民主主義の基本を理解できない石破茂氏
6月14日に「消費税を考える国民会議」が超党派国民集会を開催する。
名称は、
「この時期の消費大増税採決に反対する超党派国民集会」
である。
東京千代田区永田町の憲政記念館講堂で、同日午後6時から開催される予定だ。
「消費税を考える国民会議」会長は、ライフコーポレーション会長兼CEOを務められている清水信次氏が、幹事長は川内博史氏衆議院議員が務められている。
清水氏には、拙著『消費増税亡国論』出版記念講演会でもご挨拶をいただいた。
今回の超党派国民集会の呼びかけ人には、
浅尾慶一郎氏(みんなの党)
阿部知子氏(社会民主党)
内山晃氏(新党きづな代表)
亀井静香氏(前国民新党代表)
穀田恵二氏(日本共産党)
佐藤ゆう子(自由民主党)
田中眞紀子氏(民主党)
田中康夫氏(新党日本代表)
中川秀直氏(自由民主党)
松木けんこう氏(新党大地・真民主)
山田正彦氏(民主党)
が名を連ねる。
タイトル通り、超党派による「シロアリ退治なき消費増税」に反対する国民集会である。
私のところにも案内をいただき、集会への出席を要請された。
大変残念ながら、すでにまったく同じ時間帯に、下記の連続対談の予定が入っており、集会に出席することはできない。
出席できない場合には、メッセージを送って欲しいとの要請であるので、メッセージを送らせていただく。
6月12日の衆議院予算委員会で総括質疑が行われているが、このなかで、自由民主党の石破茂氏が質問のなかで、消費増税問題について、また、支離滅裂な発言を繰り返した。
石破茂氏は、何もかも分かっているかのような言い回しをすることが多いが、民主主義の基本や、原則についての知識や理解を持ち合わせていないようだ。
軍事や戦争などについて、こまごまとした豆知識を頭に詰め込む前に、民主主義の基本や原理、原則について、勉強した方が良いと思われる。
著者:植草 一秀
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石破氏は、野田氏に対して、消費増税論議が順調に進まない理由は自民党に原因があるのではなく、党内をまとめられない民主党に原因があると指摘した。
この指摘は間違ってはいない。
しかし、その後の指摘は、基本を外している。
民主党のなかに「増税の前にやるべきことがある」とののぼりを作成した議員があるやに聞いているが、「増税とともにやらなければ遅い」のであり、いま進めている増税提案は、法律に記載された2011年度までに税制上の措置を講ずるとの規定に基づくものであり、正当なものだ、との主旨の発言が示された。
ここでもまた、同じ間違いが繰り返されている。
石破氏が指摘する所得税法附則104条は、2009年3月に麻生内閣が成立させた法律である。この法案に民主党は反対の投票を行っている。
この法律は、2009年の総選挙に向けて、自民党が、消費増税を選挙公約に掲げるための具体的施策であった。
これに対して、民主党はまったく異なる主張を展開して総選挙に臨んだ。
民主党が総選挙に向けての方針を定めたのは2009年5月である。
小沢一郎代表が、西松事件などでメディアおよび検察当局から政治的謀略とも言える激しい攻撃を受けた。
この攻撃が総選挙にマイナスに作用することを警戒して、小沢氏は代表職を辞することを決めた。その結果、民主党は代表選を実施した。
代表選に立候補したのは、消費増税に積極的な岡田克也氏と次の衆院任期中には消費増税を行わないことを明言した鳩山由紀夫氏であった。
代表選に勝利したのは鳩山由紀夫氏で、その結果、民主党は2009年8月の総選挙に際して、消費増税を封印することを政権公約に掲げたのである。
このとき、鳩山代表が強調したことは、消費増税を論議する前に、天下りやわたりの根絶を実現しなければならないということだった。
いわゆる
「シロアリ退治なき消費増税を阻止すること」
「消費増税の前にやるべきことがある」
が、民主党の総選挙に際しての公約として掲げられたのである。
2009年8月の総選挙で大勝したのは民主党だった。
主権者国民は、「シロアリ退治なき消費増税」実行ではなく、阻止を選択した。
この瞬間、麻生政権が用意した所得税法附則104条は、実質的な効力を失った。
本来、総選挙直後の国会で、この法律の効力を凍結する法整備を行う必要があった。
財務省が意図的に、この必要な作業をサボタージュしたために、法律が残存してしまったが、本来は、総選挙後に附則104条の効力を凍結する必要があったのだ。
この点について正しい理解を示したのは伊吹文明氏である。伊吹氏は委員会質疑でこの点を正しく指摘した。
これに対して、野田佳彦氏、石破茂氏は、この法律があるから、法治国家として、この法律を守ることが正しいと主張する。基本がまったく理解できていない。法律が支配するのではなく、議会制民主主義が支配するのであって、議会制民主主義のプロセスに照らして法律に正統性があるのかどうかを考える視点が抜け落ちているのだ。
石破氏は、「増税の前にやるべきことがある」と主張する民主党議員を非難するが、民主主義の正当なプロセスを重視するなら、避難すべき対象は、主権者国民との契約、マニフェストを踏みにじる対応を示す現在の民主党執行部の方である。
この点についても、谷垣禎一代表は、正しく、正しいのは小沢一郎氏であり、野田佳彦氏の対応が間違っていることを正しく指摘した。
弁護士・日隅一雄氏による連続対談企画第7回イベント
「敵は天下りシステムにあり」
http://www.news-pj.net/pdf/2012/0614.html
主催 NPJ(News for the People in Japan)
日時 6月14日(木) 午後6時半から午後8時半
会場 東京都千代田区神田神保町
岩波書店アネックスビル3階セミナーホール
地下鉄神保町駅徒歩1分
出演 日隅一雄
天木直人
植草一秀
梓澤和幸(=コーディネーター、NPJ代表)
参加費1000円
会場定員100名のため、先着順にてのご入場となります。定員に達しますと、満員札止めとなりますことをご容赦ください。
席数に限りがありますが、皆様の参加をお願い申し上げます。
foomiiからのお知らせです。
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ダイジェストはこちら ⇒ http://bit.ly/LuxRKE
なお、次回の時事対談のライブ配信は、6月30日を予定しています。詳細が決まり次第ご案内しますので、どうぞ次回もご期待ください
4月21日に東京で開催された「シロアリ退治なき消費増税粉砕講演会」動画映像が飛鳥新社サイトから無料配信されておりますのでご高覧ください。
続きは
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第254号「消費増税法案成立は民主主義の崩壊を意味する」
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