朝生田原氏の恫喝による論議誘導の終焉
2012年が幕を開けた。
謹んで新年の寿を申し上げます。
新しい年が幸せな年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
旧年中はひとかたならぬご厚誼を賜りまして本当にありがとうございました。
本年もなにとぞ宜しくご指導とご鞭撻を賜りますよう謹んでお願い申し上げます。
昨年は未曽有の災害に見舞われ、深刻な被害が発生しました。
その塗炭の苦しみが続くなかで新しい年を迎えたわけですが、この新しい年が深く大きな傷を癒し、新たな希望の光を生み出すことを皆様とともに祈りたいと思います。
昨年は、国政においても重要な問題がいくつも噴出した。しかし、そのいずれの問題についても明確な回答は得られていない。
その延長上に2012年がある。政府は強引に回答を特定の方向に誘導しているが、致命的な欠陥がある。
それは、日本政府が誘導しようとしている特定の方向が、日本の主権者である日本国民の厳粛な信託に裏付けられたものでないことである。
日本が独裁国家であるなら、それで構わないだろう。政府が勝手に決めて、国民には有無を言わせずに従わせればそれでよい。
しかし、日本はれっきとした主権在民の民主主義国家である。少なくとも日本国憲法にはそう書いてある。
さまざまなことがらにおいて、この国の現実は日本国憲法が定める現実とは違う。日本国憲法と離れたところに日本の現実が存在し、日本国憲法は幻想に過ぎないというのが真実なのであろうか。
本年の最重要課題とは何か。
第一は消費税である。野田佳彦氏は民主主義のDUE PROCESSを完全に無視して消費税増税に突き進んでいる。財務省の手先と化している。
第二は、原発である。福島の現実を正面から見定める限り、脱原発以外の正答はないはずだ。元旦の未明に「朝生」が原発問題を取り上げていたが、不毛な論争を繰り返す者が多数存在する。
原発廃止を論議すると必ず出てくる反論は、地球温暖化仮説である。原子力を活用しなければCO2で地球が温暖化してしまうとの主張だ。
ものごとの本質が何も見えていない。そもそも地球温暖化仮説そのものが、原子力マフィアによる創作なのだ。化石燃料から原子力に振り子を大きく振るために、CO2による温暖化仮説が創作されたのである。
田原総一朗の言葉による恫喝も、もはや、まったく威力がなくなった。激しい言葉による攻撃で、過去は他の発言者が黙ってしまったが、田原氏の言葉の激しさを取り除いて冷静に反論すれば、田原氏はしどろもどろだ。田原氏の化けの皮が完全に剥がされた。
第三は、TPPだ。野田首相がTPP交渉への参加意思表明をしたのかしなかったのかさえ、国民は知らされていない。
実際に野田氏が表明したことは、TPP交渉への参加意思である。これは明白だ。
野田氏はどのように説明したか。
「TPP交渉への参加に向けて関係国と協議に入ることを決めた」
と言った。しかし、TPP交渉への参加意思表明とは言わなかった。
言わなかっただけで、
「TPP交渉への参加意思表明ではない」
とも言わなかった。
「自分が述べた通りで、それ以上でもそれ以下でもない」
と述べた。野田氏はうそをついてはいない。しかし、姑息なのだ。どじょうはどじょうにとどまるべきで、宰相になられては国民が巨大な被害を蒙る。
日本の再生 著者:植草 一秀 |
第四は、普天間だ。沖縄県民の総意、日本国民の総意は明らかである。
なぜ、米国に媚びへつらう必要があるのか。韓国、中国に媚びへつらうなと絶叫する者が、率先して米国に媚びへつらう。これらの人々は、米国が非人道的な核兵器で日本国民を大量虐殺したことに対する謝罪を米国に求めたことがあるのか。
第五は、日本経済の再建だ。財政危機だけを煽って巨大増税を押し付けることが政府の役割ではない。亡国のシナリオだ。政府は国民の幸福を実現するために存在する。現状は、国民の生活を破壊するのが政府の役割になっている。
これらの重要問題に対して、正しい解を見出してゆかねばならない。2012年の課題は計り知れず重く、大きい。
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