脱原発統一戦線は300選挙区擁立を実現すべき
10党党首による党首討論が行われた。
原発・消費税・TPPの三大テーマについて討論が行われた。
10人の党首がいて、三つのテーマについて意見を述べると、これだけで1時間半の時間がかかる。
これで討論は終わった。
だが、NHK討論と異なるのは、偏向運営が行われないことだ。
NHKの討論では、偏向司会者の島田敏男氏が民主と自民にばかり話をさせる。
メディアが創作した第三極であるところの日本維新などは、国会議員数が15程度にもかかわらず、特大の取り扱いを受けている。
「放送法」という法律が存在するのだから、「政治的公平」に違反する放送事業を厳しく摘発するべきである。
10の政党が討論を行うなら、決められた時間で発言するのが適正だ。
1時間半の枠なら、三テーマについて、それぞれ1分ずつの発言になる。
意味があるのは、党首の発言を直接見ることができることだ。
原発・消費税・TPPはいずれも超重量級のテーマである。
そして、この三つの問題に対するスタンスが、基本的にはねじれることなく二つに分化する。
この点が重要だ。
ひとつの立場は、
原発・消費税増税・TPP推進。
選挙向けにあいまいな態度を示す政党があるが、実情は明かだ。
民自公の大政翼賛野合勢力がこの分類に属する。
民主党は2030年代の原発ゼロなどと触れ回っているが、2030年代まで原発を稼働するのだから、明確に原発推進勢力だ。
野田佳彦氏が脱原発か続原発かなどと発言し、まるで民主党が「脱原発」を唱えているような言い方をするが、これがペテン師、詐欺師首相の特徴だ。
原発ゼロの閣議決定も見送った。
野田民主は明確に原発推進勢力である。
「みんな」は脱原発、反消費税増税を一応掲げているが、TPP推進なのだから、原発ゼロに実現性はほとんどない。
自民党はTPPにあいまいな表現を使っているが、対米隷属の自民党にTPPを拒絶することは不可能である。
維新は原発ゼロを撤回した。原発推進勢力に仲間入りをしたのだ。
TPPはもちろん賛成だ。
消費税増税も完全に賛成である。
したがって、民自公+国みん維新の6党が基本的には、
「原発・消費税増税・TPP」推進勢力である。
マスメディア=マスゴミが総力をあげて、この6党を全面支援している。
日本の主権者国民がどのように考えるか。
主要政策を最後に決めるのは主権者国民だ。
原発をゼロにするのかしないのか。
ゼロにするとすればいつするのか。
再稼働を認めるのか。活断層の上の大飯原発を停止させないのか。
これらを決める権限を持つのは主権者国民である。
野田佳彦氏が示した「シロアリ退治なき消費税」阻止の約束を踏みにじる野田佳彦氏による「シロアリ退治なき消費税」を日本の主権者国民は認めるのか。
消費税増税を阻止する勢力が国会過半数を確保すれば、消費税増税は実施されない。この最終判断を下すのはもちろん主権者国民だ。
TPPの本質は、国際大資本が主権国家を支配下に置くことだ。
国際大資本によって、日本国民の生命や健康、安全が破壊される。
公的医療保険制度が破壊され、日本の国民が残留農薬、遺伝子組み換え食品、排ガス、BSEの危険に晒されることになる。
製造業はTPPに参加しないと国外に出ると言うが、TPPに参加して国内の労働者が助かるのかと言えばまったく違う。
製造業は人件費の安い国に立地を移すか、日本で賃金の低い外国人労働者を雇用することになる。国内の労働者の処遇が急落することは間違いない。
製造業は資本の利益だけを考えて発言しているのであり、国内の労働者などは、単なる消耗品としか考えられていないのだ。
日本の主権者国民は
「脱原発・反消費税増税・反TPP」を選択する。
この勢力が国会過半数を獲得しなければならない。
国民の意思を受け止める新勢力が登場した。
それが「未来」だ。
私たちの思いを「未来」に託さねばならない。
党利党略で大同団結しない勢力を私たちは応援してはならない。
みんなで力を合わせようとするとき、自分勝手な行動を取れば、大きな仕事はできない。
主権者国民連合は300選挙区に支援候補者を用意しなければならない。
共産党は空白選挙区で選挙協力を獲得し、候補者が重複する選挙区で候補者調整を行うべきだ。
双方にメリットのある取り組みであるはずだ。
「脱原発」勢力は原発ゼロ目標を前倒しするべきだ。
「再稼働」を認めず、「即時ゼロ」を目標に掲げるべきである。
日本の進路、日本の未来を定める選挙である。
続きは本日の
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