忘れてならない日本政治五つの重大問題
大事なことは何度でも繰り返してお伝えしなければならない。
野田佳彦氏がいま強引に進めている消費税大増税。
この政策には正統性がない。
正義と大義がない。
なぜなら、民主党は2009年8月総選挙で、
「天下り根絶無き消費増税」を封印したからだ。
その後に、欧州の政府債務危機などが生じて状況が変わったと主張する者がいるが、これは間違いだ。
財政再建が急務なら、その前に成し遂げるとした天下り根絶を直ちに実行すればよいだけだ。
ところが、野田佳彦内閣は天下り根絶、わたり根絶にまったく取り組まない。天下りを根絶せずに消費増税に突き進むんですか?
シロアリを退治して、
天下り法人をなくして、
天下りをなくす。
そこから始めなければ、
消費税を引き上げる話は
おかしいんじゃないでしょうか。
鳩山さんが四年間消費税を引き上げないと言ったのは、
そこなんです。
マニフェスト、イギリスで始まりました。
ルールがあるんです。
書いてあることは命懸けで実行する。
書いてないことはやらないんです。
書いてあったことは四年間何にもやらないで、
書いてないことは平気でやる。
それは、マニフェストを語る資格はないというふうに、
思っていただきたいと思います。
野田佳彦氏の「天下り根絶無き消費増税」方針を真正面から全面否定する気骨ある民主党衆議院議員の街頭演説。これこそ、正論である。
この正論を日本国中に広めることこそ、日本の民主主義を守るために、絶対必要なことである。
また、この議員は2009年7月14日の衆議院本会議でも同様の演説を行った。その演説動画も存在する。
民主党衆議院議員の野田総理方針全面否定街頭演説映像
民主党衆議院議員の消費増税推進内閣不信任決議案賛成討論映像
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重大なことがらが、並行して進んでいるために、ひとつの問題を追求すると、他の問題へのウォッチがおろそかになる。それが懸念される現状である。
五つの重大な問題を、私たちは再確認しておかなければならない。
第一の問題は、消費増税問題だ。
「二万五千人の国家公務員OBが、四千五百の法人に天下りをし、その四千五百法人に十二兆一千億円の血税が流れていることがわかりました。その前の年には、十二兆六千億円の血税が流れていることがわかりました。消費税五%分のお金です。
これだけの税金に、一言で言えば、シロアリが群がっている構図があるんです。そのシロアリを退治して、働きアリの政治を実現しなければならないんです。
わたりも同様であります。六回渡り歩いて、退職金だけで三億円を超えた人もおりました。
まさに、天下りをなくし、わたりをなくしていくという国民の声に、まったく応えない麻生政権は、不信任に値します。」
この指摘が、そのまま野田佳彦内閣にあてはまるのだ。
「天下り根絶無き消費増税」を許すことはできない。
第二の問題は、小沢一郎氏周辺に対する不正で不当な警察・検察・裁判所の対応だ。
とりわけ、石川知裕元秘書による「小沢氏に報告し了承を得た」との供述調書について、検察が「ウソの報告書」を作成して、これを検察審査会に提出したことが明らかになった。村木局長事件を吹き飛ばす検察巨悪犯罪が表面化したわけだ。メディアが沈黙していることは、不正義そのものだ。
また、小沢氏公判で前田恒彦元検事が、小沢氏の裏金疑惑を検察が懸命に捜査したが、シロの判定を示さざるを得なかったこと、シロを裏付ける資料集が作成されたが、これが検察審査会に提出されなかったという重大新事実を明らかにした。
つまり、小沢氏秘書3人の有罪判決の根拠である裏金疑惑を否定する新証拠の存在が明らかになったわけで、この事案の再審理が必要になったのだ。
第三は、福島原発事故を引き起こした東電の責任がまったく問われていないことだ。枝野氏は一時国有化の可能性を示唆したが、関係者の責任を問う姿勢はまったく見られない。経産省幹部がインサイダー取引で逮捕されたにもかかわらず、大臣が謝罪もしていない。
東電に対する刑事捜査も入っていない。このまま、電気料金引上げ論議が浮上することなど、許されるわけがない。
第四は、福島原発放射能事故が発生した直後、放射能拡散予測データ(SPEEDI情報)が公開されなかった。このために、多数の住民が放射能大量被曝の犠牲者になった。ところが、このSPEEDI情報が震災発生3日後である3月14日に文部科学省が外務省を通じて米軍に提供されていたことが新たに判明したことだ。
これまでの政府説明とまったく異なる。重大な問題が明らかになったわけだ。
第五は、福島原発事故を受けて、日本のエネルギー政策をどのように改変するのかを直ちに決定する必要があるにもかかわらず、政府を含む原子力村が原発推進の方向を再検討しようともしないことだ。
これだけの重大事故の教訓を何も生かさない姿勢は万死に値する。
これらの問題を、厳しく追及してゆかなければならない。
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