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2012年6月25日 (月)

『原発のカラクリ』と『黒潮文明論』

日本を代表するパロディストであるマッド・アマノ氏が、

『原発のカラクリ ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体―』

と題する新著を出版された。

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110ページの豪華カラー版で、すべてのページに、アマノ氏の鮮烈なパロディ画が掲載され、しかも、分かり易い解説が付されている。

すでに、『神州の泉』主宰者の高橋博彦氏が、ブログに書評を掲載されている。

高橋博彦氏の記事を転載させていただく。

「「神州の泉」本ブログにも、ご厚意でたくさんの御作品を提供いただいている、パロディストのマッド・アマノ氏が、今月の15日に新刊を出すことになった。4月の時点で、神州の泉は、マッド・アマノ氏ご本人からそのことをうかがっていたが、著者マッド・アマノ氏の原発問題に対する見識はとても深く、基本として、氏とのやり取りを通じ、神州の泉は、彼の原発に対する怒りの大きさをひしひしと感じていた。マッド・アマノ氏とは7年前に知り合い、以後懇意にさせていただいているが、教えられることは大きい。

 

マッド・アマノ氏が15日に出されるB5版新刊本のタイトルは、「原発のカラクリ ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体―」というものであり、出版社は「紙の爆弾」を出している鹿砦社である。マッド・アマノ氏から、この本が生まれる経緯を簡単にうかがったが、それによれば、昨年、ゴールデンウィークに開催した個展のために作った原発批判パロディー絵本が、この本のキッカケになったそうである。それから1年以上が経過し、マッド・アマノ氏は、現実に起きる不条理に怒りつつ、次々と作品を追加していったそうである。その結果、なんと130点ほどになったが、ページに限りがあるので、1割以上、カットせざるを得なくなり、本作品が出来上がったという。

 神州の泉は、鹿砦社から届けられたばかりのこの本を読み始めたばかりだが、マッド氏の原発問題に関する、渾身のフォトモンタージュで構成されており、その作品一つ一つに、ご本人の解説文が載っていて、非常に分かりやすい構成になっている。日本の原発の来歴から詳しく書かれていて、その動きの裏にいる国際ウラン・マフィアの存在や、植草一秀氏が名付けた「悪徳ペンタゴン」とのかかわり、等が説明されている。アメリカの原爆製造計画がすべての始まりだという。

 

 第3章は、「中曽根康弘と自民党のウソ」という題で、正力松太郎、中曽根康弘、物理学者の湯川秀樹の原発に対する、歴史的に大きな役割が書かれている。その他、東電批判、民主党批判、御用学者批判等が、明快なフォトモンタージュ作品群と解説で彩られている。日本原発の批判テキストとして役立つばかりでなく、著者マッド・アマノ氏の原発問題に対する怒りの造詣が余すところなく出ていて、読者諸兄が強い共感を得ることは間違いない。

 

 パロディというものは、事の本質を明確に理解し、問題の性格をきちんと把握していないと表現できない性質のものである。従って、パロディ・フォトモンタージュと、文のコラボで原発問題の根幹を鋭くえぐったこの本は、他の追随を許さない効果的な描写に満ちている。日本の原発推進勢力に怒りを抱いている人々は、この本に描かれるマッド・アマノ氏の深い憂慮と怒りに、強い共有感覚を共にすることは間違いない。

 

 神州の泉は、マッド・アマノ氏が友人だから、ひいき目で言っているのではなく、真に原発問題に危惧を抱く日本人の一人として、この本が必読の書であることを強く言明する。

 

 マッド・アマノ氏はこの本の最後の最後で、国際原子力村の暗く深い闇の中へスポットライトを当てるのは、有権者であるわれわれ国民だと断言している。また「推進派の議員は首を洗って待ってろよ」とも言っている。国民一人一人の怒りの戦闘力こそが事態を動かす原動力になる。是非「原発のカラクリ ―原子力で儲けるウラン・マフィアの正体―」を読んでいただきたい。神州の泉は衷心からお願いする。」

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 福島の事故がありながら、政府が原発再稼働に突き進んでいる理由は、脱原発を実行すると、電力会社が債務超過に陥るからなのだ。巨大な費用を投じた設備を使えなくなれば、その損失は膨大だ。

 しかし、だから即原発再稼働というのは、一種の思考停止である。

 脱原発は経済的負担が大きい。しかし、原発には無限のリスクが伴う。この両者に適正な優先順位を設定するところに、思考の意味がある。

 経済的負担が大きくても、リスクがその経済的負担を凌駕するものであるなら、その負担は、安全を得るための「コスト」ということになる。

 国民の生命の安全と業界の経済的な損失とを比較衡量して考察した形跡はない。業界の損失が大きい=原発再稼働の結論の図式で判断がなされただけだ。

 この図式は、過去の津波調査結果から、津波対策が不十分であるとの警告が発せられたときに、津波対策を行う費用が大きいことから、津波対策を講じない決定を下したプロセスとまったく同じだ。

 情報が氾濫する時代、いかに重要な情報であっても、情報の受け手が、情報を読み取ってくれなければ情報は伝わらない。

 文字情報と比較して、画像に訴える情報伝達は、はるかに大きなインパクトがある。

 アマノ氏の著作は、本当に訴求力がある。

 一家に一冊、この本を購入して絶対に損はない。

 引き込まれることは間違いない。

 ぜひ、ご高読いただきたい。

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 そして、もうひとつ、素晴らしい著作を紹介させていただく。

 詳しくは稿を改めるが、私が尊敬する国士であられる稲村公望氏が出版された『黒潮文明論』(郵研社)である。
 
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 あとがきに、「月に二回、黒潮の流れが洗う島々の光景を思い出しながら、旅をしている気分で短文を書いてきた」とある。

「黒潮とその大自然と、その中で生きる人間が作り出す文化と伝統に味と力があることを、しかもその一端を何とか表現しようとしている」

というのが、『黒潮文明論』のタイトルに込められた意味だという。

 詳しくは稿を改めるが、この著書の出版を記念して、6月27日()午後6時30分から、霞が関ビル東海大学校友会館にて、「稲村さん!元気かい」が開かれるとのことである。

 日本の国の成り立ち、そして、文化と文明。

 私たちが知っておくべき、あまたのことがらが、分かり易く解説されている。

 奄美・徳之島生まれの稲村氏が紡ぐ心の洗われる文章の数々をぜひ、ご自分の目で追っていただきたい。

 稲村氏の想いは、「ふるさとは心も姿も美しく」に尽きる。

 美しい日本、美しいふるさとが、私たちにはある。

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