孤立感深める非民主党の野田岡田天下り決死隊
NHK日曜討論が通常枠を拡大して90分放送を行った。
「討論」と銘打ちながら「討論」を行わずに、個別インタビューの形式を取った。
その目的は、消費増税を推進する勢力の発言時間を長く取ることにある。
討論形式の場合には、出席者は基本的に対等の立場で討論する。
発言は1回につき、1分を目安に行うこととされ、1分を超えるとテーブルの中央にあるランプが点滅し、1分15秒を超えると点灯したままになる。
発言回数も、基本的にはほぼ均等に配分される。
ただし、司会者が偏向している場合には、司会者のすぐ左側、画面では司会者のすぐ右の主賓席に座る政府または与党代表者の発言回数が多くなり、また、制限時間を超えた発言も司会者が容認することが多くなる。
このような司会者は、少数政党の出席者が長い発言をする場合には、話に割って入り、話を強制的に打ち切るが、主賓が長い話をしても、そのまま放置する傾向が強い。
このような偏向司会運営をしていた代表が故影山日出夫解説委員であり、さらに偏向色の強い司会者が島田敏男氏である。
これらの偏向司会者に対して、山本孝氏などは、極めて公正な司会運営を行っていた。逆に政権幹部や政権与党幹部に対して、厳しく問題点を指摘して見解を問うという、ジャーナリストとしてあるべき姿勢を示していた。
今日の日曜討論は神志名泰裕氏が担当したが、島田敏男氏とはまったく異なり、色のつかない透明性のある司会進行を行った。
神志名氏は島田氏の上司にあたるのだと思われるが、次週以降の日曜討論の司会は島田氏ではなく、神志名氏が担当するべきである。
島田敏男氏は、別の部署に異動させるべきだ。
政党代表者に対する個別インタビューでは、時間配分の基準が国会における議席占有率に置かれるようである。
4月1日放送では、民主党25分、国民新党6分、自民党20分、公明党9分、みんなの党8分、共産党9分、社民党7分、たちあがれ日本6分であった。
衆参両院の議席配分は、民主党397議席、自民党201議席、国民新党8議席、公明党40議席、みんなの党16議席、共産党15議席、社民党10議席、たちあがれ日本5議席である。
NHKが出演させていない「新党きづな」が9議席を占める。
NHKは国政選挙に候補者を立てて当選した国会議員数をもとに、政治番組への出演要請をしているとのことだが、新党きづなは、国政選挙を経ていいないために出演要請を出していないとのことだが、この基準が正当であるとは思えない。
各党討論会であれば、出席者は議席数に関わりなく、対等の立場で討論に参加できる。
鳩山政権の時代、鳩山内閣が提案して野党が攻撃した普天間問題など、ほとんどケースで討論形式の番組編成が行われた。
普天間飛行場の移設先を県外・ないし国外に求めた鳩山内閣の方針に集中砲火を浴びせる設定が用いられた。
消費増税については、公明党が社会保障改革との一体性が欠落していることに反対、みんなの党=反対、共産党=反対、社民党=反対、国民新党=反対、たちあがれ日本=賛成であり、反対政党が優勢である。積極賛成は民主党、自民党、たちあがれ日本の三党であり、しかも、自民党は民主党を厳しく批判している。
自民党が民主党を厳しく批判しているのは、マニフェストで示した政権公約と、いま民主党が進めている消費増税が根本的に矛盾していることだ。
この点について、野田民主党は説明責任をまったく果たしていない。
人々が情報を得るうえで、メディアの果たす役割は果てしなく大きい。しかし、日本ではそのメディアが腐敗しきてしまっており、国民の前に正しい情報が届けられない状況が作り出されてしまっている。
そのなかで、何よりも重要なことは、NHKを改革することである。
NHKが政治的に偏向してしまうのは、その制度のあり方に問題がある。偏向がもたらされるような制度設計になっているのだ。
NHKの体制を定めているのが放送法である。
この放送法のなかにその秘密が隠されている。
この放送法を変えなければ、NHKの政治的偏向は是正されないだろう。
放送法を抜本改正し、政府から独立した機関としてNHKを再出発させ、メディアとしての本来の機能を発揮させるべきである。
現状は文字通り、日本偏向協会になってしまっている。
その一番重要な政治番組の看板が、「日曜討論」である。消費増税について論議するなら、議席数を離れて、賛否両論が同じ条件で論争できる環境を整え、その上で議論させるべきだ。
NHK改革の具体的提案は次のものである。
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3月24日(土)に【天木×植草リアルタイム時事対談】第3弾生動画配信を行いました。
●出演:天木直人(元外交官)、植草一秀(政治経済学者)
●配信日時:2012年3月24日(土曜日) 19時00分放送開始予定
3月は『消費増税のゆくえと今後の政局』と題して、消費増税問題と政局のゆくえについて徹底討論しました。
・野田内閣と財務省が消費税増税を急ぐ真の理由とは?
・法案可決の見込みは?日本経済と私たちの生活はどうなる?
・今後の政局と衆議院解散の可能性は?
また、東日本大震災から1年の時が流れ、今なお住民に不安を与え続ける福島第一原発事故の問題とこれからのエネルギー政策や、大詰めを迎える小沢一郎氏裁判の行方、「インターネット政党」など市民の政治参画などの問題について90分間ノンストップで議論しました。
アーカイブ動画配信を、動画配信記事として有料で販売しております。
販売代金は、全額を動画配信費用と番組へのゲスト招聘などの今後の動画配信放送内容の充実のために活用させていただきますので、ご協力とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
早速、3月24日の対談ダイジェスト版をYoutubeに公開いたしました。
◎サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 2012/02/25
http://www.youtube.com/watch?v=byxJ3QPETeo
また、2月25日の対談のダイジェスト版はこちらです。
◎サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 2012/02/25
http://youtu.be/NFo-WKDB3r4
ぜひ、ご高覧下さい。
また、3月24日の
◎サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 2012/02/25
の完全版動画配信記事はこちらでご購入いただけます。
http://foomii.com/00057/201203242200009024
「消費増税の行方と今後の政局」を議題に、小沢裁判の行方を含めて90分間を超えるノンストップ論争を行いました。
ぜひ、ご高覧ください。
●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談
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