マスゴミが実行する総選挙報道・三つの情報工作
12月16日に投開票日を迎える第46回衆議院総選挙の最大の特徴は、マスメディアによる情報操作が一貫して実行され続けたことにある。
その最大の狙いは、小沢一郎議員を軸とする政治勢力の攻撃である。
これは、裏を返すと、米国・官僚・大資本による日本政治支配の構造を盤石のものにすることである。
日本における政治の利害関係者は大きく二つに分けることができる。
ひとつが米国・官僚・大資本のトライアングル。
敗戦後の67年間、日本政治を実質支配し続けてきた勢力である。
これが日本の既得権益。
この既得権益の手先になって活動してきたのが、利権政治屋と御用メディアである。
米・官・業・政・電の五者が広義の日本の既得権益である。
これに対峙するもうひとつの利害関係者が主権者国民だ。
主権者国民勢力が政治の主導権を握りかけたことは何度かあった。
敗戦後、日本国憲法施行に合わせて実施された総選挙で、片山哲社会党政権が生まれた。
1956年には石橋湛山政権が誕生した。
1993年には細川連立政権が誕生した。
そして、2009年9月には鳩山由紀夫政権が誕生した。
鳩山政権は、日本の歴史上、初めて主権者国民が主権者国民の選択で主権者国民の政権を樹立したものであった。
しかし、この政権はメディア、検察権力、官僚機構、米国、大資本の総攻撃により、わずか8ヵ月で破壊された。
主権者国民勢力の中心に小沢一郎氏が存在する。
既得権益は、小沢一郎議員を軸とする政治勢力にターゲットを絞り、激しい情報操作を展開し続けてきた。
その最大の表れが、2009年3月以降の西松事件、陸山会事件を中心とする政治謀略=人物破壊工作であった。
無実潔白の小沢一郎氏に対して、不正で不当で卑劣な攻撃が展開され続けた。
このなかで、いま第46回衆議院議員総選挙が実施されようとしている。
この選挙に向けて、どのような工作が展開されてきたか。
情報工作の柱は二つあった。
ひとつは、民自勢力に対する「第三極」として、橋下徹氏を一貫して宣伝し続けたこと。
新興の諸派勢力など無数に存在するなかで、橋下徹氏の勢力もそのひとつに過ぎない存在である。
しかし、メディアは、一貫してこの勢力を誇大宣伝し続けて、虚像を創り上げてきた。
民自勢力を否定する小沢一郎氏を軸とする政治勢力がクローズアップされることを防ぐための、反民自勢力分断の戦術であった。
もうひとつの情報工作は、小沢一郎氏に関する報道を遮断することだった。
2009年3月に西松事件をでっち上げてから、小沢一郎氏を不正に起訴し、裁判にかけるところまでは、小沢一郎氏関連報道を土石流のように展開したメディアが、2012年以降は、ほぼ全面的に小沢氏関連報道を遮断する行動に転じた。
小沢一郎氏はもとより無実潔白であったから、裁判で無罪となることは当然のことであったが、小沢氏無罪報道を完全に遮断したのである。
同時に、小沢一郎氏に近い議員が、主権者国民との契約を重んじて民主党を離党し「国民の生活が第一」を結党して以降、「国民の生活が第一」、「日本未来の党」に関する報道をほぼ全面的に遮断した。
二つの情報工作は、いずれも、小沢一郎氏を軸とする政治勢力の影響力を排除するためのものであった。
その目的は、日本政治が主権者国民のための存在に変質することを阻止することにあると考えられる。
民・自、そして橋下勢力を日本政治の主たるプレーヤーにしておく以上、日本政治が主権者国民のための存在になることはあり得ず、米・官・業の既得権益トライアングルが、日本政治の実権を維持し続けることができる。
今回の総選挙に向けて、二度と日本において、主権者国民勢力が台頭することのないよう、小沢一郎氏を軸とする政治勢力をせん滅してしまうことが画策されているのである。
いよいよ総選挙が投票日を迎えるに際し、メディアはこの工作活動の仕上げの段階に移行している。
その軸は三つだ。
1.自公圧勝予測を流布して、有権者の「勝ち馬に乗る」行動を引きだそうとしている。
2.選挙結果は確定的であるとの印象を植え付けて、できるだけ多くの有権者が投票所に足を運ばぬことが目指されている。
3.最大の攻撃対象である「日本未来の党」を著しく小さく見せることによって、「日本未来の党」への投票意欲を削ぐことが目指されている。
権力とメディアが結託した「不正選挙」である。
「主権者国民のための政治」を希求する国民は、絶対にあきらめてはならない。
最後の瞬間まで、徹底的に既得権益トライアングル・ペンタゴンに抵抗し続けなければならない。
これが主権者国民レジスタンス戦線である。
続きは本日の
メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」
第430号「「既得権益の政治」死守目指して暴走続けるマスゴミ」
でご購読下さい。
2011年10月1日よりメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』(月額:525円(税込)/配信サイト:フーミー)の配信を開始しました。
創刊月2011年10-2012年6月は、このようなテーマで書いています。ご登録・ご高読を心よりお願い申し上げます。詳しくはこちらをご参照ください。
メールマガジンの購読お申し込みは、こちらからお願いします。(購読決済にはクレジットカードもしくは銀行振込をご利用いただけます。)なお、購読お申し込みや課金に関するお問い合わせは、info@foomii.com までお願い申し上げます。
消費税増税 「乱」は終わらない 価格:1,470円 通常配送無料 |
国家は「有罪(えんざい)」をこうして創る 価格:1,470円 通常配送無料 |
![]() |
消費増税亡国論 三つの政治ペテンを糺す! 価格:1,000円 通常配送無料 |
日本の再生―機能不全に陥った対米隷属経済からの脱却 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の独立 価格:1,800円 通常配送無料 |
売国者たちの末路 価格:1,680円 通常配送無料 |
知られざる真実―勾留地にて― 価格:1,890円 通常配送無料 |
消費税のカラクリ 価格:756円 通常配送無料 |
戦後史の正体 価格:1,575円 通常配送無料 |
日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 価格:798円 通常配送無料 |
![]() |
日米同盟の正体~迷走する安全保障 価格:798円 通常配送無料 |
検察崩壊 失われた正義 価格:1,365円 通常配送無料 |
検察の罠 価格:1,575円 通常配送無料 |
![]() |
「主権者」は誰か――原発事故から考える 価格:525円 通常配送無料 |
![]() |
原発のカラクリ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体 価格:1,680円 通常配送無料 |
« 原発消費税TPPこれ以上重要な争点は存在せず | トップページ | 「吐き気を催す政治」と共に暮らす道を選ぶのか »
「2012年総選挙」カテゴリの記事
- 「株式会社ムサシ」と民主代表選をつなぐ点と線(3)(2013.01.09)
- 「株式会社ムサシ」と民主代表選をつなぐ点と線(2)(2013.01.07)
- 「株式会社ムサシ」と民主代表選をつなぐ点と線(1)(2013.01.06)
- 自民党に政治献金企業が選挙集計事務独占受注?(2013.01.05)
- 第46回衆議院議員総選挙投票の厳格な検証不可欠(2012.12.31)
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: マスゴミが実行する総選挙報道・三つの情報工作:
» 【国債】日本経済、「紙おむつのターニングポイント」が到来か:ヘッジファンドが「日本売り」の準備 [政治経済ニュース・今私の気になる事]
2012年12月11日、日本の国債残高は世界一の水準に達している。日本はまた、高齢化が最も深刻な先進国の1つだ。世界中を見渡すと、欧州にせよアメリカ大陸にせよ、日本と同様の人口構造・財政状況の国家・連合は、債務危機に陥るか「財政の崖っぷち」に立たされている。歴史…... [続きを読む]
» 残りの時間で日本未来の党のすべきこと! [大辛カレーのブログ]
まず第一に、消費増税15兆円増税は、このデフレ不況時に絶対にしてはいけない事、こ [続きを読む]
» 【第375号】アメリカが自国の覇権力低下で焦っている今だからこそ、日本国は対米自立と卒原発を実現せねばならぬ。アメリカに媚びない“豪腕の壊し屋”に日本の未来を託すべきだ。 [高橋央の『日本教育白書』]
!--
/* Font Definitions */
@font-face
{font-family:Arial;
panose-1:2 11 6 4 2 2 2 2 2 4;
mso-font-charset:0;
mso-generic-font-family:auto;
mso-font-pitch:variable;
mso-font-signature:-536859905 -1073711037 9 0 511 0;}
@font-f ... [続きを読む]
» [マスコミ]マスコミ各社の衆院選情勢調査と今後のインチキの手口 [ニュースの真相]
選挙戦もあと3日、いよいよ終盤戦に入って来ました。 マスコミ各社の情勢調査によると、少し前までは口を揃えて『自民党で過半数!』『自民党で過半数!』とピーチク、パーチクさえずっていらっしゃいましたよね?ところが、ユダヤ米国からの指示の内容が変わったようで、... [続きを読む]
« 原発消費税TPPこれ以上重要な争点は存在せず | トップページ | 「吐き気を催す政治」と共に暮らす道を選ぶのか »