NHKドラマ「対米隷属の戦後を創った男・吉田茂」
「このドラマは歴史の事実に基づくフィクションです」
このような、出鱈目な日本語を使う放送局を信用するわけにはいかない。
「デジタル大辞泉」によると、フィクションの意味は、
1 作り事。虚構。「―を交えた話」
2 作者の想像力によって作り上げられた架空の物語。小説。
である。
NHKドラマ『負けて勝つ~戦後を創った男・吉田茂』はフィクションであるから、作り話、虚構である。
しかし、「歴史の事実に基づく」となると、どうなるのか。
これは一種の言葉のトリックである。
視聴者には「事実」であるかのように思わせる。
しかし、真実として、事実とはかけ離れた「虚構」である。それを証明する証拠は無数に存在する。これを指摘されたときには、「フィクション=虚構」であることを番組冒頭にことわっている、と弁明するのだ。
沖縄米軍基地の維持、TPP、オスプレイなどの重要問題が山積するなか、日本の宗主国である米国から、歴史ねつ造、プロパガンダドラマを制作しろとの命令がNHKに降下されたのであろう。
すでに記述したように、吉田茂は公職追放リストに掲載されていた。
1927年の東方会議に出席し、日本の対中国侵略に深く関与したことが問われた。
敗戦後、吉田茂は、GHQ参謀2部のウィロビー少将、ポール・ラッシュ中佐、そしてマッカーサー総司令官に取り入り、公職追放リストから外してもらったのだ。
吉田茂は公職追放に関する対米窓口役を担い、次期首相候補ナンバーワンの鳩山一郎氏の公職追放を側面支援したと考えられる。
自分は公職追放から免れるためにあらゆる工作を展開する一方で、鳩山氏の公職追放に対してはその回避のために一切の力を注がなかった。
鳩山一郎氏は首相就任直前に公職追放措置を受け、棚からぼたもちで、吉田茂が内閣総理大臣の椅子を手中に収めたのである。
高名なパロディストであるマッド・アマノ氏が次の記事を掲載されていることを、『神州の泉』主宰者の高橋博彦氏が伝えてくれている。
「“マッカーサーのペット”だった吉田茂をなぜ、今、あらためて英雄扱いするのか。その背後には米国政府をも動かす“奥の院”の存在があることを私たちは知るべきなのだ。
そもそも、吉田茂は戦前から米国のある筋(奥の院)と密通していたと言われている。太平洋戦争の前夜に日本の対米英戦争を決定した1941年9月6日の「帝国国策遂行要領」に関するいわゆる「御前会議」の内容を細大漏らさず、敵米国の駐日大使に通報していた、日本最大の売国スパイ=暗号名「ヨハンセン」とは吉田茂だった。
吉田茂の出自を見れば、この男が“奥の院=ロスチャイルド”と繋がっていることが分かる。
吉 田は1878年(明治11年)、土佐自由党草分けの一人、竹内綱の五男として東京に生まれた。幼児に横浜の富裕な貿易商、吉田健三の養子となり、東京帝国
大学政治科を卒業後、外務省に入省した。大久保利通の次男、牧野伸顕伯爵の長女、雪子と結婚。天津総領事、奉天総領事、イタリア大使、イギリス大使を歴任 した。
養父・吉田健三とは何者か?ここがポイントなのだ。吉田健三は英国商社・ジャーディン・マセソン商会横浜支店長に就任。日本政府を相手に軍艦や武器、生糸の売買でめざましい業績をあげた。ジャーディン・マセソン商会は国際巨大財閥ロスチャイルド系であり、設立当初の主な業務は、アヘンの密輸と茶のイギリスへの輸出。
富豪であった健三の急死後、わずか11歳の吉田茂に50万円(現在の六十億円に相当)もの莫大な遺産が残される。吉田茂の妻は牧野伸顕伯爵の長女・雪子。
雪子は米国駐日大使ジョゼフ・グルーの妻アリス・ペリー・グルーとは幼馴染みであり、アリスから世界経済や政治についてレクチャーを受けていた。実はアリスはペーリ提督の末裔にあたる。このアリスから雪子をはじめ昭和天皇の母である九条節子と秩父宮妃でもある鍋島伸子の娘3人はロスチャイルド=モルガンの情操教育=洗脳教育を受けていた。アリスの母の旧姓はキャボット。黒人奴隷売買と麻薬売買で富を築いた悪名高きキャポット一族である。
吉田茂は妻の雪子を通じてロスチャイルド=モルガンに寵愛され、出世街道を上昇していく。ちなみに雪子は麻生太郎元首相の祖母である。
前述の通り、吉田茂は“日本最大の売国奴”だった。米国にとっては最も便利な男だった。その功績で、トルーマン米大統領とマッカーサーの決定で戦後最長の長期政権の首相になったことは言うまでもない。
NHKドラマ「負けて勝つ」はまさか吉田茂が“売国奴”だったことなど触れるわけがないだろう。5回にわたるドラマは最も重要であり真実である部分を隠蔽するに違いない。この点を凝視する必要がある。
ところで、吉田茂の身長は155センチ。かなりの小柄だ。主演の渡辺謙は何と184センチという長身だから、このことをとっても“嘘”なのだ。今の若者にとっては吉田茂が小男だったことなどは知る由もないから、イメージのギャップもない。それを良いことにマッカーサーにひけをとらない長身の吉田茂を視聴者に印象づけようとしている。
解散総選挙が視野に入りつつある今、保守本流と言われてきた吉田茂を持ち上げるドラマが放送されることに違和感を感じなければならない。」
ジャーディン・マセソンとは、英国ロスチャイルド系企業であり、日本の明治維新を裏から誘導した「陰の支配者」であると見られる存在だ。明治維新の陰の主役である長崎のグラバー商会は、ジャーディン・マセソン商会長崎代理店である。
続きは本日の
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