民主党内消費増税意見集約は多数決採決が不可欠
民主党内での消費増税論議が難航している。
野田佳彦氏は強引に消費増税を実施しようとしているが、党内の反対意見が根強い。
メディアは「慎重派の抵抗」と表現しているが、日本語の正しい使い方を知らないようだ。
消費増税反対は、民主党が2009年8月の総選挙以来、政権公約に掲げてきた政策である。いまもこの主張を貫いているのが慎重派であって、「抵抗」しているわけではない。
慎重派が主張している内容が正論である。
野田佳彦氏自身が
「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」
「天下りやわたりをなくせという国民の声にまったく応えない政権は不信任に値する」
と堂々と述べてきたのである。
シロアリも退治せず、天下りやわたりを放置したまま、消費税を上げようとすることが間違いであることを、すべての国民が知っている。
民主党の国会議員で、消費増税に賛成する者は、次の総選挙、参院選で間違いなく全員落選することになるだろう。
ネットからの情報発信力を軽視することはできなくなっている。
主権者国民を裏切り、霞が関権力の僕となる民主党議員に対しては、強烈な形で「落選運動」が展開されることになる。
彼らは、2009年の総選挙で、「シロアリ退治なき消費増税阻止」の看板を掲げて総選挙を戦った。
主権者である国民は、その主張が正論であると賛意を示し、これらの候補者に清き一票を投じた。
その議員が、主権者国民に対して何の説明もすることなく、シロアリ退治なき消費増税賛成に回るなら、主権者国民がこれらの議員を許すはずがないのだ。
民主党議員でシロアリ退治なき消費増税賛成に回る者は、次の選挙で「落選運動」に見舞われ、落選することを覚悟に賛成することになる。
増税論議は、景気条項、追加条項がカギだとメディアが報じているが、これも間違いである。
消費増税反対派は、シロアリ退治をしない現状で消費増税に突き進むことに反対しているのであって、景気条項を条件にしているわけではない。
まして、追加条項など論外だ。
野田佳彦氏も岡田克也氏も民主的なプロセスを踏んで意思決定すると公言しているのだから、最後は、多数決採決することが不可欠だ。
執行部一任を誰かが叫び、一部の人間が拍手しても、これで民主的なプロセスを踏んだことにはならない。
反対意見が多数で、少数の人間が一任を叫び、拍手をするケースが想定されるからだ。
堂々と、「民主的なプロセスを経て決定した」と言うためには、必ず、多数決採決を取ることが必要である。
その際、党費を用いた買収工作による投票の操作が行われないように、無記名投票の形式を取ることも不可欠だ。
民主党が民主主義を基礎に置く政党であるなら、多数決採決で党の方針を決めるべきことは当然のことである。
繰り返して述べるが、現段階で2年後の、単なる増税を決定する必要性は皆無である。しかも、社会保障との一体改革と言いながら、内実は単なる増税にすぎない。
シロアリ退治も手付かずの状態だ。
大連立で決定しようとするならその方向を模索すればよいが、肝心の自民党は拒絶の姿勢を崩していない。
また、民主党の方針で大連立を決めていない以上、スタンドプレーに動いた議員を処分するべきだ。岡田克也氏のスタンドプレーは目に余るものがある。党員資格停止なり除籍なりの厳しい処分を速やかに決定するべきである。
党の幹事長が何も知らないで、一議員に過ぎない岡田克也氏が大連立を他党に呼びかけるなど、言語道断と言わざるを得ない。
以下に、3月23日および3月28日のシンポジウム概要を再掲させていただくので、ぜひ、一人でも多くの市民のご参加をお願い申し上げたい。
1.「小沢一郎議員を支援する会」主催の第7回シンポジウムの概要
http://minshushugi.net/activity/
第7回シンポジウム
テーマ 「小沢政治裁判を終わらせよ!」
—今こそ真の民主主義を取り戻そう—
日 時 平成24年3月23日(金) 午後6時〜9時
場 所 豊島公会堂
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1−19−1
TEL:03−3984−7601
講 師 衆議院議員 石川 知裕 氏
同 川内 博史 氏
同 辻 惠 氏
参議院議員 森 ゆうこ 氏
元衆議院議員 二見 伸明 氏
評 論 家 植草 一秀 氏
日本一新の会代表
元参議院議員 平野 貞夫 氏
市民連帯の会代表 三井 環 氏
参加費 お一人様 1,000円(資料代含む)
2.「なにわ市民セミナー団」、「市民が訴える「大阪宣言」の会」共催シンポジウムの概要。
http://eplus.jp/sys/T1U14P0010843P0100P002073489P0050001P006001P0030001
●題 名:The Symposium in Naniwa
検察・司法、マスコミを改革せよ!
●期 日:平成24年3月28日(水)
●時 間:午後6時30分~(午後6時開場)
●会 場:浪速区民センターホール
〒556-0023 大阪市浪速区稲荷2丁目4番3号
●入場料:お一人1.500円
前売り1.400円(但しファミマ、セブンのみ)
●出演者:生田 暉雄氏/弁護士(元・大阪高裁判事)
平野 貞夫氏/日本一新の会・代表(元・参議院議員)
植草 一秀氏/政治・経済学者(元・早稲田大学教授)
八木 啓代氏/健全な法治国家のために声を
あげる市民の会・代表(歌手・作家)
●主 催:なにわ市民セミナー団
●共 催:市民が訴える「大阪宣言」の会
●後 援:日本一新の会
健全な法治国家のために声をあげる市民の会
●協 賛:志 信 会・都一新の会・日本一新の会なにわ
小沢一郎衆議院議員を支援する会
ネットメディアと主権在民を考える会
●協 力:討論Bar“シチズン”・ 街カフェTV・ツイートTV
続きは
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第173号「シロアリ退治なき消費増税突進野田のサギ山政権」
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3月24日(土)に【天木×植草リアルタイム時事対談】第3弾生動画配信を行います。
●出演:天木直人(元外交官)、植草一秀(政治経済学者)
●配信日時:2012年3月24日(土曜日) 19時00分放送開始予定
3月は『消費増税のゆくえと今後の政局』と題して、消費増税問題と政局のゆくえについて徹底討論します。
・野田内閣と財務省が消費税増税を急ぐ真の理由とは?
・法案可決の見込みは?日本経済と私たちの生活はどうなる?
・今後の政局と衆議院解散の可能性は?
また、東日本大震災から1年の時が流れ、今なお住民に不安を与え続ける福島第一原発事故の問題とこれからのエネルギー政策や、大詰めを迎える小沢一郎氏裁判の行方、「インターネット政党」など市民の政治参画などの問題について90分間ノンストップで議論する予定です。
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2月25日の対談のダイジェスト版がYoutubeに公開されました。
◎サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談 2012/02/25
http://youtu.be/NFo-WKDB3r4
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また、2月25日に有料メールマガジン読者向けに生配信した「サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談」のアーカイブ動画配信を動画記事として販売しております。
2月は、「日本はどこまで米国に支配されているのか」を議題に、小沢裁判とこの国の警察・検察・司法の闇、対米隷属を続けるこの国の政治・政策運営などの諸問題について、約90分間ノンストップの白熱した議論を行いました。
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●サタデーナイトライブ 天木×植草の時事対談
日本はどこまで米国に支配されているのか
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今回配信分につきましては、収録時に雑音が入ったために、一部お聞き苦しい箇所がありますことをご了承下さい。
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