年末に実行するべきであった。小沢一郎氏ならびに小沢新党に移籍した議員は、基本的に民主党分裂があるとすれば、出てゆくべき存在は野田氏や岡田氏などの既得権益派のグループの側であると考えていたと思われる。


この判断は基本的に正しい。


2009年の政権交代を実現させた民主党の保守本流は小沢-鳩山ラインだった。


菅-岡田-野田-前原ラインは謀反を遂行した人々である。


政治権力をクーデターによって強奪した人々だ。主権者国民の負託を受けて政権を担った人々でない。


出てゆくべきはこれらの反乱者であるべきだった。


こうした筋論があったために離党-新党結成が遅れたが、これが総選挙戦略には災いした面を否めない。


「攻撃は最大の防御」の言葉を重んじて、先手必勝の行動を取るべきであった。

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とはいえ、これは結果論に過ぎない。大事なことは、過去を検証して、未来に生かすことだ。


先手必勝の積極行動がこれからは求められる。


もうひとつの重要な点は、他党とどのような連携、共闘体制を構築するのかについて、明確な基準、戦略を持つことだ。


政界の一瞬先は闇と言われる。「昨日の友は今日の敵」という側面もある。


このために、どの政治勢力とどのように共闘するのか、敵対するのかを決めることは難しい。この視点があるから、たとえば、「みんなの党」や「日本維新の会」などとの関係性がいまひとつはっきりと見えなかった。


しかし、この連携・敵対関係がはっきりしないということは、党の基本方針がはっきりしないと受け止められることにつながる危険がある。


基本方針がはっきりしないと受け止められれば、主権者国民の強い支持を得ることは難しくなる。


「決断」という言葉は、「断つことを決める」との意味を含む。


基本方針に照らし、この政治勢力とは連携できない、かどうかを熟慮して、有権者に対して分かりやすい、明確なメッセージを出すことが重要である。


米国・官僚・大資本の既得権益の政治から訣別することを基本に置くなら、「みんな」や「維新」との連携はあり得ない。このことを明確にすることで、「生活の党」の基本軸が鮮明になる。


「八方美人」、「優柔不断」ではなく、「旗幟(きし)鮮明」、「決断」の姿勢を明確に示すことが主権者国民の支持を獲得する近道であると思われる。

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» 【第420号】激変する極東情勢を踏まえるに、中共と太いパイプを持つ為政者の登板を嘱望するわけだが、それが小沢一郎氏であることは言うまでもない。“豪腕”による変革を期待する。 [高橋央の『日本社会白書』]
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